今月買ったエロゲは全部で4本ですが、すべて横浜で購入したので特に混雑などには巻き込まれませんでした。いや、メロンブックスが空いていて助かりましたよ。余計な時間を取られることなく、あっという間に済ませることが出来た。sistersを昨日クリアしましたが、次は迷うことなく穢翼のユースティアを選択しました。オーガストの完全新作としては2008年のFORTUNE ARTERIAL以来のはずですから、約3年ぶりですか。オーガストの作品のまともに買うのってはにはに以来なんですけど、この作品だけは情報が出た時点で購入を決定していたし、体験版をプレイしたことでそれは揺るぎないものとなった。

従来のオーガスト作品は基本的にシナリオが長いものが多く、この作品も例外ではありません。私はエロゲに物語性を求める方ですが、長い話ならそれでいいというわけでもないから、なにかと回避気味でした。べっかんこうの絵は嫌いじゃないんですが、世界観とか擬似SFじみた作風がどうにも好きになれなくて。
そんなオーガストが新作を発売するということで、私はてっきりまた学園モノにSF要素を混ぜ込んだ話を作るのだろうと思っていたのだけど、蓋を開けてみればそこに現れたのは今までのどの作品とも違うものだった。異世界ファンタジーという意味ではPrincess Holidayもそうなんですけど、あれが全体的に明るい作品であったのに対して、穢翼のユースティアは最初から暗い雰囲気と、荒廃とした世界観を全面に押し出していた。これまでとは真逆の、180度違う位置にあるであろう作品。私が衝撃を受けたのは言うまでもなかった。
エロゲブランドは作家や漫画家などと違い、様々な作風というものがあまりありません。純愛なら純愛、学園モノなら学園モノと貫く場合が多く、代表的なのはHOOKがそうでしょうか? 何故なら、作品の購入層はそういった作風やジャンルを求めて、そのブランドの製品を買うことが多いからで、これを極端に変えてしまうと、既存のファンを失うことになりかねないからです。オーガストが大手ブランドだから関係ないと思われるかもしれないけど、大手だからこそ、いきなりの方向転換は離散を招きかねない。だから、ユースティアを作るに当たって、それなりの葛藤や迷いはあったと思います。勝負や賭けに出たと言っても、過言ではなかったでしょう。
そして、オーガストは……その勝負に勝った。

この作品はヒロインごとのルートやシナリオは兼ね備えてますが、ラストまでの道は一本道となっていて、大樹の枝葉が分かれるかのように、メインシナリオの途中途中で個別のルートに行けるという感じです。既存の作品としては、あかべぇそふとつぅのG線上の魔王と同じでしょうか? メインとなるシナリオに進まなくても、ヒロインごとの話でそれなりのラストを迎えることが出来るという、比較的新しい手法の一つですね。当然、ヒロインを選ばなければ先に勧めるわけですけど、私は選択肢毎にセーブして、とりあえず順番にヒロインを攻略していくことにしました。
まず最初のヒロインは、羽狩り部隊の新任隊長フィオネです。OPムービーでは一番最後に紹介されていますけど、攻略ヒロインとしては一番最初にルートが用意されています。発売したばかりなのでネタばれしていいのか分かりかねますが、書きたいので書いてしまおうかな。
牢獄というだけあって世界観は廃れているけど、作中の登場人物はそれなりに楽しく生きている奴が多く、少なくともメインキャラで悲壮感に溢れている奴は一人もいません。まあ、シナリオごとに例外はありますけど、見るも無残な光景がまざまざと繰り広げられているわけではないから、比較的取っ付き易い印象を受けましたね。まあ、そこら辺は体験版やれば分かることだから深くは語らず、フィオネルートの話をすると……分かりやすい話ではあったね。ひょんなことから行動を共にすることになった主人公とヒロインが、様々な事件を通していく中で距離を近づけていき、最終的にはくっつくわけですから。フィオネは一言で言うと堅物ですが、人間味はちゃんとありますし、女性としての部分が損なわれているわけではありません。ある意味ではテンプレートなツンデレに当たるのかもしれませんね。生真面目だし。
彼女のルートに入るには選択肢を選ぶ必要がありますけど、これはちょっと騙されるひとが多いんじゃないかな。私は一度で正解を選んだけど、本当にそれで良かったのかと思わないでもない。フィオネとエリスに関してはね。エリスのときにも書きますけど、先に進まず踏みとどまるってことは、成長があまりないってことになるんですよ。

フィオネは分かりやすいキャラクターなので、特に嫌う理由はないですね。ただ、彼女を選ばなかった場合の対応が酷いといえば酷いかも。恨み辛みがあるにせよ、丸無視で対応されますからね。女心はなんとやらなんて言いますが、ここまで急激に醒めるものなのかと却って感心してしまったぐらい。まあ、私はそれほど好きでもなかったから気にしなかったけど、彼女が一番好きだという人はやるせないだろう。
続くエリスを始めとしたヒロインは、明日からの日記で書こうと思います。コミ1等の話も書かなければいけないので飛び飛びになるだろうけど、多分一人ずつ書くんじゃないかな。オーガストのゲームは、それが出来るほどに長いから。

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