私はアニメオタクにしてエロゲオタクの活字中毒者なんですけど、最近はなんというか面白いアニメがありませんね。単に時代の流れや世代の変化、年齢による面白さというのもに対する認識や価値観、感覚にずれが出てきただけなのかもしれないんですが、今期のアニメも絶望先生以外はイマイチピンと来るものがなくて。仕事上の問題で大正野球娘とかは見るようにしてるんですが、あれもなんだかなぁと。バスカッシュは……あれは終了してからまとめて観ようと溜めている最中です。

そんな私が毎週欠かさず見ている数少ない作品の一つが、遊☆戯☆王5D’sです。遊戯王なんて原作漫画も持っていなければ、カードすら買ったことがない私ですが、アニメは好きなんですよね。緒方司令のときは未視聴でしたが、デュエルモンスターズは比較的見ていた方だと思います。レベッカ可愛いよ、レベッカ。
まあ、そんなこと言いながらGXは1話しか見た子がないんですけど、5D’sは普通に面白い。前作が学園物という一つの空間を舞台にしていたことに対して、5D’sはシティとサテライト、それに付随する様々な場所が舞台となっており、特に主人公が荒廃としたところの出身で、明るさや朗らかさとは無縁というのが私の興味を引きました。
言ってしまえば実にSFっぽい世界観というか、SoltyReiもそうだったけど、格差のある未来世界って舞台として凄くいいと思うんですよ。発達した科学はすべての人類を拾い上げてはくれないというのは、私が好きな物語に出てくる台詞ですが、まさしくその通りだと思うし。
5D’sを視聴し始めたのは、去年の4月ごろに携帯が壊れた際、新しくワンセグが観られる携帯を買ったのが直接的な要因です。私はデジタルラジオが聴ける携帯ということで選んだんですが、意外にワンセグというのも重宝してまして、安定感はないですが自宅でも受信できるぐらいには使えます。まあ、5D’sを見ているのは東海道線の帰宅電車内なんですけど、はじめはラジオが繋がりにくいからテレビはどうかな、と思って付けたのが最初。当然のようにテレ東を付けたら、なにやらアニメがやっていたので見てみると、それが遊戯王の新作だったわけです。
私はGXがどうしても好きになれなかったので、その流れを汲んでいると思っていた5D’sを視聴するつもりはなかったんですが、あまりの色合いの違い、毛色の違いにびっくりした記憶があります。主人公はサテライトという格差社会の底辺中の底辺にいるドブネズミで、仲間らしい仲間もいない嫌われ者。シティ居住者の安全を守るセキュリティには追いかけられるし、そもそも学生じゃありません。第2シーズンに入って学校という概念と組織が健在だったことがわかりますけど、主人公の遊星は頭はいいけど学生ではなく、まともに学校に通ったことがあるのかさえ不明なアウトローです。生きる知恵、生き抜くすべは知っていても、決して教養があるわけではないみたいな。

遊戯王というか子供向けアニメのくせにやけに後ろ暗い話だなと思いつつ、それでも面白かったから見ていたんですが、13話になって、丁度1クール分が終了するというところであの二人が現れました。
龍亞龍可、双子の兄妹です。良いですよね、双子。言っておくけどヨスガは関係ないですよ、ヨスガが発売される前から5D’sは見てましたし、こっちの双子のほうが付き合いは長いです。
私って要するに双子の兄妹が好きみたいで、普通の兄妹にはない対等な関係というものに強い魅力を感じるみたいなんですよね。エロゲとかであるような、「兄さん」とか「お兄ちゃん」みたいな妹らしい妹って実は好きじゃなくて、そういう妹は実でも義理でもあまり好きじゃなくて、どちらかと言えば可愛らしい年下幼馴染が「お兄ちゃんor先輩」と元気よく叫んでいる方が好きです。友人のサイドアタッカーさんが聞いたら、「分かってないな」とか言われそうだけど、彼も知ってるとおり私は朝倉音夢が嫌いだからw
ハルと穹もそうであるように、龍亞と龍可の間にも兄妹であることへの上下意識というものはあまりなく、極めて対等に近い立場でお互いに接していると思います。便宜上は龍亞が兄で龍可が妹ですけど、人間的にしっかりしているのは龍可ですし、どちらかと言えば妹よりお姉さんっぽい一面があり、かといって龍亞のほうでも龍可のためなら危険を顧みずに行動する男気を見せることが多々あります。意識的、感覚的な差はあるかも知れませんが、極めて対等な関係というのが二人の中で築かれていて、もっというとお互いに一番大事なのは相手の方なんですよね。
龍亞は龍可を大切に思っているし、龍可は龍亞を「私の一番大事な人」と言いきってますから。一番大事な人……なんというか、遊戯王もついにここまで来たかというか、私みたいな馬鹿がそっち方向で捉えてもおかしくないのに、凄いことですね。双子萌えはやっぱりいい、最高だ。

ただまあ、龍亞と龍可がそういう関係というか、お互いに対してそういう意識を抱いているのかどうかは、結構考察の余地があると思うんですよ。前述のとおり主人公の遊星は格差社会の最底辺、サテライトという場所の出身ですが、龍亞と龍可はシティの一番高い場所、格差社会の超常であるトップスと言われる裕福層の生まれです。裕福というより富豪ですかね? 親の仕事は知りませんが、プール付きの広い豪邸に住んでますし、友人である天兵の家よりずっと大きかったと思う。その近くに遊星が迷い込んだ、正確には逃げ込んだことで双子との関係が始まるわけですが、この時点で双子の両親というのは家にいません。仕事で家にいない、という発言があった気もしますし、かといって執事やメイド、手伝いの人間が家にいる気配もなく、食事もルームサービスのようなもので済ませていることから、あの家には本当に双子しか住んでいない、二人暮らしなのでしょう。
ここで問題となってくるのは龍可が病弱だったという設定で、これは穹に近いものがあるけれど、普通に考えてまだ10歳を過ぎたばかりの子供を残して長期間家を空けられるものなんでしょうか? 仕事が忙しいと言ってしまえばそれまでですが、双子だってまだまだ甘えたい年頃でしょう。それなのに両親が不在というのは、特に病弱で籠りがちだった龍可には辛くさびしい現実なはずです。両親が家を空けるようになったのも、昨日、今日というわけではないでしょうし、おそらく数ヵ月から数年は二人暮らしが続いていると推測され、その際双子はずっと二人きり。
これはもう、なにもないと思う方が無茶だよ。私の妄想力的に考えて。龍可はドジっ子である龍亞をたしなめる役目をしているようで、実はかなり龍亞の存在に依存しています。龍亞も自分本位に幼少期を過ごしていた結果、危うく龍可を失いかけた経験から、強くなって自分が龍可を守るという誓約を心に抱いており、単純ならざる関係と、絆がそこにはあります。お互いが存在して初めて自分自身を成り立たせることができるというか、どちらかが欠けることがあり得ない、そんな気がするんですよ。エンディング等でもわかるとおり、あの二人は二人で一つのシグナ―なんじゃないかって、そう思います。
もっとこう、本編でイチャイチャしてくれませんかね。先々週の悪霊の回は真夏のホラーって感じだったけど、久しぶりの双子回だったので満足でした。イチャイチャ分は不足してましたが。エンディングで恋人繋ぎしてるんだから、本編でもお願いしますよ。私がすっごく喜ぶから。ていうか、双子が出ているところだけDVD買ってしまいそうな勢い。

実はコミケで双子の同人誌探したんですけどねぇ、探し方が良くなかったのか発見できなかった。いっそ自分でなにか書こうかな……ネタがないわけじゃないから、すぐにでもかけそうなのが。エロネタだけど。

コメント