夏コミも終わり平日ですが、私はコミケ明けの次の日は基本的に休みとしているので、昼間で寝ていることが多いです。しかし、この日は前日夏コミから帰宅すると共に倒れこむように寝てしまったかことから、割と早い時間に目がさめてしまった。とはいえ、夏コミの荷物は買い物含めてアンソロと一緒に会場から宅急便で出してしまいましたし、戦利品の見分と洒落込むわけにも行きません。そこで朝食を用意してもらう最中、私は郵便局へと出かけることにしました。

私の地元にある郵便局は本局という関係上、比較的大きく、営業時間も長いです。朝もはよから夜遅くまでやっていることから利用する頻度も高いのですが、平日の午前中に赴くというのは、かなり久しぶりのことだったかも知れない。局内はジジババの姿が散見され、私はなんだか場違いな気分を味わいましたが、明確な用事があるからにはそれを済ませないことには帰れません。というのも、私が朝っぱらから郵便局を訪れたのは、夏コミ新刊である春日野兄妹アンソロを自家通販するための、郵便振替口座を解説したいと思ったからでした。
自家通販というのは、その名の通りサークルが発行誌を書店等に委託せず、自宅にいて直接購入者に対し本の発送等を行う行為のことですが、最近はあまりメジャーとは言えないんですかね? 一昔前までは、最初の同人誌は自家通販で買いました、出しました、というのが普通だったんだけど、近頃は女性向けで見かけるぐらいで、私も最後に利用したのはいつだったかというレベルです。確か、自家通販限定のロキまゆアンソロジーを買った記憶があるけど、あれにしたって数年は前だしなぁ。
私が今回のアンソロを自家通販で頒布することにしたのは、ハッキリ言うと書店委託を断られたからです。メロンブックスに事前申請していたんですが、版型や価格、ページ数のこともあってか断られてしまいましてね。まあ、仕方ないということで諦めることに。ちなみに、夏コミの当日にメロンブックスDLの営業さんが挨拶に来たんだけど、新刊下ろして欲しいというもんだから、うっかり「いや、あなたのところのブックスさんの方に断られたんですが」と言いそうになった。メロン違いだから言わなかったけどさ。

それでまあ、自家通販で私が最初に思い浮かべたのは定額小為替によるやり取りだったんだけど、聞いて驚く事なかれ、今の若者って定額小為替の存在を知らないらしい。要するに郵便局が発行している小切手みたいなもので、これをもって郵便局行くと額面分だけ換金してくれるって代物なんだけど、郵政民営化以降は発行手数料が上がったこともあって、あまり使用されなくなったらしい。例え同人誌通販を利用しなくても、雑誌の商品通販とかは未だに小為替じゃないんですかね? メガミマガジンのテレカとか、長くそうだった気がするんだけど、今はどうなんだろう。
私はTwitterとかネット経由でそうした事実を知り、自分が如何に時代遅れかを痛感すると、定額小為替でのやり取りを諦め、口座の開設を視野に入れました。つまり、サークル名義による振替口座なり総合口座なりを作ってしまおうという魂胆で、その話をしに郵便局に行ったわけですね。
総合口座というのは、ゆうちょ銀行利用している人なら誰でも持っている通帳とカードのことですけど、振替口座は主に青色の用紙で振り込むあれのことです。他の通販とか、ファンクラブの継続とかで利用したことがある人も多いんじゃないでしょうか? 同人誌通販の分野においても振替口座を解説することは割とメジャーで、特に名義をサークル名に出来ることから重宝されています。

過去の実例から考えても、そんなに難しいことではないだろうと考えていた私ですが、実際に話を訊いてみると、過去は過去でしかないことを実感させられました。最近は振込を使った犯罪が多発していることから、郵便局も口座開設には慎重になったとかで、そんなホイホイ作れないらしい。特に総合口座方法は、私が既に個人で持っているというのもあったけれど、団体やサークルで取るには少々厳しいとか。そこで私は一旦退散すると、とりあえず振替口座だけでも開設するために、各種資料の準備をしました。具体的にはサークルの規約とか、そういうのなんですけど、そんなものがあったのかと思った人、あるに決まってるじゃないですか! なければ開設できないのですから、キチンとサークル作った当初の資料とか本とか片手に出直しましたよ。
しかし、郵便局員のお姉ちゃんに「あのー、自費出版の本を売るための口座を開設したいんですけどー」と訊いたら、すかさず「あ、はい、同人誌とかですか?」と返してきたのはどうなんだろう。本局とはいえ、あまり例がることではないと思うんだが……いやはやなんともはや。

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