アニメイトがやってるanimate.tvというサイトで少し前から、TVアニメ『ヨスガノソラ』リレー企画というのをやっているんだけど、その第3弾として主演である下野紘のインタビューが掲載されていました。ちなみに1回目は主題歌を歌うeufoniusで、2回目は挿入歌を手がけたTeam.ねこかん[猫]と.天乙准花だった。正直、この作品に対して質問とかされても下野紘は答えにくいだけなんじゃないかと思ったけど、予想通り中身のないものになっていた。ヒロイン役の声優に訊くのもそれはそれで問題だけど、下野紘が少し可哀想に見える。
TVアニメ『ヨスガノソラ』リレー企画第1弾
オープニング曲「比翼の羽根」を手がけたeufoniusが登場!
URL:http://www.animate.tv/news/details.php?id=1288624702
TVアニメ『ヨスガノソラ』リレー企画第2弾
Team.ねこかん[猫]featuring.天乙准花に質問!
URL:http://www.animate.tv/news/details.php?id=1289198336
TVアニメ『ヨスガノソラ』リレー企画第3弾
下野紘さんが語る観どころ&オススメは!?
URL:http://www.animate.tv/news/details.php?id=1289814152
インタビューで言葉を選ぶのは当然としても、下野紘としては厳しい役どころになったんじゃないかと思う。アニメ版の悠が中身のない空っぽの主人公だとは言わないけど、しかし、容姿以外に特質した個性を持っているわけでもなく、それでいてルートごとにキャラが安定していない。下野紘が春日野悠にどういう感情を抱きながら演じているかは分からないけど、質問に対して在り来りな回答しかしていないところをみると、あんまり良い感じではないみたいですね。これが同情すべき点なのかは、本人の仕事に対する捉え方も関わってくるから一概には言えないけど、個人的な意見を言うならば演じ甲斐の欠片もない主人公なのではないだろうか。
今まで何度も書いてきたことだけど、アニメ版は基本的にハルというキャラクターの人気をまったく考慮しておらず、作品を構成する上で都合のいいキャラにしか思われていない節があり、主人公という意味ではどこまでも価値のない存在になっています。無価値であるとは言いませんが、アニメ版のハルに必要性があるとすれば、それは結局ヒロインとセックスするための棒としての役割ではないですか。7話まで放送してきた中で、エロ以外で悠に魅力や価値を感じた人はどれだけいるのか。容姿が良いとか声が良いとかじゃなくて、キャラクター全体としてみてね。

私は、ヨスガノソラのアニメはもっとハルを主体としたものになると思っていました。主人公であるハルが物語を歩んでいく中で、ヒロインたちの問題について考えたり、穹との関係について思い悩んだり、とにかくハルが中心になるのは間違いないと思っていた。なにせ主人公だし、少なくとも1話を見た段階ではそうならないはずはないと信じきっていたんですね。
現状のヨスガノソラを見て、主人公としてのハルがどの程度の意味を持っているのかは、前述の通りです。私はヨスガノソラのアニメを通して、ハルの物語が描かれることを期待していたんだけど、蓋を開けてみればそこにあったのは各ヒロインたちの話であって、ハルはそれに関わるだけの存在になってしまった。一週間ほど前に取り上げたハルキノソラで、音響監督の岩浪美和が、「こういう美少女モノはキャラクターに惚れさせなければ駄目だ」という持論を展開していた話を書きましたが、だったら主人公はどうなのかと? ろくに感情移入も出来ない、ただヒロインと節句するためだけにいるような主人公に、視聴者はなにを思えば、ヨスガノソラのファンはどんなことを感じればいいというのか。より正確に言えばハルと穹の話が見たかったに尽きることなのかも知れないけど、私は主人公としてのハルも大好きでしたから、正直言ってアニメに出てくる春日野悠が見るに耐えない状態なんです。下野紘という良い役者を起用しておきながら、あのキャラクターはなんのかと、やるせない気持ちでいっぱいです。

ちなみにヨスガノソラのアニメが始まってから1ヵ月以上経ちましたけど、下野紘のブログでは未だに話題に上がったことすらありませんね。だからどうしたという話ではあるけど、そういえば下野紘はファンレター等で自分の演じているキャラへの感想を募集していたはず。むしろ、私の方が本当のところヨスガノソラという作品をどう思っているのか、なにを感じて春日野悠というキャラを演じているのか訊きたいところなんだけど、所詮はエロを主体としたアニメだし、仕事として割り切っているのだろうか。だとしたら悲しい話だけど、無理もないと思えてしまうのもアニメ版ヨスガノソラなんですよね。まったく、酷い作品になったものです。

コメント