スケッチブックのアニメが放送されていたとき、その作風に感動した私はDVDを予約するためゲーマーズ横浜店に行きました。ゲマ屋のみ、全巻購入特典が全巻収納BOXであったのが理由なんですが、予約する際に当時は予約用紙なんてものもろくすっぽ用意されていませんでしたから、店員に口頭で「スケッチブックのDVDを予約したいんですけど」と伝えたんですね。店員は少し戸惑ったような顔をしてPCを操作した後、「えーっと、ひだまりスケッチですか?」と聞き返してきた。あのときほど、声を大にして訂正したことはないと思うよ。

そんなわけでスケッチブックの8巻を読みました。うっかり、限定版を買い逃したので通常版ですが、限定版に関してはAmazonにまだ在庫がありそうなので、そっちを頼ることにしましょう。通常版の購入自体は発売日の翌日、秋葉原のCOMIC ZINで購入したのだけど、これは単純に主人公である梶原空の特典が付いたから。アニメイトで付いた鳥ちゃんこと鳥飼葉月の特典も魅力的ではあったから、出来ればそちらで限定版を買いたかったんだけど、出遅れてしまったのだからしょうがないよね。
私は数ある4コマ漫画の中でもスケッチブックを高く評価していて、それは事あるごとにこの日記でも触れていることだと思います。どちらかと言えば正統派4コマに近い本作品は、所謂あずまんが大王以降に誕生した話ではあるものの、その影響を余り受けていないことで知られます。理由は単純に作者の小箱とたんがあずまんがを読んだことがないからですが、それこそが今日日の流行りである萌え4コマとは一線を画す要因になったのではないかと思う。まあ、キャラの可愛さは個々の趣味だろうけど、スケブで萌えとかないでしょ? 猫たちはともかくさ。
まあ、癒し系の作品としてアニメ化されたのは、明らかにARIAの影響を受けてのことだったんだろうけど、前巻にもまたしてアニメ版からの脱却が図られているような気がしないでもない。DVDを買ったぐらいですからアニメ版も大好きな私ですけど、主人公である穹のキャラクターは、どうしたって原作の方がいいですからね。あのマイペースとふてぶてしさが重要だというのに、なんでアニメってのは話に妙なテーマ性を持たせようとするんだろうか。ぱにぽにだっしゅの弁当の回でも同じことを思ったけど。

話が少しずれましたけど、今回は登場キャラクターそれぞれの特技と、そして前巻からの新キャラである霧島渓と小木高嶺が目立っていたように思う。根岸みなもも一応新キャラではあるけど、アニメ版のオリジナルキャラクターであるし、まあ、彼女の場合は巻末漫画での登場がすべてという感じもする。明らかに別人であるが。
霧島渓と小木高嶺ってのは、アニメにおける他者とのコミニュケーションを苦手とする空を真っ向から否定するようなキャラで、なんと空の仲良しクラスメイトであり友達なんだけど、8巻では空以外のキャラとも積極的に絡むようになってきたね。渓の方は美術部員でありながらギター弾きでもある佐々木樹々に、ギターのコードを習いに来たわけだけど、普段はボケボケしているささっさんも得意分野となれば人が変わる。葉月に「佐々木先輩が難しい話をしている!?」と驚かれるぐらいに見事な解説を行います。それに対するみなもの発言も笑えるんだけど、この娘、ささっさんと再会した際のやり取りを根に持っているんだろうか、あるいは元々こんなキャラなのか……まあ、短気な根岸とは良い兄妹なのかもしれないけど。
栗原先輩に関しては、相変わらずの虫と動植物博士でしたね。ただ、知識の豊富さだけではどうにもならない問題もあるようで、今回は説明を諦めてしまったなどのエピソードも結構合った。自然界、というよりは学界に問題があるのではないかと思わせるような昆虫名のエピソードだけど、虫やら音楽やら、本当に勉強になることが多い作品だ。

そういえば、前巻に登場しなかったミケ、ハー、グレといったお馴染みの猫たちですが、今巻には登場しましたね。代わりに新猫たちが余り出ませんでしたけど、少し数を増やすしたのが原因だろうか。三毛猫だけで4匹もいることを考えると、バランスよく登場させるのが難しいよね。根岸と麻生さんの飼い犬であるクロが遭遇していたのは、中の人的な意味でクスリと来てしまったけど、犬男の出番はそれほどでもなかったかな。対する空閑はユタンポとのシーンが多かったような気もするが……さて、次の巻はどんな感じになるのかしら。
サザエさん時空を公言している作品だから、ネタさえあれば続けられるし、何気にブレイドで最古参になってしまいましたが、ゆるく長くやっていって欲しいものです。

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