魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st
2010年2月1日 アニメ・マンガ
死にかけの身体を無理矢理動かして、なんとか観てきました。だってチケット取っちゃったんだもん。背中が裂けてようと、血が流れようと、雪が降っていようが観ておかないと。なんか入場前にリピート特典とかいうスタンプカード貰ったんだけど、2回観に行くとイラストカードが貰えて、3回目を観に行くとメモリアルフィルムを貰えるらしい。新手の商法なのか知りませんが、熱心なことですね。
折角だから私も安い時を見計らって行こうかと思いますが、ハッキリ言って3回も見るほどの映画ではないというのが正直な感想。
要するに無印の焼き直しなわけだけど、やっていることは都築真紀が以前書いた小説を下地にしているだけですから、これといって話に目新しい部分がないんですね。プレシア・テスタロッサについて掘り下げられたといっても、ノベライズ版の方がよっぽど詳しいですから。それが映像化して見られることへの喜びがあるかと言われても、特にないと答えるしかない。リニスに対しても、特に思い入れはないもので。いや、嫌いではないよ、声以外は。
話としてのまとまりは良く編集出きてると思うけど、2時間という尺を考えればやはり駆け足で唐突な感じを受けることも少なくなく、個人的になのはの心理を読み取るのは難しいのではないか、と感じた。フェイトに対する感情、気持ち、想い、それらは募らせるものではあるにせよ、募らせているという描写が弱く、感覚として掴みとりづらい。
また、なのはが主人公であることには変りないはずなのに、何故かなのはが脇のキャラクターに思えてしまう。それは、なのはの家族や友達よりも、フェイトの家族や過去について多く語られたからであり、フェイト寄りの内容とは言わないまでも、話としてはフェイト・テスタロッサに関する様々なことが中心となっているんですよね。そのため、あたかもなのはの陰が薄いのではないか、という錯覚をおぼえるというか、例えば管理局に協力することをなのはとユーノが決める過程など、なのはの中にある葛藤、想い、そういうのがほとんど省かれているんですよ。アリサにせよすずかにせよ、登場こそしましたけど、だからといってなにか重要な役どころがあるわけでもなく、それはなのはの家族にしても同じ。後者はともかく、前者がそういった立場にないのは、なのは自身について表面的にも内面的にも掘り下げられてないからなんだと思う。TV版、いわゆる無印と言われた作品はあくまでなのはが主人公であり、フェイトの登場は少し先になります。故に、なのはという存在を深く語ることが出きたわけですが、映画にはその時間がなかった。なのはを語るか、それともフェイトを語るか、この二つを選ぶとすれば、どうしたってフェイトを選ばざるをえないんですね。
この映画の見るべきところはなにか、なにを楽しみ、映画としてどこが面白いのか、それは人それぞれだと思うけど、映像という意味ではなかなかに迫力があったとは思います。お話としてはともかくとして。感じ方の違いは私が映画人じゃないからなんだろうけど……そういえば古い話になりますが、その昔映画人の知り合いが絶賛した作品があって、是非観ておいた方がいいと言われたので観たのですが、私にはその作品のなにが面白いのか分からなかったんですよ。感想を訊かれて、正直につまらないと言ってやろうかと思ったけど、精々控えめにあまり面白い話だとは思わなかった、と答えたんですね。すると、映画人は愕然とした顔をして、私にこう言ったんです。
「話なんてどうでもいいんだよ。映像を、手法を見てくれよ」
今度は私が唖然とする番で、話によるとその映画はこれまでになかった映像手法を用いた作品であり、そこが高く評価されているのだという。故に、話がどうであるかなんてのは関係ないのですよ。
けれど私は物書きで、作品の中身を重視する人間であったから、中身の面白くない作品など、どんな手法であろうと興味がないんですね。映像が美麗なことは認めても、だからといって面白いのかと言われると、そうではない。稀に傑作や大作、名作などと言われるレベルの作品の中には圧倒的な映像美でなにも考えられなくなってしまう、という程の作品も存在するけど、私が思うになのはの映画はそのレベルではないんですよ。絵の粗い部分もあったしね。だからこそ、話に関する作り込みを重視して観ていたというか、上手くまとめてはいるんだけど、それ故に釣り合いが取れていなかったのではないか、と思う。簡潔に言ってしまえば、高町なのはというキャラクターが映画では薄く、個性はあっても自己を確立して表立つほどの勢いがないんですよ。人間関係にしてみても、なのはとユーノサイドは地味だったからね。大体、ユーノなんて最終的にどうなったのか語られてないし。
まあ、所詮は焼き直しの映画なんだしそこまで深く考える必要もないんだろうけど、映画の出来として、私はそこまでの評価はしないと思う。
そんなわけだから後2回行くかどうかは決めかねてるんだけど、ハルヒの映画もある関係で、あまりなのはばかりに金も使っていられない、というのが現状かな。Fateのほうは観に行ったという知り合いから、あるキャラがどうなるのかを事前に来いたので、もう観に行くつもりはありません。精神的に耐えられそうにないし。
なのはにしたところで、なるべく安い方法で見ないと金が掛かって仕方がない。ただでさえ、今月と先月は金がないから。
折角だから私も安い時を見計らって行こうかと思いますが、ハッキリ言って3回も見るほどの映画ではないというのが正直な感想。
要するに無印の焼き直しなわけだけど、やっていることは都築真紀が以前書いた小説を下地にしているだけですから、これといって話に目新しい部分がないんですね。プレシア・テスタロッサについて掘り下げられたといっても、ノベライズ版の方がよっぽど詳しいですから。それが映像化して見られることへの喜びがあるかと言われても、特にないと答えるしかない。リニスに対しても、特に思い入れはないもので。いや、嫌いではないよ、声以外は。
話としてのまとまりは良く編集出きてると思うけど、2時間という尺を考えればやはり駆け足で唐突な感じを受けることも少なくなく、個人的になのはの心理を読み取るのは難しいのではないか、と感じた。フェイトに対する感情、気持ち、想い、それらは募らせるものではあるにせよ、募らせているという描写が弱く、感覚として掴みとりづらい。
また、なのはが主人公であることには変りないはずなのに、何故かなのはが脇のキャラクターに思えてしまう。それは、なのはの家族や友達よりも、フェイトの家族や過去について多く語られたからであり、フェイト寄りの内容とは言わないまでも、話としてはフェイト・テスタロッサに関する様々なことが中心となっているんですよね。そのため、あたかもなのはの陰が薄いのではないか、という錯覚をおぼえるというか、例えば管理局に協力することをなのはとユーノが決める過程など、なのはの中にある葛藤、想い、そういうのがほとんど省かれているんですよ。アリサにせよすずかにせよ、登場こそしましたけど、だからといってなにか重要な役どころがあるわけでもなく、それはなのはの家族にしても同じ。後者はともかく、前者がそういった立場にないのは、なのは自身について表面的にも内面的にも掘り下げられてないからなんだと思う。TV版、いわゆる無印と言われた作品はあくまでなのはが主人公であり、フェイトの登場は少し先になります。故に、なのはという存在を深く語ることが出きたわけですが、映画にはその時間がなかった。なのはを語るか、それともフェイトを語るか、この二つを選ぶとすれば、どうしたってフェイトを選ばざるをえないんですね。
この映画の見るべきところはなにか、なにを楽しみ、映画としてどこが面白いのか、それは人それぞれだと思うけど、映像という意味ではなかなかに迫力があったとは思います。お話としてはともかくとして。感じ方の違いは私が映画人じゃないからなんだろうけど……そういえば古い話になりますが、その昔映画人の知り合いが絶賛した作品があって、是非観ておいた方がいいと言われたので観たのですが、私にはその作品のなにが面白いのか分からなかったんですよ。感想を訊かれて、正直につまらないと言ってやろうかと思ったけど、精々控えめにあまり面白い話だとは思わなかった、と答えたんですね。すると、映画人は愕然とした顔をして、私にこう言ったんです。
「話なんてどうでもいいんだよ。映像を、手法を見てくれよ」
今度は私が唖然とする番で、話によるとその映画はこれまでになかった映像手法を用いた作品であり、そこが高く評価されているのだという。故に、話がどうであるかなんてのは関係ないのですよ。
けれど私は物書きで、作品の中身を重視する人間であったから、中身の面白くない作品など、どんな手法であろうと興味がないんですね。映像が美麗なことは認めても、だからといって面白いのかと言われると、そうではない。稀に傑作や大作、名作などと言われるレベルの作品の中には圧倒的な映像美でなにも考えられなくなってしまう、という程の作品も存在するけど、私が思うになのはの映画はそのレベルではないんですよ。絵の粗い部分もあったしね。だからこそ、話に関する作り込みを重視して観ていたというか、上手くまとめてはいるんだけど、それ故に釣り合いが取れていなかったのではないか、と思う。簡潔に言ってしまえば、高町なのはというキャラクターが映画では薄く、個性はあっても自己を確立して表立つほどの勢いがないんですよ。人間関係にしてみても、なのはとユーノサイドは地味だったからね。大体、ユーノなんて最終的にどうなったのか語られてないし。
まあ、所詮は焼き直しの映画なんだしそこまで深く考える必要もないんだろうけど、映画の出来として、私はそこまでの評価はしないと思う。
そんなわけだから後2回行くかどうかは決めかねてるんだけど、ハルヒの映画もある関係で、あまりなのはばかりに金も使っていられない、というのが現状かな。Fateのほうは観に行ったという知り合いから、あるキャラがどうなるのかを事前に来いたので、もう観に行くつもりはありません。精神的に耐えられそうにないし。
なのはにしたところで、なるべく安い方法で見ないと金が掛かって仕方がない。ただでさえ、今月と先月は金がないから。
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