私の人生は後悔のしっぱなしであるが、ルウ・ルーの抱き枕を持っていないというのは後悔だけでは済まされない部類のものではないだろうか。確かに6年前、2004年当時の私は寝具系のグッズには見向きもしていなかったが、これだけは真剣に悩んだ記憶がある。悩んだ末に購入を見送って、今現在激しく後悔しているわけだけど、あきらめが悪いので悲恋堂に言いつけて探させています。まあ、よっぽどのことがないと見つからないと思うけど、成果に期待しましょう。

そんなわけでロボット成分が欲しくてゴーダンナー観てます。コブラはどうしたコブラはと言われそうだけど、コブラはとりあえずクリスタル・ボーイと戦うところまで見たので満足。さらに燃え上がるべくロボットアニメを選択して、最近の作品では一番好きなゴーダンナーをチョイス。グラヴィオンはあんまり印象に残らない作品だったけど、ゴーダンナーは強烈だった。
まあ、剣とルウのコンビが好きという時点で私の趣味も見えすているけど、好きなものは好きだからしょうがない。こういうダークヒーローと少女ないし幼女のカップルに弱いんだよ私。ゴーダンナーを見たといっても、10話と11話、21話と22話しか観て無い時点で私も相当ですね。いっそのこと剣とルウだけの話とか作ってくれないかな。ゲーム版の哀の物語も嫌いではないんだけど、ハッピーエンドではなかったから……いや、剣だって幸せになる資格はあると思うのですよ。目的は果たしたから燃え尽きるだけなんて、あまりにも儚すぎる。復讐者としての末路なんて物悲しすぎるよ。
しかし、21話から22話の流れは良いなぁ。10話と11話も好きなんだけど、例えブレイドガイナーが負ける話であっても22話が好きだ。私の中のゴーダンナーはここで終わったと言い切っても良いぐらいだ。
とまあ、10話と11話に関しては流れ的には好きなんだけど、剣とルウ以外の周囲の作りが甘いというか、ダンナーがガイナーに敗れ去った展開が衝撃的でありながら唐突すぎる印象を与えるらしい。らしいというのは最近まで私がそれに気づかず、ただ単に違和感があるとしか思っていなかったからなんだけど、知り合いに指摘されてやっとわかった。確かにガイナーと戦う寸前まで擬態獣相手に圧倒的な強さを見せつけていたダンナーというかゴウが、剣の襲来で突然理性を失い敗北するっていう展開は唐突すぎるのかも知れない。そう、実力で負けた感じがしないんだよ。

だからこそ22話での激突には燃えるものがあるというか、あのときもし剣がインサニアウイルスを発症しておらず、理性を保ったままにフルパワーを発揮できていれば……なんてifを想像してしまいそうです。全体的に剣とルウの関係性と進展が丁寧に書かれているというか、21話で剣がルウに亡き妻ローザの姿を見て、22話でセレブレイダーを託す。ルウはルウで剣が亡き妻の仇を探し求めていることを知っているし、自分と彼の間に隔たるものがあることは理解しているんだけど、それでも彼の側にいることを求めてしまう。
これは私の解釈になるけど、22話でセレブレイダーを託されたとき、ルウは僅かにコスモダイバーを見返しただけで、ほぼ躊躇いなく乗ることに即答しているんですよね。その際、ルウは心のなかでダイバーと亡き父に詫びるんですけど、この瞬間にルウは剣を選んだ事がわかるのではないかと。
セレブレイダーは一瞬だけ起動してすぐに電源が落ちるんだけど、そもそも長い間擬態獣の中に捕らわれていた機体がすぐに動けることがおかしいわけで、そう考えるとルウが沈む必要はないと思う。
「やっぱり、私じゃだめなのかな? 私じゃ勝てない? 私じゃ、認めてはくれないの?」
起動しないセレブレイダーにこんなことをルウはいうわけだけど、これもまた結構意味深なセリフだよね。なにせ、この次に来る静流のセリフが、
「彼女、幸せね……」
剣の亡き妻、ローザのことを言ったものだと思ったゴウは同意しますが、静流はそれを否定します。
「ううん……ルウのことよ」
この作品における静流の立ち位置や境遇を思うと、物凄い重い言葉だね。直後にセレブレイダーは起動するわけだけど、ルウが剣を選び、剣がルウを受け入れ、それをセレブレイダーが認めたというのは本当に熱い展開だと思う。ここから剣の仇である擬態獣を倒す流れは作中で一番好きなシーンだし。

ゴーダンナーってのはロボットアニメであると同時に萌えアニメで、様々な愛のかたちを教えてくれるものだと思うんですよ。剣とルウの間にあったのは愛というよりは哀だけど、それもまた一つの関係性だったのではないかと。剣は後悔しなかったし、ルウもまた後悔はしなかった。そう考えると、PS2のゲームは別にハッピーエンドでも良かったのではないだろうか。悲恋に終わることが多いよね、この手のカップルはさ。

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