ご注文はうさぎですか? 第1話上映会イベントに参加してきました。ネットに書いちゃダメだよ、とか、ツイッターに書かないでね、みたいなことを一切言われなかったので、先行上映で観てきた1話の感想を踏まえつつレポートみたいのを書いていこうと思います。まあ、正味1時間と少しのイベントだったから、何がどうってこともないんだけど、結構楽しかったので。イベント前にufotable DINING劇場版「空の境界」フィナーレ コラボDININGにも行ってきたんですが、この話は後日ということで。

新宿はあいにくの雨、天気予報では暴風雨でしたが、会場のシネマート新宿は昼食を取ったufotable DININGから程近い場所にあり、角川シネマ新宿の上にある映画館です。一つのビルに二つ映画館が入っている、というのも変な話ですが、チケット売り場も別々だから、完全に違うところがやっているんですよね。11時45分過ぎに店を出て、5分掛からずに着いたんだったかな。
1Fの入口には参加者が集まってたけど、ロビー開場ぐらいはしているだろうと思い、私はそのままシネマートまで上がりました。チケットを持っていれば入れると言うことで、入場まではロビーにいました。下の角川シネマ新宿はそらおとの映画だったり、Anotherのイベント、それに禁書の映画でも来た記憶がありますけど、そういえばシネマートは初めてでしたね。よく上映会のイベントをやっているのか、ごちうさの後も上映会のイベントが控えているようで、現に終演後は階段で次のイベントの待機列と思わしきものを見かけました。
入場は定刻通りに行われて、その際に入場者特典のポスターと、ナゾメイトのチラシ、それにアンケート用紙が配られました。大雨なのにポスターというのは少々あれだったけど、まあ、これは元から決まっていた特典ですからね。ナゾメイトのチラシは、声優があれだけ参加するのにまだチケット余っているのかと思ったけど、そういや、ごちうさ3巻を買いに行ったアニメイト秋葉原店でも普通に売ってたっけ。
アンケート用紙は本日のイベントの感想、という訳ではなく、イベント前に集めるコーナー用の質問を書く紙でした。スタッフへの質問と書いてあるから、てっきりスタッフも登壇するのかと思ったのだけど、そんなことは全然なかったなぁ。

先に上映会からということで1話の感想。ネタバレNGではなかったので観たままを書きますが、OPとEDはカットされていました。正直言って残念でしたが、権利の問題とか色々あるんでしょうかね? きんモザの1話なんかは、EDが本編に被っているからそのまま流れてましたけど、そういやOPの方はどうだったかな……上映会も随分行ってないので、最近の傾向がよく分からない。
1話の感想を一言でいうなら、原作に忠実だったということでしょうか? 「え、ここまで完璧に再現するの?」と驚いたぐらい、自然に原作ごちうさの第1話から2話をアニメ化していました。4コマ原作だと、物語を広げたり、重みを加える為に兎角オリジナル様子とか描写が多くなりますけど、ごちうさの1話に関していえば全くそのようなことはなく、見事なまでの原作再現、忠実さを観ることが出来ました。
勿論、アニメならではの部分が皆無だった訳ではなく、綺麗な街並みとか、そこに住む人々、木組みの家と石畳の街という舞台を鮮やかに描いているのが好印象でした。ココアが街にやってきたシーンに時間を割くことで、舞台紹介を流麗に行っているんですね。あの街のモデルは欧州を中心に沢山あるそうですが、やはりアニメはアルザス地方をメインにしてるのかな? 川の上に架かった橋や、ゴンドラなどから似た雰囲気を感じられますし。
声に関しては、バレンタインボイスの頃よりは月日が経っていることもあり、それほど気にならなかったです、これはトークパートでココア役の佐倉さんが言っていたことですが、 「原作のココアはおっとりしているというか、落ち着いたイメージがあったけど、アニメではもっと元気で良いから! という指示を受けた」ということもあり、原作よりも明るく元気な印象を受けましたね。こうした若干の変化を加えた理由は、アニメだと声が付く関係上、トーンが同じだとキャラが被ってしまうことがあるそうで、意図的に差を付けて分かりやすくしたんだとか。だからアニメは、原作における実は常識人のココアではなく、明るく元気に皆をぐいぐいと引っ張っていくキャラな訳です。

ラビットハウスの外観も、考えてみればアニメで始めてみることになるのだけど、木組みの家とはよく言ったもので、欧風建築とはそれだけで温かみを感じられますね。台詞回しというか、台詞そのものは原作のそれを踏襲していて、これが原作の再現性を印象づけた一因でもあります。キャラクターを重視しているというのはトークパートでも言ってましたが、変にオリジナル要素を加えないから、キャラが崩れないのよね。4コマ原作に限った話じゃないけど、後半につれて性格が変化したキャラとかは、アニメだと最初から後半の性格なんてことも珍しくはないけど、ごちうさは関係性の進歩も一つのテーマというか、見所だと思うから、最初はココアに対してどこか壁がある、素っ気ない態度のチノがよく現れていた気がします。
それと、ティッピーよく動きますね。メスうさぎに入っている割には声が結構低かったけど、ダンディとおじいちゃん声の中間って感じだったかな? 面白いけど、そこまで可愛げがある訳でもなく、そのギャップが楽しいね。最近、私はモフモフという言葉が食傷気味だったんだけど、ティッピーに関してはそれ以外に形容する言葉もないというか、ティッピーの為にあるような言葉だから、是非私もあの毛玉をモフモフしてみたいです。
リゼの初登場シーンは、実のところ結構心配していた部分があって、ごちうさは自然な形で着替えシーンとか下着姿とか挟んでくるから、もしかしたらそれがカットされるんじゃないか、無難な服装に替えられるんじゃないかといった不安がありました。私はごちうさを日常ものではなく癒やし作品だと思っているけど、所謂日常モノではあまりエロが好まれない傾向にある気がしたし、ごちうさの放送時間はMXだと22時半ですからね。その辺りの関係から無用な配慮がされてしまうんじゃないか、と思ってたりもしました。
しかし、それは私の杞憂だったようで、リゼの登場シーンは普通に下着姿でしたし、続くココア風呂のシーンも再現されていました。別にエロいシーンでもサービスシーンでもないけど、あるとないでは作品の印象が大きく変わってしまいますからね。大事ですよ、下着とお風呂って。

キャラクターの再現率は見事だったけど、チノの父だけは「あれ?」っと思いました。何が変って訳じゃないんだけど、何か見た目が普通なんだよね。チノの父はジャズ奏者であり、元軍人のバーテンダーですけど、大画面で観たときに原作にあった豊かな口髭や、あふれ出るダンディズムを感じることが出来なかった。アニメだと普通の優しいお父さんってイメージで、そこだけが私の中で噛み合いませんでした。速水さんの声は最高でしたけどね。ティッピーに対して、「親父」というシーンとか、しみじみ格好良かったですし。
1話なので千夜やシャロといった面々は出ませんが、考えてみればシャロって原作だと結構登場遅いよね? まず千夜に会って、千夜がラビットハウスでのパン作りに参加して、その後……って感じだから、ここを原作通りにしてしまうと、シャロは2話どころか3話にも出ないのではないか。いや、千夜との出会いとパン作りを1つの話にまとめれば、ギリギリ3話には間に合うのかな。いずれにせよ、2話は難しそうだね。
そう考えると1話は確かに原作に忠実で再現性も高かったけど、2話以降はちょっと分からない気がする。だって、メグマヤとかも原作での登場はそれなりに遅い方だけど、アニメだとチマメ隊としてEDテーマ歌うじゃないですか? EDを担当するのに、一切登場しないってのもアニメ的にはおかしな話でしょうし。青ブルマ先生はまあ、原作通り公園の話で登場でも良いと思いますけど。

トークパートに関しては、あまり声優さんに詳しくないので書くことが少ないです。ただ、客層的に声優ファンが多かったのか、上映会のときも笑い声や、それを通り越した歓声などが耳についたかな。サイリウムやペンライトを持ち込んでいる人もかなりいて、この人達は本当に上映会を観に来たんだろうか? と少し疑問に感じたり。別に声優が歌を歌う訳でもないのにね。あれは不思議でした。
後半は本当に巻きが凄くて、事前に回収されたアンケートという名の質問用紙も、殆ど一問一答みたいな形で、それもかなり投げやりな感じだった。最初は血液型トークで盛り上がっていたけど、そういやごちうさキャラに血液型って設定されてるんだっけ? 世界観的に血液型が存在するのかとまで言われてましたけど、通貨単位は円ですから、あれでも日本のどこかのはずなんですけどねぇ。しかし、B型に対してあそこまで言わんでも良いんじゃないかと言うぐらい、B型に言いまくってたなぁ。
PVの映像が少し流れましたけど、まあ、きんモザもあんな感じだったよね。同じきららMAXの作品と言うことで、どうしてもきんモザの上映会と比べてしまうところがあるんだけど、あれは無料だった上に声優のお渡し会まで付いてきましたからね。ごちうさは大画面で観られるという以外は、さて、どうだったのかな。1話そのものには大満足だったけど、私が声優イベントにブランクを抱えているせいか、ちょっとノリについていけない部分があって、そこも個人的には反省点だった。楽しむべきところで、楽しめないというか。

まあ、そんなわけでごちうさ先行上映会でしたが、何度も書いているように良い1話でしたよ。原作の再現性、忠実さ、そういった意味では見事としか言い様がありません。作画や音楽のクオリティも総じて高く、その点も期待が出来るでしょう。後はそういったものが維持出来るか、という話になってきますが、前述の通りキャラの登場などはアニメとしての都合もあるでしょうし、何から何まで原作通りの進行という訳には行かないと思います。それを踏まえた上で、原作とアニメを上手く溶け込ませることが出来れば良いんじゃないかな。カフェラテに描かれた絵のように、原作というコーヒーに、アニメというミルクの泡が描かれていく、という感じでしょうか。本放送の開始が、今から楽しみですね。良いイベントに参加出来て、今日は本当に満足でした。

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