私はムスカよりドーラが好きなんですよ。
「40秒で仕度しな!」とか「女は度胸だ!」など、台詞の一つ一つに迫力や凄みがあって、肝っ玉母さんとはあの人のことを言うんだと思う。魔女の宅急便のおソノさんの気っ風の良さとかもそうだけど、ジブリの女性はたくましい人が多いよね。

天空の城ラピュタは私がジブリでもっとも好きな作品の一つで、紅の豚やとなりのトトロといった作品よりも気に入っています。今回はほぼノーカットでの放送で、金曜ロードショーには珍しく23時40分まで放送していました。身内の話ではセンター試験が近くなると、何故だかその時期に放送するみたいです。やっぱり、縁起を担いでるんですかね? ほら、ラピュタって上に上がっていくじゃない。ムスカ他は海に落ちるけどさ。
完全なアクション作品としてはナウシカやもののけ姫には勝てないんだろうけど、私はラピュタぐらいが丁度良いと思うんですよ。人と人のぶつかり合いでもあるしね。だからこそ、ラムダのような存在が異質に映るわけで……いや、ラピュタではラムダじゃないんだっけ? あれが最初にやられるシーンとか、凄く切ないよね。シータが唱えた呪文の意味から察するに、彼女を守るために再起動したんだから。
歩兵銃や機関銃、信管抜きとはいえ要塞砲の直撃にまで耐え抜いたけど、ゴリアテの一斉射撃の前に敗れ去った。あれは要塞砲の砲撃で凹んだ部分に再度攻撃されて、それで貫かれたのかな。私は結構ゴリアテのデザインとか好きな方だから、ロボットの襲撃によって撃沈したときは唖然としましたね。それまでゴリアテというのはあの作品の中で最強に位置する存在で、海賊船が為す術もなく敗れたようにあの世界の科学力では最高位の兵器なんだと思います。それをあっさり破ったからこそラピュタの力の恐ろしさが伝わるというか、まあ、引き立て役にされたわけだよね。
しかし、時間を延長しての放送だったはずなのに、時間が経つのが凄く早く感じた。それだけテンポや流れが良い映画なんだろうけど、やっぱりジブリは凄いなぁと思ってしまう。最近のジブリ作品はよく知らないけどさ。

某大型電子掲示板の実況スレとか見てて思うけど、ドーラに限らずラピュタは何気ない言葉の一つ一つが名台詞になりうると言うか、その気になれば「誰がそのシャツを縫うんだい?」みたいな台詞でさえ、素晴らしいものに思えてくるから不思議。いや、この台詞は普通に名台詞か。おかみさん格好いいです。
後、食事シーンが良いよね。何気に食べ物に関するシーンが多いというか、最初の肉団子のスープもそうだし、パズーが作る朝食、海賊たちが飯食ってるところとか凄く美味しそうじゃないですか。しかも、ドーラがテープの上ものを払いのけたとき、普通に勿体ないなとか思っちゃったしw
ジブリ的な食事って言うのはどこか憧れるものがあって、一度は食べてみたいと思えるジブリ作品の代名詞ですよね。その対極に位置するのがドラえもんの映画における食事シーンだと思うんだけど、どっちも美味そうなことに変わりはない。三鷹の森のジブリ美術館に行けば食べられるのだろうか……そんなレストラン合ったら名物になってるか。ニシンのパイすらありそうにないしな。桜田麩ご飯が主食の定食とかでも良いんだけど。
千と千尋とはその食事シーンを逆手に取ったというか、食事シーンである種の恐怖感を与えることに成功している気がする。まあ、真面目に見たことはないんだけど、あの作品はどうにも毛色が合わない。
厳密に言えばジブリではないけど、カリオストロの城なんかも有名だよね。血が足りないときは飯を食う、正しいのかはともかく、それが一番効果的なんでしょう。ドラゴンボールにも仙豆とか言う一粒で10日分の食事に相当すると言われる豆がありますけど、いつの間にかあらゆる怪我やダメージに効く設定になっていた。それとも最初からそうで、私が理解していなかっただけなのだろうか。

久しぶりにラピュタを見て、パズーの生き方やドーラ一家の気持ちよさに良い具合に刺激されています。ムスカはネタキャラとしては、それこそラピュタ関連のキャラでは唯一ウィキペディアに項目があるほどだけど、個人的にはやはりネタキャラとしてのイメージが強すぎて微妙。いや、良いキャラなんだけどさ。嫌いじゃないし、そもそもラピュタに嫌いなキャラなんていないんだけど……ムスカか。アンサイクロペディアとか朝目のムスカは良いよね。
しかし、なんだかんだ言ってジブリ作品がやると金曜ロードショーを見てしまう自分がいるな。ゲド戦記は見なかったけど、今年だけで何本放送されたのか。魔女の宅急便を見た記憶はあるけど、となりのトトロは去年だったかな? 来年はもののけ姫なんかを久しぶりに見たいですね。

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