池袋サンシャインシティで行われたサンシャインクリエイション50に参加してきました。記念すべき50回目の開催なんですが、その割には使用ホール数が2ホール半と従来のサンクリに比べてこれでもかというぐらい規模が縮小していましたね。情報流出の不祥事から2年以上過ぎたわけだけど、その間も勢力を取り戻すどころか、衰退の一途をたどっていたようです。このところは3ホール開催がデフォルトのようになっていましたが、まさか、A23ホールを半分しか使わない日が来ようとはね。さすがにもう、終わりが見えてきたんじゃないでしょうか。

元々年明けのサンクリというのは2月開催じゃなくて1月開催だったんですが、Cレヴォの終了から生じたポスト・レヴォ争いの影響でクリエイション事務局が日程を移動させたという経緯があります。1月開催というのは年末の冬コミが終了してから間もないこともあり、当然大手の参加は少ないですし、新刊を出すところも多くはありません。冬コミで新刊を落としたところが出すぐらいで、イベント開催時期としては確かに微妙ではあったんですよね。それが2月に移ったことでサークルにもいくらか余裕が出来たのか、新年最初のイベントにサンクリを選ぶところも多くなって、一時期はかなり活気に溢れていました。バレンタインが近いということもあって、それをネタにした本やグッズも増える感じで。
だから、2月のサンクリというのは本来年4回開催の中でも結構賑わいを見せていたんですけど、今回の状況からすると、それはもう過去のことと考えたほうがいいみたいです。ハッキリ言って見る影もないほど、イベントとして衰退してしまったと思う。Cレヴォ終了以降、中規模即売会はサンクリぐらいという現状から躍進してきたわけだけど、それもここまでみたいだね。50回記念で、記念本やサンクリ弁当といった企画まで打ち出しているのに、参加サークルは減る一方で、参加者の入りもよくないという現実を見てしまうと……私はサンクリよりもCレヴォが好きだった人だけど、それでもサンクリに思い入れがないわけじゃないから、ちょっと複雑ではあります。ただ、ああいうことを起こしてしまったのは事実ですし、それ以外にも問題がなかったわけじゃないから、仕方ないのかも知れないけど。まあ、問題なんてイベントには大なり小なりあると思いますが、私の贔屓にしているサークルも被害にあったとかで、サンクリには参加しなくなってしまいましたし。影響は確実にあったんですよ。

会場についたのは9時ぐらいで、開場の2時間前ですか。早いかな、とも思ったんですが、私の認識では2月のサンクリはそれなりに人も多い感じだったからね。結果として、ほとんどではないにせよ、あんまり人はいませんでした。カタログと、一応記念本を購入して列で待機。サンクリといえばカタログにやたら偉そうなことが書いてあることで有名ですけど、最近はその論調も控え目になったと思う。それはそれ、これはこれだというのは分かっていても、やっぱり思うところはあるのかな。
私はヨスガ本を買いに来ただけだから、特にこれといった用があるわけではありませんでした。なにせ好きなサークルは一つも出てないし、本当にジャンル買いをしに来たって感じで。調べたところ、書店委託をしないところが多そうだったんでね。後、コピー本とかもありましたし。一箇所はコミケでも壁に配置されるようなサークルだったから並ぶかと思ったんだけど、開場して真っ先に向かってみると、列らしい列もなくてあっさり買えてしまった。その後はまあ、ヨスガ本を回収しながら会場内を見て回ったんだけど……さすがに冬アニメの本は少なかった、というか私の見た限りではなかったような気がする。秋アニメにしたところでなにがあるってわけでもなかったけど、そういやミルキィ本とかなかった気がする。ミルキィは同人誌としての需要がないんですかね? 俺妹はそれなりだったと思うけど、なんていうか息が短い作品ばっかになった。作品をその場限りの消耗品としてアニメ化を続けているのが今のアニメ業界だけど、同人業界もそういった風潮に対する影響を受けているのかもね。一時期のように息が長いジャンルというのが出てこないのは、単純にパロディ元の人気が長続きしないからなんでしょう。考えて見れば、なのはが今も同人ジャンルとしてそれなりの勢力を保っているのは、どんな形にせよ原作が続いているからですし。そう考えると、1クール消費型でアニメ乱発している現状から、人気同人ジャンルが生まれないのも納得出来るのかも知れない。

サンクリが持ち直すかどうか分かりませんけど、同人業界自体そんなに面白い状況にはないんじゃないかって、そんな気がするイベントだった。少なくとも、いい状況や傾向にないことだけは確かだよね。まあ、今回に限ってはワンフェスと開催日が被ったというのもあるんだろうけど、そんなの前例がないわけじゃないし、そもそも参加層が違うでしょう。
パロディが圧倒的な数を占める同人業界にって、やっぱり面白い原作ってのは必要不可欠なんですよ。他力本願に聞こえるかも知れないけど、同人誌には人気作品にあやかるみたいなところがあるから、図々しくもそんなことを思ってしまうわけです。救われない世界だとは思うけど、これが楽しいんだから仕方ない。

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