突然ですが、三連休を利用して飛騨高山まで行ってきました。前々から一度は行ってみたい思っていた土地なんですが、ここ数年は年1で友人と旅行をしていることもあり、今年は飛騨なんてどうだろう? と誘ったら、快く承諾してくれたので、この機会を逃す手はないと、コミケ前ぐらいから準備をしていたんですよね。例年は1泊2日なんだけど、横浜住まいの私と違って友人は北関東だし、関西ほどではないにせよ、東海地方にある滋賀県は遠く、余裕を持った観光が出来るかも不安だったから、2泊3日の日程にしました。2日以上地元を離れるのは数年振りでしたが、それだけの魅力が飛騨にはあったと思います。

当日は東京駅から新幹線に乗る友人と違い、私は地元から近い新横浜駅で途中乗車することになってました。わざわざ東京で待ち合わせる理由はなかったし、東京駅から20分も走れば新横浜駅に着くのだから、その分の運賃を払うというのも馬鹿馬鹿しい話です。乗った電車は確かのぞみだったと思いますが、朝食代わりのドーナツを買い込み、まずは名古屋を目指しました。飛騨高山は岐阜県にありますが、県全体としてはともかく、高山そのものには新幹線が通っておらず、名古屋で特急に乗り換える必要があったからです。
とはいえ、折角名古屋で乗り換えるなら、いっそ名古屋見物もしてはどうかと、特急との乗り換え時間に2時間半程の余裕を作り、私と友人は名駅へと降り立ちました。実のところ、最初は飛騨の帰りに寄ったらどうか? という話をしてたんだけど、何気に東京から飛騨まで4時間ぐらいかかるし、朝早くに飛騨を出発しても、名古屋に寄ったのでは帰りが遅くなりすぎると却下しました。それに、最終日は何だかんだと疲れ果てている可能性も高かったしね。
ここでの目的は城見物と、とらのあな名古屋店に行くことでした。なにも、こんなところまで来て、とらのあなになんか行かなくてもいいだろうと思われるかもしれないけど、実は名古屋店には私のサークルが夏コミで出した、「春日野穹イラスト集-蒼穹-」が入荷されており、その確認をしておきたかった、というのが大きな理由でした。都内の店舗以外で自分の本を見るというのは、そうある機会ではないですから。

城見物の方は当初、名古屋城にするか清州城に行くかで意見が分かれたんだけど、結局はとらのあなに近い名古屋城を選びました。2時間半あるといっても初めての土地だし、迷子になって特急乗れなかったりしたら事だしね。それでまあ、名古屋城の方に行ったわけなんだけど、あそこも観光施設ですから、入場料に500円ほど掛かりました。そういえば、この手の城は小田原城ぐらいしか行ったことがなかったなと思いつつ、中に入ってみると意外に近代的というか現代的。エレベーターとか普通にあったし、外見に反して中身は資料館というか、博物館みたいな作りになってました。
別に歴史的な面持ちとか、当時のままの姿を期待していたわけでもないけど、なんとなく風情に欠ける印象だったかな。まあ、天守閣の展望台から見た景色はそれなりでしたが、時間が押していることもあって、さっさと出てしまいました。何気に結構時間使うのね。2時間半が短く感じたというか、まあ、名古屋城から、とらのあなまで徒歩で行ったのも原因の一つなんだろうけど。
徒歩で行ったとらのあなは、携帯等で地図を調べたこともあって迷わず辿り着きました。勿論、私は名古屋店に始めてきたわけだけど、驚いたのはその大きさと広さ。なんと、8,9階建てのビルの全フロアがとらのあなであり、その大きたさたるや、秋葉原店なんて比較にならないんですよね。一つ一つのフロアがとても広く、全ジャンルを収納しても余りがあるのか、覗きはしませんでしたが、一番上には休憩スペースまでありました。あとで確認したところによると、とらのあな名古屋店ってのは全国の店舗で一番大きいらしいですね。秋葉原にはビルが2つほどあるけど、それらは大きくてもスペース的に広いとはいえず、名古屋店の広々とした解放的な店舗は実に新鮮でした。
私の目的は5階の全年齢同人誌フロアにあったんだけど、よくよく考えてみればイラスト集が置いてあるところは見たいけど、それってあまり嬉しいことでもないんですよね。だって、言い換えれば売れ残ってるということだし、秋葉原店はまだしも、地方店なんてそう何部も入荷されてたわけじゃないから……いや、性格な冊数は知らないんですけどね?

そんな複雑な気持ちを抱えながら5階を除いてみると、フロア入って左隅、その他ゲームジャンルの棚に「春日野穹イラスト集-蒼穹-」がありました。A4判とサイズが大きいこともあって、台の部分に載ってはいましたが、一応夏コミ新刊なのだから、そっちの平台に載っけて欲しかった……某漫画家によると、自分の本の配置を勝手に変えることは、店員が気付くまではありらしいですけど、私にはそこまでの勇気はなかったので、とりあえず置いてあるところを写メで撮ることに。
実際に名古屋店が何部入荷していたのかは知りませんが、私が見た時点では残部4冊程であり、恐らくこれが売れてしまえば再入荷はしないと思います。とらのあなはシステムとして、店舗在庫をネットに回すことは出来るんだけど、その逆をすることは出来ないから、全て完売した後に、私が追加委託でもしないことには店舗在庫が復活することはないと思います。だから、店舗で買いたいという人がおられる場合は、お早めに行かれることを推奨します。こればっかりは、いつ完売するかとか私には分かりませんので。
名古屋店を出た後は、名古屋駅に戻って昼食でもと考えていたんだけど、これがビックリ、既に12時近くになってました。名古屋に着いたのが10時10分、特急の時間が12時48分ぐらいなことを考えると、十分に余裕はあったはずなのに、どこでどう消費したのか、のんびり飯など食べている時間が無くなっていて。しかも、名古屋駅の飲食店って、駅ビルということもあって凄く混雑してるんですよ。まあ、連休というか休日だから仕方ないのだろうけど、名物ということで味噌カツでも食べようかと矢場とん行ったら、列が折り返す勢いで並んでるのよね。皆、考えることは同じかと苦笑したけど、他の飲食店も矢場とんほどではないが並んでおり、空いているのはマックぐらいなものという状況で、これはもう店に入るのは諦めて、弁当買って特急で食べるかという話になり、そのまま矢場とんで味噌カツ弁当や串かつを買うことにしました。
そういえば、名古屋は春日野穹イラスト集で表紙を担当してくれたwingheartさんの出身地で、ちょっとした事情で帰省中とのことだったから一緒に食事でもどうかと誘ったのだけど、都合が合わずにまた後日ということになった。勿論、私が名古屋へ行く機会なんて早々ないから、彼が東京に戻ってきてからになるけど……今にして思えば、名古屋で会ってる時間なんて無かったかもしれないね。それぐらい、忙しなかったように感じる。

特急に乗って2時間半ぐらい掛けて飛騨高山へ。味噌カツは弁当となってしまったけど、何と言いますか、矢場とんの名物はわらじトンカツという大きいサイズらしいですが、流石にそんな大きいのはいらないかな、という感想。味噌カツ自体は物産展とかで買って食べたことありますけど、まあ、ガッツリ食べるようなものでもないね。もっとも、単純に私が昔ほど食べられなくなっただけかも知れませんが……どうなんだろう、今回の旅では少なからずそういうことを意識する場面が多々あったように思う。
新幹線と特急、どちらの乗り心地が良いのかは分かりませんが、景色という意味では特急ひだの方がやっぱり良かったかな。帰りは疲れてたからそうでもないけど、やっぱり段々と山の中に入っていくのが分かるというか、とにかく壮大でね。まあ、騒がしい子供が載っていたので、椅子を蹴られたりして困ったのだけど、そんな親子連れは下呂温泉で降りてしまったから、その後はのんびりと景色を眺めることが出来ました。
一応、旅先のことはネットでそれなりに情報収集をしていたのだけど、行ったことがない場所なのは変わりなく、どんな街なのかというのはさっぱりでした。Googleストリートビューが見られるぐらいだから、それなりに都会というか、都市的な街並みをしているのかとおもいきや、特急はいくら進んでも山の中を抜けることがなく、所謂トンネル抜けて景色が変わった、なんてことはありませんでした。別にそんな都会を期待していたわけじゃないけど、本当に山の中というか、山々に周りを囲まれた小さな町なんですね。着いてみて、最初に驚いたのはそこだったりします。観光地だから田舎の中にある都会とか、そういう発展性を想像していたのだけど、そんなことは全然なくてさ。勿論、寂れているとか、そんなことは全然なくて、観光地らしい賑わいに、趣きのある街並みでしたが。駅前に観光案内所が設けられている、というのは便利でいいですね。もっとも、結局私は観光案内としてその場所を使わなかったんですが……そこら辺の話は後述します。

飛騨に到着したのは15時過ぎですが、残暑ということもあってまだ日は高く、そのまま観光に繰り出すことも可能でした。しかし、途中で名古屋に立ち寄って疲れていたこともあり、旅行の大荷物抱えたままというのも面倒くさかったので、とりあえず先にホテルへと向かうことに。今回の旅行で私が拘ったのは宿泊と食事であり、一緒に行った友人がそれらに拘りがない分、かなり自分の意見を通しました。彼は観光がメインという考えの持ち主なので、宿はそれこそビジネスホテルとかで良いって感じなのだけど、折角の観光地なのだし、いい宿に泊まって、美味いもの食べたいというのが私のスタンス。これに関してはお互いにない部分を上手く補えたというか、双方満足の行く結果になったと思う。
私が選んだのは所謂観光ホテルというやつで、どちらかと言えば家族向けの大きいところです。我々のように男二人連れでは浮きそうな気がしないでもなかったけど、ネットの評判も良かったし、大きいところならそれなりにサービスもいいですからね。駅前からマイクロバスが出ちゃったりして、それに乗って悠々とホテルまで向かいました。名前は、高山グリーンホテルということろです。
三連休ということもあって、コミケ後に宿探しを始めたら思いの外苦戦したのだけど、探せば部屋も余っているもので、何とか洋室を一つ確保することが出来ました。私としては和洋室の畳でのんびりと行きたかったのだけど、部屋を広くすればそれだけ宿泊費も上がりますし、それは勿体無いという友人の意見を採用することに。まあ、その辺は私もケチですから、分からなくはない。ホテルの部屋は昨年湘南旅行をした際に泊まった、大磯プリンスホテルよりは広いといった感じで、狭苦しさは感じませんでした。テレビがあってベッドがあって、鏡台付きの机にユニットバス、クローゼットに簡易テーブルなど、一般的なホテルに必要な物は大体揃っていたかな。ただし、ネット環境だけは例外で、ロビーの近くにインターネットコーナーがある程度に留まり、全室で無線あるいは有線LANを完備しているということはありませんでした。そういった部分では、やはりビジネスホテルが優れているイメージがありますね。後、DVDデッキも無かったので貸し出し可能か尋ねたけど、そういうのもやってないらしい。私がネットで調べたときは貸し出しして貰えるってことだったが、どうやら勘違いだったらしい。

荷物をおいて30分ほど休憩した後は、再びバスに乗って高山駅前まで。実のところ徒歩でも10分程度の距離なんだけど、連れてってくれるというものに乗らない手はないし、ホテルは駅の裏側にあったから、特に観光地でもなんでもないんだよね。他はどうか知らないけど、高山グリーンホテルは結構気前が良くて、飛騨にある古い町並みのお店と提携をしているのか、タダで飲食できる券とかを貰いました。まあ、飲食店で食事とかではなく、売店というか出店みたいなところで、飛騨牛の牛串を貰えるとかなんだけど、丁度小腹が減っていたこともあって結構良かった。
飛騨高山の売りというか、見所としては古い町並みと言われる古都の部分で、かつて城下町だった頃の歴史情緒をいくらか残している空間になります。まあ、大半は観光客向けのお店に変わってるんだけど、雰囲気という意味では十分伝わったと思う。食べ物としては、考えてみれば最初に食べた飛騨牛が売店の串焼きだったわけだけど、他にも海老煎の上に乗った飛騨牛の握りなど、一風変わったものが多かったかな。握りはタレか塩か選べましたが、タレにしておけば良かったと思うほどには、塩が微妙だった。
他にも飛騨牛乳を使ったソフトクリームなども売ってたけど、あんまり食べまくるのもどうかと思い、ビン牛乳を一本買って箸休め。これがまた濃厚で、地元のスーパーに売っているのとは比べ物にならないのね。思わずお土産で買いたいぐらいだったんだけど、流石に牛乳を持って買えるわけにも行くまいと断念しました。
古い町並みを一通り見た後は、どこかで夜食でも買えないかとスーパー的なものを探していました。もっと観光をしたかったのですが、何せ寺社仏閣というのは16時とかに閉門してしまうことが多いので、なかなか夕方からは行きづらいのですよね。ただ、散策中に見つけた飛騨国分寺だけは、16時過ぎでも普通に入れたのだけど。HPの情報だと閉門時間過ぎていたはずなのに、どうしてたんだろう?
ちなみにスーパーですけど、長年の勘というか、推測のようなもので、あるとすれば観光地とは逆の駅裏だろうと思い、あろうことか先程の観光案内所「この辺にスーパーマーケットとかありませんかね?」と聞いてみることにしました。そしたら普通に地図をくれて、なんか道路挟んだ直近に2店舗あるとかで、そんなんでよくやっていけるとは思ったものの、そこでジュースやお菓子を買ってホテルへと戻りました。

ホテルに帰ったら、まあ、飯の前に温泉にでも行こうやとホテル自慢の露天風呂へ入ることに。特に私は温泉好きというわけじゃないし、そもそも風呂自体、カラスの行水と言われるほど早い男なのですが、たまにはゆっくり入るのもいいだろうと、少しだけ長湯をしました。ここから先は、正直書くかどうか非常に迷ったのだけど、ちょっとした事件があったので書き記しておくことにします。ただし、かなり品のない話になりますので、そういうのが嫌いな人は読み飛ばしてください。
私達が泊まっていたのは観光ホテルで、前述のように家族連れが多いところでした。つまり、大浴場や露天風呂にも親子連れが見られるということで、それはなにも男の子だけとは限りません。要するに幼女が何人いたという話なんですが、それだけなら別によくあることだし、私も友人も三次元幼女になんて興味がなく、友人に至っては二次元さえもだから、問題はないはずだったんです。しかし、事件は大浴場でも露天風呂でもなく、脱衣所で起こりました。
友人が少しのぼせたというので、扇風機の風に当たりながらのんびりと着替えていた私の耳に、脱衣所のロッカーを挟んだ反対側から親子連れの会話が聞こえてきました。父娘、それに息子もいたようですが、会話をしているのは主に前者です。
「パパのおち○ちんって面白いよねー」
「あ、あぁ、うん」
「○○、パパのおち○ちん大好きだよ。触るとピクピク動いて可愛いし、なんかゴミとかついてるし」
「○○ちゃん、それはいけない。いけないよ……」
本当はもっと長い会話だったんですが、日記に書けるのは精々これぐらいと言いますか。なんというか、聴いている方が身悶えするほど恥ずかしいというか、パパさんが可哀想になってくる親子の会話でした。別に父親のほうが娘になにか、ということはなく、子供特有の無邪気さが現れただけなんだろうけど、邪気がないだけに質が悪いといいますか……幼女って恐ろしい生き物だと再確認しましたよ。前述のように聴いているこっちがこっ恥ずかしくなってしまい、私と友人はすたこらさっさと逃げ出しました。いや、耳に毒ってのがあるとすれば、こういうことを言うんでしょうね。

温泉から帰った後は食事の時間ということで、ホテル内のめし処で会席料理を頂きました。まあ、お安いプランではありますが、それなりにしっかりしたものが出てきて、飛騨牛の焼肉以外は楽しめたかな。飛騨牛と飛騨豚については、何がどう飛騨なのかよくわからないほど薄く、枚数も少なかったのでなんとも言えなかった。不味いってわけじゃないんですけど。
21時頃からホテルの大きな土産物屋でビンゴ大会があるというから、私はデザートのほうじ茶プリンとやらを食べないまま、そちらに参加してきました。友人の方は興味ないとかで、私一人、ビンゴカード2枚持っての参加だったんだけど、リーチを3つ、4つ作りながら敗退。ビンゴ前に、商品が全部なくなっちゃったんですね。やはり、「ビンゴに勝手おみやげ代を浮かそう」なんて浅ましいことを考えていたのがいけなかったようです。
その後は部屋に戻って適当に駄弁りつつ、明日が早いからと24時ぐらいには寝てしまいました。ちょっとしたアクシデントもあったんだけど、それに関しては明日の日記で書こうと思います。こうして飛騨高山の、一日目の夜はふけていったのでした。

コメント