スケッチブックも遂に9巻ですか。連載10周年、コミックブレイドの創刊時から残っている唯一の作品となったわけだけど、ネット上ではこれが最終巻という誤報もあって少し慌ただしかったですね。私はこのところWEB版の方でチェックをしているんだけど、それまで普通に連載してただけに、最終巻情報には心臓が止まるかと思いました。勿論、どんな作品にだって最終回はありますし、スケブだっていつかは終わるのだろうけど、私にとっては最高の癒やしとも言うべき作品だから、今しばらくは続いて欲しいですね。昨年の10周年を区切りにもしかしたら、と思わないでもなかったですし。

実は発売日のことをすっかり忘れていて、Twitterのツイートで知ったんですが、限定盤に加えて店舗特典が結構付くというので秋葉原に行って回収してきました。通常版は表紙の絵柄が違うということで、そちらもちゃんと買って、計4冊ですか。それぐらいは手に入れたと思います。部屋の掃除をする中で大半の漫画コミックを処分してしまった私ですが、やっぱりスケブは特別ですね。何冊あっても良いと思うし、4コマ漫画では最高の作品です。
アニメは既に6年ぐらい前の作品になってしまいましたが、もうそんなに経つんですね。2007年というと結構昔という感じがするけど、翌年末にあれが出たことを考えると、なんか最近な気がしないでもない。売り上げが良ければ2期がやるかも、という感じでしたが、あまりにほんわか過ぎる作品だったせいか、あるいはバンブーブレイドの人気が高かった為か、その後の動きはありませんでした。しかし、私はスケブのアニメも大好きだったから、サントラを買ったりDVDを全巻集めたりしてね。多分、私が初めて全巻揃えたアニメだったんじゃなかろうか。
そんなスケブも原作は10周年ということで、だけどコミックスは9巻しか出てないんですね。正確には出張版があるから10冊ということになりますが、1年に1冊のペースでよくぞここまで続いてきたと思います。私は4コマ漫画の世界に明るくないので、コミックス10冊というのが多いのかどうかは知りませんが、1,2巻で終わってしまう作品も多いことを考えると、決して少ないとは言えないでしょう。10年前は私もまだ学生でしたが、思えば遠くに来たものです。スケブの10年は、考えてみればコミックブレイドの10周年でもあるんだよね。なにせ、創刊号からやってるんだから。

9巻の話に移りますが、前巻で登場した空のクラスメイト、霧島渓と小木高嶺のエピソードが少し目立ったと思います。4コマ漫画は長く続くとテコ入れで新キャラを出して、それが今まで存在した空気を破壊するとかで失敗に終わることが多いと知り合いから聞いたことがありますが、渓と高嶺に関してはなんの問題もないと思う。空の友人という立場はアニメ版から考えるとあり得ないかも知れないけど、漫画版なら十分ありだと思うし、そう考えるとこの二人もアニメ版と漫画版の差別化を図る存在だったのかも知れないね。適度に美術部と絡み、しかし、本質的には空の友人として出てくる。メイン所を食うわけじゃないから、実に立ち位置が良いんですよね。
反面、前巻で登場したみなもはおまけ漫画にしか出番がありませんでしたね。アニメのオリキャラだから使い所が難しいのか、はたまた遠慮があるのか分かりませんが、出番がないことをおまけ漫画でみなもんがネタにするぐらいですから、存在が忘れ去られたわけではなさそうだ。まあ、空の弟の青は家で幾らでも出せるけど、みなもは根岸の妹ですからね。ホイホイ学校に来るようなタイプでもないし、出しづらいのは分かるような気がする。元々が、アニメ視聴者の絵に対する視点となるように作られたキャラですから、そこをどうやって変えていくかが重要なのかな。まさか、アニメ版と漫画版の違いを明確にする為だけに登場させた、というわけではないと思うし。
全体的な印象としては、麻生さんが従兄の上野さんちに入り浸っていたことだろうか。なんというか、通い妻になっている気がするんだけど、まあ、親戚なんだからそういうこともあるでしょう。しかし、上野さんが残したお総菜を、葉月が間違えて買ってしまうとは、なかなか面白い伏線だった。

10巻は来年まで待たなければ行けないでしょうが、連載自体はWEBでも読むことができるようになったので、退屈はしなさそうです。もっとも、あまり読んでしまうとコミックスを買う楽しみが半減してしまうので、そこは考えどころなんですが。出来うることなら、コミックブレイドが続く限りは連載も続いて欲しいと思います。10巻というのは、ある意味で10周年と同じぐらい区切りが良いですし、なんとなく心配してしまう。勿論、いつかはそういう日が来ることも理解してるんですが。私にとっては癒やしと面白さの塊なんですよ。

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