お久しぶりです。先月はひたすら空の境界見て、ufotable cafe行って、ufotable Dining行って、ufotable cafe行って、ufotable Dining行ってを繰り返していた私ですが、実は昨日とある同人誌即売会にサークル参加してました。ツイッターとpixivのみの告知で、この日記にもサイトでもお知らせすることが出来ませんでしたが、なにせ前日というか当日の午前三時まで製本しているという無茶苦茶なスケジュールだったもので……申し訳ないです。

.hackシリーズオンリーイベント【黄昏祭】ということで、サークルとしては二度目、.hack関連としては初のオンリー参加になりました。.hackの同人誌は昨年の冬コミで「うででん本」こと、黄昏の腕輪伝説10周年を記念した長編小説を出しましたが、今回は時間的都合からコピー本になりました。オンリーといっても.hackはメインとなるゲームの他に、小説、漫画、アニメなど多岐にわたってメディア展開しているのに、シリーズといってもそこには数多くのジャンルがあります。
そして、私が黄昏祭にて出した本のジャンルは.hack//AI busterでした。この作品は全シリーズ中、時系列が最も早い作品の一つで、発売されたのも2002年の10月と、うででんの連載と同じ年なんですね。うででんはSIGNのアニメよりも早くに連載を開始していた、.hackシリーズで一番始めに世の中に出た作品ですから、その点でもAI busterは最初期の作品と言えるでしょう。私はうででんの次の次ぐらいにこの小説が好きでね。今度.hackの本を出すなら、絶対にAI busterの本を出すと決めていました。
.hackシリーズは、一部の外伝やパラレルを除けば全作品が同一世界観であり、時系列は地続きで繋がっています。だけど、ここの作品がそれぞれ独立していることもあって、直接的な繋がりはそれほど深くないんですね。でも、うででんとAI busterに関してはちょっと事情が違って、直接的な続編と位置づけても良いぐらいに作品的なリンクが強かったりします。現に、AI busterの2巻にはうででんキャラが数多く登場しますからね。同じように、うででんにはAI busterのキャラが出てきますし。

昨年の冬コミでうででん本を出したとき、私はAI busterの主人公であるアルビレオを登場されることがどうしても出来なくて、それが結構心残りでした。だから新刊は、「Ruin Night Lore」というんですが、アルビレオが主人公の話を書きたいなと思って、彼が黄昏の腕輪伝説当時、一体なにをしていたのかというのをメインに話を膨らませていきました。うででんを読む限り、アルビレオとしてザ・ワールドにログインしていること自体は確実でしたからね。
それでまあ、いざ書き始めたんですが、時間的な都合から通常のオフ本……うちはいつもオンデマですけど、とにかく印刷所に頼むのは無理ということもあってコピー誌での発行になりました。ただ、これには一つ問題があり、実はこのところ自宅の印刷機、まあ、コピーとスキャナの複合機なんですが、これの調子がすこぶる悪くって。エラーが起きて印刷出来ないなど、その点にちょっと不安がありました。
執筆自体は前日、つまり一昨日ですか。一昨日の夕方頃まで掛かってそこから印刷及び製本だったんだけど、印刷機の調子が信頼出来ないこともあって、表紙だけは外で刷ることに。コンビニでカラーコピー、と言いたいところですが、ある程度の質が欲しかったこともあり、横浜のキンコーズまで行ってきました。事前に、ユザワヤで表紙用の紙を買って。利用するのは初めてでしたが、やっぱりレーザープリンターは良いですね。表紙に使ったのはちょっと厚めのケント紙でしたけど、マット感の強い紙でも問題なく印刷出来ました。
後は家に帰って原稿の校正を手早く済ませ、自宅の印刷機で中綴じ印刷……のはずだったんですが、起動して十数部ほど刷ったときでしたか。突然、印刷機がガコガコ言い始めまして。そうしたら画面にエラー表示が起こって、それっきりです。印刷機は朝になっても回復することがなく、結局予定していた半分も刷ることが出来ませんでした。製本するんだからとインクを買い換えたばかりなのに、まったく酷い話です。ただでさえ、他の機体と違ってインクの値段が倍以上はする奴を使っているというのに……そろそろ買い換えどきなんだろうけど、レーザープリンターを検討した方が良いのだろうか。でも、あれは高いよなぁ。

そんな訳で予定よりも大分部数の減った新刊と、冬コミで出したうででん本の既刊を持って浅草橋へ。共和フォーラムでしたか、東京文具共和会館という場所にある会議室がオンリーの開催先でしたが、浅草橋という街は秋葉原の隣だから、立地としては結構優れてますね。まあ、単に私が神田界隈で働いている人間だから、定期の関係で交通費が安く済んだというだけのことかも知れないけど、駅からも近かったし、迷うことなく着くことが出来ました。
色々と準備に手間取っていたせいか、サークル入場の10時を30分ほど回った、10時半に会場入りしました。もう殆どのサークルが到着していて、一般参加の列も結構な物になっていましたが、流石というかなんというか、女性が多いですね。.hackという作品自体は男女共に多くのファンがいますけど、同人ジャンルとしてはやっぱり女性が多くて、男性でサークル参加していたのは私を除けば一サークルぐらいしかいませんでした。故に、一般参加者も女性が9割だったような気がします。
ジャンルの傾向としては無印とG.U.の二局という感じで、カタログを読む限りAI busterとうででんは私だけでしたね。いや、実際に会場を見て回ったけど、イラスト集にリコリスやゼフィがいるぐらいで、漫画本や小説本でAI busterというサークルはなくて、私自身、一般参加者の人に「アルビレオってマイナーですよね。でも、好きです!」とか言われちゃいました。まあ、ギルドラでSRカードとかになっているとはいえ、小説のキャラですからね。マイナーと言われても仕方ないと思います。だけど、格好良い主人公なんですよ!
一般参加者が予想以上に多かったのか、開場時間より早い入場が開始されて、臨時の待機場所となったコスプレスペースには結構な数の人が並んでました。.hackもLink以降はスピンオフみたいな映画が上映されたり、後はギルドラぐらいしかコンテンツがないですけど、まだまだ人気があって安心しました。うででん界隈に限って言えば去年10周年で大分盛り上がりましたけど、.hack全体に関してはよく分かってない部分も多かったですから。
イベントの開始は11時ということで、私はΣ-05と島の端っこに配置されてました。隣はカール本を出しているサークルさんでしたが、うちの新刊に徳岡さんが出ていたこともあって、勝手に親近感を覚えたという。カール本というよりは、ZERO本だったのかな? サークルの方が見事な楚良コスプレをしていましたが、この方、最終的にコスプレコンテストで優勝されたそうです。

私はなにせ持ち込んだ本が少なかったというのもありますが、おかげさまで新刊、既刊共に完売しました。既刊のうででん本に関してはもう在庫がないので、特に再販の予定はありませんが、新刊に関しては表紙が結構余っていることもあってか、残り部数を刷るかどうか考え中です。刷ったとしても、例えば冬コミとかで頒布するにはちょっとジャンルがね……黄昏祭2が開催されるまで、取っておいた方が良いのだろうか。
オンリーとはいえ、参加者から「マイナーですね」と言われちゃうぐらいには珍しいジャンルで活動してるからなぁ。しかも次があるなら、新刊は「Liminality」でなにか書けないか、と思っているぐらいだからね。知ってます? .hack無印の同梱OVAなんだけど……この作品はAI busterやZEROと繋がりのあるアニメです。実は今回の本でもLiminalityのキャラが何人か出てて、本当はそっち方面の話も書くつもりだったんだけど、時間が足りなかったのと、そっち方面に話を振りすぎると、アルビレオ主役じゃなくて徳岡さんが主役になりそうだったから。相当削りましたからね、徳岡さんパート。
だから、次があるなら徳岡純一郎を主役に、ヒロインは水無瀬舞の話を書けたらいいなと思ってます。要するに、クーンは如何にして振られたのかって話ですね。これに関しては、Liminality以降の徳岡さんと舞の動向が不明だから、クーンの独白から察するしかないんだよね。そしてその為にはG.U.のゲームだけじゃ不十分なので、小説や漫画を読む必要があるという。ネットの情報だけじゃ、どうにも足りなくて。

そんな訳で黄昏祭に参加した訳ですが、やっぱりオンリーというのは楽しいですね。和気藹々とした雰囲気も良かったけど、そのジャンルのファンしかいない空間ってのはなんていうか充実感みたいのがあります。今回はこの様な機会を与えてくださった主催者様と、イベント運営に勤しんでおられたスタッフの方々に感謝してもしたりません。
私は新宿に行く用事があったので新刊と既刊が完売した後は、12時半頃に会場を出てしまいましたが、丁度その後に見事なバルムンクのレイヤーさんが現れたとかで、会場は拍手喝采だったそうな。是非生で見たかったけど、まあ、仕方ないですね。次の機会があることを楽しみに、ネタを温めておきましょう。
それでは、改めまして黄昏祭お疲れ様でした。また次回、皆様にお会い出来ることを楽しみにしています。
未来福音強化週間ということで、今日は横浜ブルク13まで舞台挨拶を観に行ってきました。1日に2回目を観てきたのを考えると早くも3回目になる訳ですが、多分この映画は後2,3回は観に行くんじゃないかと思います。いつまで公開しているかは分かりませんが、テアトル新宿辺りでも一度観ておきたいじゃないですか。今のところ、ブルクでしか観ていないから、新宿や川崎など、他の所でもと考えていたりします。おそらくテアトルが最後まで上映を続けているだろうし、最後の締めに行くって感じになるのかな? まあ、まだ予定は未定なんですけど。

横浜ブルク13にも今年だけで3度目、しかも全部が全部、空の境界で訪れていることになりますが、今日は舞台挨拶ということもあってこれまで観てきた中で一番人が居たように思います。スクリーンはお馴染みのシアター7ですが、舞台挨拶で登壇するのが主演の鈴村健一に、本作初出演となる石田彰に金元寿子ということもあってか、女性客が多かった気がしますね。舞台挨拶という都合上、やはり他の会場から回してくるファンも多いのでしょう、上演後の挨拶だから途中退席は流石に少なかったけど、途中から場内に入ってきた人はかなりいて、私なんかは3回目だからまだしも、初見の人はちょっと集中出来なかったんじゃないだろうか?
舞台挨拶は席が選べないので、私は抽選の結果それほど観やすいとも言えない位置に座っていたのだけど、それだけに場内の全体を見渡すことが出来たかも知れない。3回も観れば流石に飽きるかと思ったけど、同人誌版、つまり原作を読み込んだこともあってか、次々に新しい発見が合って良いですね。それに、昨日はufotable cafeにも行きましたから、あそこに飾ってあった原画のシーンなども意識して観たかも知れない。
そういや劇場グッズなどは、パンフ以外はあらかた売り切れてしまったようですね。テアトルか、あるいはCAFEやDININGに行けばいいと思いますが、劇場グッズなんてのはなかなか再入荷しませんからね。実は一昨日でしたか、川崎の109シネマズでグッズの在庫を観てきたんですが、結構完売が多かったですね。今日はあそこでも舞台挨拶がありますし、週明けぐらいには殆ど売り切れてしまっているんじゃないでしょうか。私は一応、DININGに行く予定があるので、そこでグッズは買ってしまおうかと思ってるんですが……実はCAFEで色々買った方が良かったかも知れませんね。天気が良くなかったので、あまりに大荷物になるのはどうか、明日のサンクリなども考えて様子見をしたんですけどね。

さて、映画については前回たっぷりと書いたので、今回は舞台挨拶について。未来福音の舞台挨拶は公開当日ではなく一週間後の日程で行われた訳ですが、新宿バルト9での上映後、上映前から始まって、横浜ブルク13は2箇所目の3回目となる訳です。金元寿子のスケジュールが詰まっているのか、メイン演者が一同に会するのはバルト9だけで、本当はそこにも興味はあったんですが、流石に7時20分に新宿はきついかなと。それに地元であるなら、なるべく地元に行きたいですしね。
横浜の次は川崎の109シネマズ、ここにはムラケンと石田さんだけが登壇の予定で、つまり金元さんが見られるのは横浜が最後という訳です。私は今回の映画だと、特に両儀未那へ大きな思い入れがあったから、必然的にここを選ぶしかなかったのかも知れない。横浜、川崎と神奈川方面にムラケン一行が来ている中、一方の千葉方面、京成ローザとシネプレックス幕張には坂本真綾と井口裕香が行っていたようで、演者が方々に散っているという感じでした。黒桐鮮花役の藤村歩などは、まあ、メインキャラでないこともあってかメンバーの中に含まれてはいませんでした。
ブルクでの舞台挨拶は上演後で、私は上演前よりは上演後の方が好きです。始まる前だと、初見の人がいるかも知れないからと、映画の内容にあまり触れないんだよね。逆に終わった後だと、回してきた連中はともかく、今まさに観た訳だから、ネタバレが存在しないのでバンバン話してくれるし。勿論、上映前だってそれなりにやりようはあるんだろうけど、楽しみごとは後にとっておいた方がいいじゃない。

舞台挨拶は、30分ぐらいは普通にやったのかな? 時間を計っていないので詳しいところは分かりませんが、40分は流石になかったような気もするし、20分とかそんな短くもなかったと思います。なので、間を取って30分ぐらいということにしておきましょう。横浜の出演者における特徴は、主演の鈴村健一を除く二人は、本作が空の境界初出演というところです。瀬尾静音役の井口裕香は未来福音で本格的に登場こそしてきますが、キャラ自体は台詞付きで六章に出ていますから、光溜と未那だけが完全に未来福音初出と言うことになるんですよね。少なくとも、この劇場アニメシリーズにおいては。
鈴村健一も石田彰も、最後に観たのはデス種のイベントなんじゃないかと思うぐらい久しぶりですが、金元寿子に至っては生だと始めて観たかも知れません。司会はアニプレックスの高橋祐馬、ネット上ではゆまと呼ばれる宣伝担当の人が行っていました。アニプレックスの人間が帯同するのは当たり前だと思うけど、ゆまが来るとは考えてなかったので、少し意外だった。坂本・井口ペアには誰が付き添ってたんでしょうね。
主演者が現れ、それぞれ挨拶をして、まあ、定番といえば定番の質問がなされる訳ですけど、個人的に印象深かったのは、やはり瓶倉光溜役の石田彰さんの言葉ですかね。普段、こういう場にはあまり見えられない方だと思うんだけど、それだけに言葉の一つ一つ、話されることに重みがあったように感じた。石田さんは自分の役柄を必ずしも肯定的には捉えていないのかも知れません。なにせ爆弾魔だし、例えば浅上藤乃や、巫条霧絵のように重苦しい事情があった訳でもない。職業的爆弾魔ですからね。「消化器で爆弾を作らないでください」という発言は、冗談半分、本気半分といったところだったんじゃないでしょうか? また、光溜が人生に一度挫折した人間であることも触れて、明日を生きる、今を生きることについても、少し長く語っていました。少し説教くさくなってしまったのを本人も感じていたのか、最後は茶化していましたけど、いい話でしたよ。
ちなみに光溜のキャラクターは、映画自体が彼の回想に近いモノローグで語られていることもあってか、2010年現在の彼をベースに作り込んだらしい。つまり、メルカというよりは光溜の方に比重が置かれてるんだと思います。

両儀未那役の金元さんは、オーディションで未那役に選ばれたそうです。最初に演じたときよりも大人っぽくやって欲しいといわれ、映画における演技となったようですが、両儀の血を引いているだけあって、普通の子供じゃないという意識はやっぱりあるみたいですね。パンフを読む限り、未那には未来福音で語られていない明確な設定のようなものがあるらしいけど、金元さんがそれをどこまで知っていたかは分かりません。未来福音の未那は、あくまで光溜の視点で描かれている少女ですからね。原作自体、あのパートは彼の一人称な訳だし。
未那についてはムラケン……鈴村さんも難しい役だと語っていましたが、彼は未来福音:序には登場しないので、観客と比較的近い立場で金元さんの演技を観ることが出来たらしい。早速の親ばかっぷりを発揮していましたが、.彼としては両儀の血もそうだけど、黒桐の血も色濃いことを話しており、ここでも鮮花に似ていることを強調していました。まあ、私も正直、鮮花がママだと言われたら信じてしまいそうなぐらいそっくりだとは思っているけど、鮮花ってあの時代だと何してるんだろうね。
鈴村健一はなにせ主役ですし、一章から全作に出ている人だから、今回の未来福音で空の境界が一先ず終わることは感慨深いようで、終末録音などがあるにしても、ラストということはかなり意識していたみたいですね。この作品が、アクションシーンなどもあるけど、根本的には幹也と式のラブストーリーであることに触れて、その結果、1つの結末として両儀未那という象徴的な存在が生まれたことに満足しているようではありました。
石田彰の未那に対する印象は、やはり小娘であり、こまっしゃくれた娘という感じが強かったみたいだけど、それでも彼女が事務所にやってきて、観布子の母の所に行って帰るまでの間に、光溜の心境が変化していることには注目していたようです。つまり、最初の光溜は未那のことを嫌がっている……原作の表記で言うなら厄介に感じている訳だけど、映画の最後で未那が手を繋ぎ、それを払おうとせずに握り替えしている時点で、彼の中でも明確な心境の変化があった、ということなんですね。現に観布子の母の元へ行く為、路地に入ったところでは未那が組もうとした腕を解いてますから、この指摘は正しいと思います。
まあ、それも石田彰風にいえば「ああ、この人はもう諦めたんだな」ということらしいけど、ムラケンに言わせれば「僕は霧吹きを吹きかけられた時点でそうだと思ってましたが」とのことで、いずれにせよ未那は一筋縄じゃいかない娘のようですね。

金元さんは未那が光溜のことが好きな理由に彼の描いた絵本、吸血鬼の涙について触れてたけど、これについては実のところ疑問が残る。というのも、原作における説明や、映画で表現された車椅子のシーンなどから察するに、吸血鬼の涙に関しては光溜の描いた作品じゃない可能性が高いからだ。彼自身が、今の仕事はいなくなった友人の後を継いだと語っているし、彼は吸血鬼の涙が自分名義の作品であるとは言っても、自分が描いたものであるとは、一度だって言っていないから。
未那がその事実を知っているのかは不明だけど、彼女は光溜がメルカだったことや、彼の能力についても理解があるようなので、本当のところは分かりません。パンフを読む限りでは、光溜の過ごしてきた10年、正確には12年間にも詳細な設定はあるらしいので、出来ることなら末那の詳細と一緒に映像化、あるいは文章化をして貰いたいですね。終末録音と同時上映とかどうですかね? ufotableもここまで空の境界をアニメ化してきた訳だし、それこそ原作なしで何か一本作ってもいいんじゃないかと思ってるんだけど、とにかくまあ私は続編か、あるいは新作に期待します。
未那と光溜の二人には、まだまだ物語があると思うから。
劇場版「空の境界 未来福音」CAFE
劇場版「空の境界 未来福音」CAFE
劇場版「空の境界 未来福音」CAFE
劇場版「空の境界 未来福音」を観て以来、私は空の境界ブームになっています。5年ぶりに同人誌版を発掘して読んでみたり、1日にはファーストデート言うことで早くも2回目を観てきましたが、改めて同人誌版を読んでみると、漫画パートと小説パートの構成が映画とは違っていたり、色々思い出すことが多かったです。しかし、ハードカバーの同人誌とか、今見ても重厚感溢れてますね。流石に5年も前の本ですから経年劣化はしているのだけど、それでも尚見劣りしない質感というのは凄いものです。読み物としての本である以上、傷や痛みと無縁ではいられないにしても、大切に扱っていきたいと感じました。

さて、そんな空の境界にどっぷり浸かっている私ですが、今日はアニメ制作会社のufotableがやっているufotable cafeへと行ってきました。本社の1階にある、ファンとの交流を目的に作られたカフェと言うことですが、2006年のオープン以来、一度も行ったことがなかったんですよね。機会は何度かあったんだけど、結局行けず仕舞いだったから、今回意を決して行ってみようかなと思いまして。
この店は所謂コンセプトカフェの一種で、元々がファンとの交流の為に作られただけあって、アニメ関連のコラボイベントをよくやります。秋葉原にあるグッ鉄カフェに近いものがありますが、歴史はこっちの方が長いのかな? ufotable作品に限らず、様々なアニメ、ゲームのコラボメニューなどを出しているのだけど、今回は未来福音上映中ということもあって、未来福音CAFEになっていました。
最寄り駅は中央線の高円寺、あるいは中野ということで、距離的には前者の方が近いらしいのですが、道順的には後者の方は分かりやすいという情報を得たので、中野から行くことに。仕事終わりにそのまま向かったから、19時前ぐらいですか。夜とっいていい時間帯の早稲田通りをひたすら高円寺方面に歩いて、15分、いや、20分ぐらいかな? 警察病院や法務局など、堅苦しい施設を通り過ぎてしばらくしたら、目的地へと到着。外観はごく平凡な、けれど、小洒落た感じがするカフェで、店内もそれは同じでした。プロジェクターを上映しているからか、それとも常時そうなのかは知りませんが、夜だというのに店内は灯りが少なく、どこかシックな印象を受けた。

グッ鉄カフェがそうであるように、人気のコラボイベントなどが開催される場合は整理券なども配布されるそうですが、今日は天候の具合もあったのか通常営業ということで、「お好きな席へどうぞ」といった感じの気軽さで入店することが出来ました。客層は女性の方が多かったですかね。男性は私みたいに一人で来ている人が殆どでしたが、女性は2~3人と連れ立ってくることが多いみたいです。店内では劇場グッズの展示や販売、後は映画の原画などが展示されており、飲食以外にも楽しめる要素が満載でした。
メニューの方は事前に調べておいたのですが、イベント期間中はコラボメニューのみとなるようで、ドリンク以外の通常メニューはやっていないようです。年中イベントをやっている気がするのだけど、通常メニューも美味しいらしいのでいつか食べてみたい……と、それはともかくコラボメニューですが、食事とデザート、それにドリンクなどを頼むとランチョンマットやコースターを貰えるそうで、私はとりあえず東京限定の未来福音プレートと、オレンジとひまわりのミックスパイ、そして共通メニューである両義家のジェラートプレートを頼みました。これを頼めば、とりあえずランチョンマットはコンプリート出来るということで、普段は飲食にお金を使わない私も、今回ばかりは財布の紐を緩めました。ただ、流石に飲み物までは手が回らなかったのと、デザートを2品も頼んでいるので、これ以上冷たいものを頼むのもどうかなと思い。
注文の品が運ばれてくる時間を利用して、少し席を立って原画などを見て回ることに。店内は基本的に1フロアですが、ロフトスペースとでもいうのか、階段があって天井近くにも原画が展示されていました。どうやら、グッズの在庫置き場としても利用されているようですね。便宜的に1階部分と表現しますが、1階部分にはグッズの展示などもあり、購入こそ出来ませんがDININGで売られているものも飾ってありました。基本的に、バッグ以外で在庫が切れているものはないみたいですね。原画の方は未那と光溜を沢山観られて良かったですが、この二人の原画はロフト部分をメインに展示されていました。

あまり動き回るのもどうかと思い、ファンの交流ノートなどを見つつ注文を待ちます。このノートも流石型月ファン、結構上手いイラストなどがあって読み応えがありました。他にも原画集や雑誌など、自由に読むことができる本などもあって、喫茶店における新聞みたいな役割を果たしてるんでしょうね。
私は原画やプロジェクターが見やすい位置に座ったので、隣がそうした雑誌類が置いてある場所だったんだけど、テーブル自体は何故か段差のある座敷みたいなスペースでした。どういう意図でこうした作りになっているのは分からないけど、テーブルと椅子にも結構種類があって、私が選んだのはちょっと固かったかな。イベント時の回転率を考えると、あまり座り心地のいい椅子じゃない方が良いのかも知れませんが、ちょっとクッションの一つも欲しかったかな。
そんなこんなで注文した料理の一つ、未来福音プレートが運ばれてきました。カフェのメニューということで、どんな小洒落たものが出てくるのかと思っていたんですが、これが意外とボリュームがありました。卵が厚めのオムライスに、ハムが載ったクリームコロッケ、ミートパイグラタンにシーフードスープ、そしてサラダが付いた、俗に言う1プレートメニューですね。メインがクリームコロッケというのは少し弱い気もしましたが、食べてみると結構美味しくて。オムライスも卵が厚めなんだけど、それなのにふわっとしていて食べ応えがありました。コロッケとミートパイグラタンも良い味をしており、シーフードスープもあっさりとはいかないまでも、くどくない味わいでした。
最初はカフェメニューということもあって、女性も食べられるようなこぢんまりとしたものを予想していたんだけど、デザートを併せれば男の私でもお腹いっぱいになったので、カフェメニューだからといって侮ってはいけませんね。もっとも、私が小食になっただけかも知れないし、そもそもデザート2つも頼んでいるからだろうけど、入店前は帰りに夜食でも買って置いた方が良いかな? とか思っていただけに、これは嬉しい誤算だったかも知れない。高いだけで腹に溜まらないという偏見や先入観が、良い具合に覆された感じですね。まあ、値段は定食屋なんかに比べるとずっと高いんですが。

食後のデザートは両方同時に運ばれてきましたが、先に食べないと溶けそうだったので、まずは両義家のジェラートプレートから手を付けました。黒桐幹也、両儀式、両儀未那の親子をイメージした、チョコ、ストロベリー、ラムネといったジェラートが3つ載っており、これだけでも十分じゃないかと言うぐらいでした。要するに愛すが3つですからね、あまり胃腸が強くない私はおっかなびっくりしながら食べましたが、普通に美味しかったですね。チョコから食べましたけど、あまり味が濃くなくて、料理の口直しには最適だったかも知れない。
ストロベリーも良い味でしたが、流石に3個を一度には食べられなかったので、ラムネだけ残してオレンジとひまわりのミックスパイに取りかかってみました。こちら、1日限定30個らしいけど、私が訊ねた19時頃でも頼むことが出来たので、平日はそんなに数が出てないのかな? ケーキと迷ったんだけど、ここはやっぱりパイだろうと思いましてね。パイ自体の味は悪くなかったんだけど、オレンジと生クリームの調和が……少し苦みを感じてしまった。コクがある、という言い方も出来るんだろうけど、人を選ぶ味な気がしたな。美味しかったですけどね。
ジェラートやアイスを食べながら、プロジェクターでは未来福音の場面カットや設定画などが音楽に合わせて流れていたんだけど、未那と光溜の設定画が観られて良かった。途中で画面はニコ生に切り替わり、マチアソビチャンネルですか、その放送を流していました。ufotableが主催のイベントですから当然だろうけど、徳島からの生中継ということで、30分ぐらい観ていくことに。観ながら最後のジェラート、末那のラムネ味を食べましたけど、これはもう本当に子供っぽい味でしたね。青系のアイスにシュワッとしたラムネが入っていて、大人っぽいチョコとストロベリーに比べると、まだまだ子供といった感じがしました。ただ、それでもピリッとしたラムネの風味が、末那の小悪魔的なところをよく表現しているような気がして。ジェラート1つに何を語ってるんですかね、私は。

ランチョンマットをしまう為のA3クリアケース、まあ、大きなクリアファイルなんですが、それも購入して締めて2900円。食事としては結構な額になりましたが、割と満足しています。カフェを出たのは20時頃で、中野駅まで戻って新宿に向かい、快速を逃しつつ湘南新宿ラインで帰路につき、帰宅したのは22時前だったかな? それほど気軽に行ける場所ではないけれど、食事はそれなりに美味しかったし、店内の雰囲気も良かったから、リピートはアリだと思います。ただ、今度は通常メニューのときに行きたいかな。まだ、通常メニューというものが存在していればの話ですが。
後、そこかしこにSDキャラの切り抜きが張ってあったのは良かったですね。未那と光溜に関しては、全部撮ってきたと思います。いや、本当に可愛い娘だ。
昨日と今日、都内某所で朗読劇というものを観劇していました。私は特に演劇畑というほどではないですが、元々お芝居は結構好きで、主に喜劇とSFを中心に観ることがあります。それは例えば大劇場で上演されるようなものであったり、あるいは小さな、それこそ十数人も入れば一杯といった箱という場合もあります。今回の朗読劇は後者に分類されるもので、しかも普通の芝居でなくて朗読劇ですから、全体的にこざっぱりとした印象でしたね。お世辞にも広い会場じゃないし、窮屈さがなかったと言えば嘘になるけど、それだけに演者との距離が近く、朗読ですか、言葉の一つ一つがズシンと来ましたね。

では、そんな2日間を振り返ってみましょうか。

夏の海で逢いましょうと題された朗読劇は、声優プロダクションのガジェットリンク所属の面々が中心となって行った催し物だ。今の私は既に声優ファンと呼べるほどの存在ではないけれど、今回は少なからず縁があり観客として参加した。観劇は久しぶりだったが、元より芝居は好きだ。朗読劇だと差ほどの違いはあるかも知れないが、だからといって観ない理由にはならない。
公演は全部で三回、28日の夜と、29日の昼と夜。私は全公演を予約したが、結局行くことが出来たのは両日の夜だけだった。つまり、初日と千秋楽ということになる。二日間しかないので当たり前だが、それが却って印象的だったかも知れない。昼公演に行けなかったのは、前日に映画の最速上映を観た際、終電も始発もないようなみなとみらいから、横浜まで歩いたのが原因らしかった。大した距離ではなかったはずだが、どうにも足の裏が痛く、上手く歩けない。実は28日の夜にはそうした異常に気付いていたのだが、筋肉痛か、もしくは歩き詰めで疲れただけだろうと放置していたのだ。
まあ、そんな私の身体が惰弱だという話はどうでも良いとして、まずは28日の夜から。朗読劇の会場になったのは江古田という街にある、小さなイベントスペースだった。兎亭、という名前だったか、駅から少し歩いた、住宅街の中にあるところだ。初見では如何にも迷いそうな場所だったが、事前に朗読劇の主催側が写真付きの道順をブログにアップしていたから、私はそれを参照することで迷わず着くことが出来た。ただ、これもどうでもいい話だが、観劇前に地元で散髪をしていたので、到着時間が少し遅れ、着いた頃には開場時間を僅かに過ぎていたと思う。

予約名を告げて、2000円のチケット代を払う。小さな舞台としては、まずまずの価格だろう。事前に聞いていた公演時間は1時間と少し。大劇場でもない、まさに小屋という場所で行うなら、その時間も納得のいく話だ。イスはパイプイスかと思ったが、色々な大きさ、形をしたものが数種類、小さい順に前から並んでいた。それはそれで面白く、尚且つ最前列も空いていたのでそこに座ろうかと思ったが、最前列のイスは背もたれもないような小さなイスだった為、私は二列目の真ん中へと腰掛けた。お世辞にも座り心地が良いとは言えないが、一時間程度なら我慢出来ないこともない。それに、多少の固さなど面白い芝居の前では気にならなくなるはずだ。
開演時間は少なからず押した。19時開始が、19時10分だったか。まあ、この程度なら誤差の範囲内だろう。飲み物の購入を勧められるも、あいにくと私には持ち合わせがあまりなかった。
朗読劇そのものは、短編というべき話が3本立ての構成だった。連続している訳でもなく、オムニバスでもない、全く関係の無い話。しかし、全体を通してのテーマというのか、そういうのは少なからず見えたように思える。1本につき20分程度、朗読劇としてはこれが長いのかどうか、基準を知らない私にはなんとも言えなかったが、私は元々ラジオドラマを聴いて育った世代なので、話が短く綺麗に、コンパクトに纏まっているのはなかなかに好感が持てる。シンプルなものが好きなのだ。派手さに感動を覚えることは勿論あるし、臨場感に胸をときめかせることもあるだろうが、私の根底はシンプルさを求めている。まあ、友人に言わせればそれは淡泊さの表れなのだというが。

話を朗読劇に戻そう。折角だから、3編それぞれの話について感想を書きたい。

最初に上演された「愛でしょ、愛」は、話の完成度としては最も優れていたように思える。原作は山本文緒の小説だそうで、この人はコバルト文庫で活躍していた少女小説家だ。今も一般文芸で活躍している現役女流作家だが、私はコバルト文庫の方が馴染み深い。まあ、この作品は角川文庫の収録作品らしいが。
話の内容としてはこうだ。田舎に住んでいる母親が、東京で生活している娘の元へ訪ねに行く。東京のデザイン学校に通った後、デザインの仕事をしていると思っていた娘が、親に隠れてレディースコミックで活躍する漫画家になっていたからだ。今日日、なかよしやりぼんでさえ、本当にこれを小学生が読むのかと思ってしまう程だ。本物のレディースコミックなど、それこど下手な成人漫画よりも色気とエロスがある。
母親はそうした現実にショックを受け、娘を問い詰めに行く訳だが、そこで娘の暮らしぶりと仕事ぶり、彼女を慕うアシスタントの言葉を聞くなどして、最終的には考えを改めるというのが話の大筋になる。全体的に性的なもの、まあ、ハッキリ言ってしまうとセックスというものへの考え方がテーマとして見え隠れしており、台詞だけでも何度出てきたか分からない。母親もそうだが、観客だって若い娘さんからそういう言葉が繰り返されるのはショックだったろう。私は……まあ、なんとも言えないが、しかし、この言葉が結構面白いのだ。タイトルにもあるとおり、この話の絶対的なテーマはなのだと思うが、最初は母親が否定し、いやらしく、不潔に感じていたセックスという言葉が、話が終わる頃、つまり母親が娘のことを認め、考えを改める辺りになったら、まるで不快に感じなくなっていたのだ。これはもう、母親役の役者が凄いとしか言い様がない。序盤から終盤に掛けての感情の流れを上手く演じており、観客である私も感情移入していたからこそ、ラストに共感することが出来たのかも知れない。

2本目は「Re:きみに…」というタイトルの作品で、東京ポップシップという劇団が公演していた芝居が原作のようだ。おそらく、原作は声劇ではないのだろう。原作元の公演情報を見た限り、この朗読劇には登場しないキャラと思わしき名前が幾つかあった。それを朗読劇用に脚色したのだろうが、この話も結構良かった。内容としてはありきたりな、どこかにありそうな青春話で、登場人物はすべて学生だ。
主人公がヒロインに呼び出され、愛の告白でもされるのかと思いきや、実際にされたのは相談だった。ヒロインは主人公の親友から告白され、それに悩んでいたというのだ。この親友、別に悪い奴じゃない。いじめられっ子がボクシングに打ち込んで、めきめきと力を付けて今じゃボクシング以外のことは考えられないというスポーツバカ。話だけ聞くと堅物言うイメージがあるものの、少年らしい恋心も持っていたようで、ヒロインに惚れて告白をしたという訳だ。主人公にとっては親友であり、当然気の良い奴だということを知っている。迷うぐらいなら付き合ってみたらどうだと、思わず親友の恋を応援する訳だが、ヒロインは乗り気じゃない。親友……コウイチという名前なのだが、彼のことが嫌いではないのだが、付き合うことが出来ないのだという。
詳しい理由や事情も分からぬまま、しかし、協力することだけは約束して、その日以来主人公とヒロインの仲は深まっていく。よくある話で、二人はこれが縁で仲良くなり、周囲からは付き合っているとしか思えないほどになる。しかし、忘れてはならないのが、この二人の関係はあくまで主人公の親友、コウイチの恋心の上に成り立っているということだ。いつまでも告白の返事をしない訳にはいかない。ヒロインは一つの想いを旨に、その告白を断ることにした。
実は、ヒロインがコウイチの想いに答えることが出来なかったのは、彼女の友人が彼のことを好いていたからだ。自分が受け入れれば、彼に恋する友人との関係が壊れてしまう。主人公に相談を持ちかけた根本的な理由も、そこにあるのだろう。だけど、今のヒロインにとってそれはいい訳に過ぎない。だって彼女は、既に主人公のことが好きになっていたから。そして、主人公もそれは同じだった。
しかし、主人公がヒロインの気持ちに応えると言うことは、即ち親友を裏切ることになる。ヒロインが友人に感じた後ろめたさと、殆ど変わりが無いものだ。主人公は迷い、悩みながら、自分の気持ちに蓋をする決意をするのだが……そこにヒロインの友人たちがやってきて、話は思わぬ方向に進んでいく。オチは敢えて書かないことにするが、決してハッピーエンドという訳じゃなかった。青春ものとしてはありきたりな話だが、主演を務めた役者がなかなかに演技達者で、声の通りが良かった。ヒロインを演じていた娘さんも、若い頃の白鳥由里みたいな瑞々しいヒロインボイスをしており、それも印象に残った。
ところでこの作品、主人公の親友であるコウイチとやらは、遂に出てこないで話が終わった。いや、役者が割り当てられていないだけで実際には出てきているのだが、まるでコウイチの役者もその場にいるような、そんな強いイメージが私の中に残ったのは、主人公を務めた役者の力量だと思う。

そして最後の作品、朗読劇の表題作である「夏の海で逢いましょう」だが、これはネットで台本が公開されていた。元々、声劇用に書かれた作品ということで、まさに朗読劇に打って付けの内容という訳だ。登場人物は先の2本に比べて極めて少なく、主人公の少女と、彼女が出会う女性の2人だけだ。実際の台本にも、それ以上のキャラクターは存在しない。
話の内容も至ってシンプルだ。家庭や学校生活に問題を抱える少女が、大好きだった祖母の死を受け止めきれず、涙を流すことが出来ずにいた。両親や親戚連中はそんな少女を白眼視し、それに耐えきれなくなった少女は通夜の席を抜け出して、近くの浜辺で一人の女性に出会う……
なんというか、この作品は多くを語は野暮といった感じがして、なかなか感想を書きづらい。シンプルで分かりやすく、小綺麗に纏まった良い作品だった。愛しき人の死と、それに対する向き合い方。どの作品もテーマ性は強く、そして重たいものが多かったが、希望や展望という意味では、それなりに明るいラストを迎えていたと思う。10代の少女が抱える葛藤、悩み、息苦しさ。主演を務めたのは石原舞という声優だが、彼女はやはり、心に色々と抱え込んでいる少女を演じるのが上手い。何かを吐き出したい、でも、言葉にすることが出来ない。誰かに聞いて貰いたい。けど、誰も聞いてはくれない。そうした少女の積もり積もった感情と、それを吐露する瞬間はかなり見応えが合ったように思う。
そんな少女の感情を受け止める女性の役者も見事だった。諭す訳でもなく、叱る訳でもなく、しかし、話を聞いてくれる。少女には、そういう存在が必要だったのだ。
少女が枯れていた涙を取り戻し、泣きじゃくるシーンがある。熱の入った演技だと思ったが、顔を上げた石原舞が実際に泣いていたのが印象深かった。あぁ、役者だなと、素直に感じ入ることが出来た。

これらの感想は主に初日のものだが、千秋楽もそれほど違いがある訳じゃ無い。ただ、一度聞いた話だったからか、今度は役者の演技により着目出来たように思う。知り合いが幾人か来ていたので挨拶もしたが、終演後は互いに用があるということで少し話をするだけで分かれた。江古田は軍鶏が美味しいというので興味もあったが、それはまた別の機会にしよう。横浜に帰り、メロンとゲマ屋が閉まっていたのでとらで少し買い物をして、桜木町で友人にCDを渡した後、私は家に帰った。
おそらく年内に芝居を観に行くことなどもうないだろうが、久々に観劇を楽しむことが出来た。また、次回の公演に期待することとしよう。
劇場版「空の境界 未来福音」ということで、横浜ブルク13の最速上映に行ってきました。通常の映画と違って日付が変わると同時に公開してくれるということで、私自身は初めての経験でしたけど、最近は意外と多いらしいですね。まあ、エロゲの深夜販売と意味合い的には同じなのかも知れませんが、深夜のみなとみらいというのもそれはそれで乙な感じがして良かったと思います。ブルクは確か、去年だったかにガンダムUCの映画を観に行って以来だと思いますが、相変わらず綺麗な映画館でしたね。系列のバルト9と同じく、上品な雰囲気をしたところでした。

日付が変わると同時に公開と書いたものの、ブルクでは24時から先にグッズ販売を開始して、24時半から上映という形を取ってました。他の最速上映館がどんな感じだったのかは知りませんが、グッズ販売の時間が設けられているというのは良かったですね。私はまあ、パンフぐらいしか興味なかったんですけど、折角なら何か買いたいじゃないですか。鮮花のグッズとか、鮮花のグッズとか、鮮花のグッズとか。
私がブルクに到着したのは23時半前といったところでしたが、その時点で既にグッズ列は出来ていて、50人とはいかないまでも結構な人数が居たと思います。未来福音の上映が行われるシアター7はブルクで最も大きいスクリーンを持っており、収容人数は488人です。流石に終電も始発もないような時間に終わるだけあって、完売とは行かなかったようですが、それでも200人以上は集まったんじゃないでしょうか? その数がグッズも求めてロビーに並ぶ訳ですから、さながらコミケとか即売会のような列が出来てました。
先に発券を済ませましたが、30分前に並んだ私が結構ギリギリという感じで、まあ、映画館のショップですから仕方ないんですけど、レジが2台しかないんですね。だから、結構時間が掛かってしまって、会計が終わった頃には24時半を数分だけ過ぎていたと思います。まあ、7分ぐらいは予告編等のCM上映でしたから、本編開始には何とか間に合ったんですが……私より後ろに並んでいた人は、きつかったと思いますね。そもそも、レジ2台しかないと書きましたが、映画館のショップでこれは結構多い方な気がします。普通は1台だけだと思いますし、他の劇場はもっと厳しかったんじゃないでしょうか? 海老名辺りも混んでいたと聞きますが、テアトルとかどうだったんだろうか。

まあ、そんなこんなで何とかシアターに駆け込んだ私ですが、お馴染みのクレイアニメから始まったのが良かったですね。時間が無かったのか、今までのそれに比べるとあまり動きがなかったように感じましたが、これはあくまでおまけなのでこんなものでしょう。
そして本編が開始された訳なんですが……正直、やられたなって思いました。私は原作の同人誌を読んだことがあるので福音は話の内容自体知っていたのだけど、映画を観ている中で、こんな風に感じたんですよ。「あれ、この映画ってどこかで観たことがあるな」って。前述のように原作は読んだことがあるのだけど、読んだことがある、ではないんですね。あくまで観たことがあるなんですよ。
原作は漫画と小説のページがありましたから、漫画の方が印象に残っていたからだろうと思いきや、そうではない。例えば瀬尾静音が出てくる喫茶店他のシーンとか、そういうのでさえ一度どこかで観たような錯覚を覚えていました。これはどういうことかというと、映画の映像が何か別作品にそっくりだとかそう言うことじゃなくて、単純に奈須きのこの書いた原作がとても視覚的だったということなんですね。
視覚的な文章というのは、今の小説、特にライトノベルに関しては必須と言われている書き方の一つですが、それを実践出来ている作家、作品というのはそれほど多くはないと思います。けど、この未来福音に関して言えば、結果的にかも知れませんが、とても視覚的な文章だったのだと言うことを、私は改めて認識することになりました。勿論、空の境界は映像化された作品ですから、キャラクターなどを認識しやすかったというのもあるんでしょうが、福音のメインキャラは大半が福音初出ですから、それを考えれば凄いことだと思います。まあ、静音だけは六章の映画にちょっと出てましたけど。

私は空の境界だと黒桐鮮花が一番好きで、グッズ売り場でも最後まで鮮花のグッズを買うか買うまいか悩んだんですけど、未来福音でも良い感じに出てましたね。ただ、未来福音・序に出てくる両儀未那の破壊力が強すぎて……パンフで真綾とムラケンも言ってましたが、ちょっと叔母様にそっくりすぎやしませんかね。原作で読んだときも感じてはいたけど、黒桐の血が強かったとしか思えない。可愛すぎでしょう。
ただ、原作だと未那はあくまで幹也のことが好きな、鮮花と同タイプのキャラだと思っていたんですが、映画は完全に光溜ラブだった気もします。勿論、父親に似ているというのもあるんでしょうが、パンフ曰く光溜の仕事部屋は未那が自分好みに模様替えをして、殆ど自分の部屋にしているというじゃないですか。10歳の少女が入り浸り、色々振り回されるとか、奈須きのこも書いてますが光溜の勝ち組っぷりが羨ましい。
6年後立てば未那は法的に結婚出来る年齢になる訳だけど、その瞬間に光溜を押し倒し、既成事実を作ってしまいそうなぐらいの勢いがありました。まあ、別に未那は恋愛しているつもりもないでしょうし、恋愛対象として彼を見てもいないのだろうけど……なんだろう、あれだけべったりというのは凄いね。式はともかく、幹也辺りは心配しないんでしょうかね? 10年後の光溜は確かに害のない男性ですが、仮にも年上の異性です。しかも、暮らしぶりは本人曰くチンピラですし、そんな男の部屋に10歳の愛娘が入り浸っているというのは、父親としては心配してもいいはずだけど……あるいは受け入れてるのかな。未那は確かに塾をサボっていますが、成績に影響が出ていそうな感じはしませんし、もしかしたら娘の好きなようにさせているのかも知れません。未那が光溜を自分の嫁……じゃない、婿として連れてきたら、その限りではないかもですが。

映画の総評としては、壮大な後日談を観たという感じです。未来福音:序以外は、章ごとの合間にあった話だけど、それでもまあ空の境界としては最後の漫画・小説作品でしたし、映画としてもこれが最後でしょう。そういった意味で、新鮮さというよりは懐かしさのような、そんな気持ちの方が強かったかも知れない。ファンとしては当然続編を望みたいところですが、あるとすれば未那と光溜の話なんでしょうね。パンフでもこやまひろかずがイラストにして二人の今後の物語性について描いてましたが、まさにその通りだと思います。
いい加減、BOXを買った方が良いのかも知れませんが、未来福音のBDが出る頃に、全セットのBOXがまた出たりする気もするし、何より未那をもう一度観たいので、舞台挨拶含めて後何回かは観に行こうかなと考えています。それぐらいの価値は、多分あるでしょう。映画って良いものですね。
夏コミことコミックマーケット84の1日目に参加してきました。冬コミ以来、だけどビッグサイトにはコミティアとかで行っているから、それほど久しぶりってわけでもないのかな。今回はいつもと違って土日月という変則的な開催日になったわけですが、まあ、有給とって参加している人間からすれば、ずれたところで参加すること自体は変わらないのですが……ちょっと感覚が狂ったのは否定出来ないかな。1日目はともかく、2日目以降はジャンル配置的な意味で大きなズレがあったし。

なまじ、土曜日という休日に開催されているだけあって、1日目から人の入りはすごかったように思います。私は男性向けの大半が西館に結集したことから西館の方に向かったのですが、東館にも一箇所だけ用があるのに加え、企業でも絶対欲しいものというのがあったから、行動予定表を作成するのに結構手間取った。いや、予定表自体は早くに出てきてたんだけど、問題はどのホールから先に行くか、という話。単純に考えれば同人誌は後でも買えるから企業優先なんだろうけど、企業だって先行販売品なら後で通販も可能だし、限定品にしても数を持ってきているところは昼過ぎまで余裕がありますからね。となれば、東館から先に攻めて、西館から企業に行った方が無難か? とも思ったのですが……あえて今回は西館から東館に行って、そこから企業に上がるという選択をしました。
理由はいくつかあって、単純な移動の面だけで考えると午後になるにつれて東西間の移動が困難になってしまうのと、開始直後であれば西から東へ行くことがかなり楽だった、というのがあります。つまり、西で素早く買い物を済ませて、空いている西から東へのルートを通り、東は1サークルだけですからこれもそんなに時間は掛かりませんので、帰りは東から西へ移動する流れに難なく乗れるというわけです。
ただ、企業に上がる方法については少々計算違いがありました。前回のような入場規制も視野に入れて、ルート自体は幾つか用意していたのですが、なんと西館に入れて駐車場をぐるっとひと回りし、外階段から企業へ上がるという方法を今夏は採用していました。勿論、コミケに企業ブースが出来てから随分経ちますし、こんな移動方法は過去にもあったのかもしれないけど、私は少なくともはじめての経験で、結構新鮮だった。まあ、多少時間は掛かったけど、タイムロスという程でもなかったし、たまにはこういうのもありでしょう。

初日には企業ブースの方が買い物を多いんですけど、欲しいと思ったものを全部買うと10万円ぐらいになってしまうから、結構絞り込んだ気がします。ただ、比較的並ぶことなく、苦労せずに買い物が出来たかもね。今回の企業は目玉になるような物が少なかったので、まあ、狭いですから人が多くて動きにくかったのは事実ですが、それほど困難ってほどでもなかったかもしれない。
私はごちうさ関連ということでまんがタイムきららプラスブースに並んだけど、ここが一番時間掛かったかな。企画本に関しては少々勘違いしていて痛い目を見ましたが、面白かったのはコミケではありがちな特製紙袋が、きららプラスだとグッズ買わないと貰えない、ということでしょうか? 大抵はなにかしら買い物した人に、あるいはグッズセットなどを購入した人に配られるものですが、きららプラスの場合は最低でも4000円からするグッズを買わなければ紙袋はあげないよ、というわけです。だけど、目玉となるようなグッズは午後一の時点で売り切れてましたから、そう考えると結構ハードル高いですよね。
企業で注目すべき点があるとすれば、CCさくらブースはともかくとして、冬の落選から復活を果たしたオーガストでしょうか? オーガストはコミケという空間において、ある種の完成形に到達していますから、7ヶ月程度のブランクなど合ってないようなものでした。事情があって何年かぶりに並んだんですが、まさかスロープの下まで伸びていた列が、10分掛からずして会計まで進めたんですから、全く次元が違いますね。コミケ側も、こんな企業ブースの鑑みたいな企業を前回は落選させるなんて。まあ、代わりってわけじゃないんだろうけど、今回はぱれっとがいなかったみたいですね。

惜しむらくは日テレブースに並べず、ガッチャマンのノートが買えなかったことぐらいでしょうか? まあ、後2日間あるとはいえ、忙しいからもう企業なんて行っている暇ないだろうからなぁ。先行発売だというし、早い内に日テレ屋とかで販売されることを祈っておきましょうか。ちなみに暑さのほうですが、確かに倒れても不思議じゃない暑さだったし、実際救護室が満室になったり、救急車が来るぐらいにはやばかったらしいけど、私は何とか無事かえることが出来ました。そんなに体力とか自信ある方じゃないから、単純に鍛え方の問題ってわけでもないんだろうな。残り2日は、さてどうなることやら。
COMIC CITY福岡32ということで、行ってきました九州は福岡県。飛行機なんて15年か20年ぐらい乗っていませんでしたが、空の便を使えば早いものですね。羽田から1時間半もすれば着いてしまうと言うのだから、新幹線で大阪に行くよりも近かったような気がします。まあ、日帰りの予定でしたから家を出た時間も5時前とかなり早かったのですが、始発で行くよりは遅いですし、サークル入場の時間にも問題なく間に合ったので、それほどあくせくした旅でもなかったと思います。

私は横浜住まいなので京急線で羽田空港まで向かったのだけど、そういえば新しくなった蒲田駅に降りるのは初めてでしたね。Pioに行くときはいつもJRの駅から歩きますし、ホームが上になったのは知っていたけど、なんか最新型って感じがして新鮮だった。流石に日曜の朝ともなれば電車も空いていて、特に疲れることなく羽田空港に到着。駅から少しは歩くのかな? と思ったら、普通に直結されていて、あっという間に空港内へ入れました。飛行機に乗ったのも15年ぶりなら、空港に来たのも15年ぶりなので、新しくなった羽田空港にも初めて来るんですよね。もっとも、旧来の空港を覚えているのかと言えば、一欠片も覚えてなどいないのですけど。
到着した時点で6時半前、登場する飛行機は7時20分出発でしたから、結構時間がありました。まあ、お金もないですから朝食を食べたり、機内で食べる弁当を買ったりはしなかったのですが、お土産コーナーはちょっと覗いたりしました。現地で会う人への土産物は事前に百貨店で買っていたのだけど、全く同じメーカーのがあって、ここで買っても良かったかなと苦笑したり。世の中には空港の土産物だと不満を覚える人もいると言うけど、私は結構なバリエーションだと思います。
そうしていると時間も良い感じになってきたので、保安検査を済ませて搭乗ロビーへ。スマホでタッチすればチケットはいらないというのだから、搭乗手続きも楽になったものですね。私が乗ったのは日本航空、つまりJALの飛行機でしたが、クラスJはファーストクラスとか何やら会員と違って優先搭乗がなかった。所詮、1000円の追加料金なんてこんなものか。飲み物のサービスはあったけど、それだって一般席にも合ったような気がするし、結局、クラスJの利点はシートはちょっと良いぐらいだったのかも知れない。まあ、アップルジュース美味しかったですけど。

空の旅はそれなりに快適で、携帯やスマホなどの電子機器が使えないこともあってか寝て過ごしていました。一応、本を読んだりもしましたけど、朝が早かったこともあり眠くてね。それほど深い眠りではなかったものの、うつらうつらとしていたら福岡に到着していました。天気はあいにくの雨で、空はどんより雲がかかってましたけど、あまりにあっさりと付いてしまったものだから、九州に来たんだという実感がそれほどない。
飛行機を降りて空港内に入るも、時間がなかったことも合ってさっさと地下鉄に。目指す福岡ドーム、今はヤフオクドームという名前らしいですが、空港から直通のバスも出ているそうで、最初はそれの利用も考えました。なにせ、初めての土地ですし、いきなり地下鉄なんて乗れるのかと不安もあって。けど、直通バスの本数は少なかったし、地下鉄よりもずっと時間が掛かるということもあり、断念することに。飛行機が定刻よりも早く着いたから、乗れないこともなかったんだけどね。まあ、地下鉄ぐらい乗れずにどうするんだという気持ちもあった。
地下鉄に乗って福岡空港駅からドームのある唐人町駅へ。途中、博多とか天神とか聞いたことのある駅を通り過ぎて、20分と少しだったかな? それぐらい乗っていたら、目的の駅へ到着しました。普段は野球で賑わっているであろう街ですが、それほど大きな駅でもなかった気がする。降りると、同じ穴の狢と思われる方々が結構いたので、その流れに着いていく感じで私もドームを目指すことに。そういえば、インテックス大阪に行ったときも同じ方法を使ったな。
聞いた話によると福岡ドーム前も結構賑わいのある場所らしいけど、朝が早いためか、それとも雨という天候が影響してか、シティ参加者以外は特に人を見かけませんでした。私は野球場なんて横浜スタジアムに1、2回ほど行ったことがあるだけですが、福岡ドームは住宅街の先にあるんですね。これは珍しいことなのかどうか私には分かりませんけど、潮の香りがしたのは海の近くだったからだろうか?
福岡ドームは東京ドームよりも広くて大きいそうですが、まさか同人誌即売会で訪れることになろうとは思いもしなかった。所謂マウンドというものに机と椅子を並べて、そこに足を踏み入れるというのだから、滅多にない機会でしょう。頒布物の大部分は事前に宅急便で送りましたが、偶然にもスペースと受け取り場所が近かったので楽に回収することが出来た。

参加者の男女比は半々か、それとも6:4か、シティだけ合って女性参加者が多い印象を受けましたね。むしろ、シティにしては男性が多いと言った方が正解なのか、まあ、どちらにせよ私にとってはアウェイの地です。出し物のメインもヨスガ本だし、ヴァニタス本も持って行きはしましたけど……これはさっぱりダメだった。
ずっとスペースにいたので、つまり買い物をしなかったから全体の傾向などは調べてないんだけど、悪天候も影響したのか、そこまで盛り上がっている印象はなかったかな。例えばこみっくトレジャー、あれはサークル参加の規模で福岡シティよりも1000は少ないはずだけど、冬コミのすぐ後という日程もあってか、結構な賑わいだったと思う。勿論、完全な男性向けで、混在が少ないというのも大きかったのだろうけど、私のジャンルで参加するにはやっぱりシティは少し敷居が高かったかもね。単純にアウェイという意味以上に、イベントの客層が適していなかった面もある。
そういったことを考えると、所謂商業ベースの考えで参加するには無理のあるイベントだったかも知れない。勿論、私は観光気分で参加していますから、本の売り上げ等にはそれほど拘りもなかったんですが、やっぱり作り手として本がさっぱり売れないのは悲しいですからね。ジャンルが古いというのもあるんでしょうが、単純にイラスト集なんかは結構な数を頒布しましたから、興味ある人は持ってるというのが実情だったのかも知れません。実際に、去年の夏コミで買ったという方もいましたし。
面白かったのは、私をwingheartさんと勘違いする方が少なからずいたことだろうか。友人のフリーイラストレーターなんですが、春日野穹イラスト集の表紙を担当されていて、まあ、表紙だから目立つじゃないですか。それに彼はpixivやニコニコ静画、あるいはニコ生での活動で名と絵が知られていますから、有名なんですね。だから、表紙絵だけ見て勘違いする人も多かったと言うことで、私は苦笑しつつも訂正したりしました。ついでに彼は今年の夏コミに参加するから、さっとスペース番号調べて教えて上げたりね。けど、九州の人にも知られていることを考えると、所謂イラスト投稿サイトの効果も馬鹿に出来ないな。もっとも、彼は商業活動もしている人だから、そっち方面でという可能性も十分にありますけど。

私が福岡シティに参加した理由は幾つかありますけど、その内の一つに知り合いのサークルに挨拶をするというのがありました。むしろ、今回はこれがメインだったような気もしますが、春日野穹イラスト集に参加された方で、福岡をメインに活動されているサークルさんがいましてね。場所が場所だけに直接お礼を言うのがなかなか出来ず、こんな機会でもないと会うことも出来なさそうだったので、思い切ってイベントに参加してみた、というのがあります。
その甲斐あって無事会うことが出来、新刊とかも交換できたのだけど、やっぱりこういう人との出会いは良いものですね。今はネット環境が整っていますから、顔を知らない友人、知人というのは結構増えたと思いますけど、それだけに直接顔を合わせて話す機会というのは貴重なのではなかろうか。
頂いた新刊は創作系のイラスト本だったんですが、いやはや見事なカラー本でした。漫画本に比較してイラスト本はそれほど読む機会がないのだけど、何というか綺麗だね。月並みな表現であれだけど、綺麗かつ可愛いと言いますか……物書きのくせに語彙が少なくてダメだな。次の本も楽しみだと、そう思えるだけの魅力って素敵だよね。あまり委託とかもされない方だから、こうやって本を読むことのできる機会も大事にしたいものです。
結局会場には15時前ぐらいまでいたのかな? 14時半には撤収準備を始めていた気がするけど、色々と勉強になりました。在庫という名の荷物を宅急便で送って、知り合いのサークルに挨拶を済ませたら会場を出る。相変わらず雨は降っていたけど、またいつか来られたら良いですね。

福岡ドームを後にして、次に向かったのは天神でした。福岡天神、まあ、有名な繁華街な訳ですが、実は福岡出身のとある声優さんから、色々と美味しいお店とかを教えて貰いましてね。朝から何も食べてなかったし、まあ、ラーメンでも食おうじゃないかと思いまして。私はさほど麺類を食べる方ではないのですが、別に嫌いというわけじゃないし、福岡と言えばとんこつラーメンというイメージがあるじゃないですか。折角だから食べに言ったのだけど、時刻が昼過ぎ、夕方前と言うこともあってか、店は結構空いてましたね。麺の堅さもスープのこってり度も普通で頼みましたが、何というか駄菓子みたいな麺というのはなかなかに的を射た表現だと思った。
腹ごなしを済ませた後は、友人が紹介してくれた餃子屋が開店する時間まで暇つぶしをしようとしたのだけど、何とこの餃子屋、日曜日は定休日らしい。友人はコンサートとかで前日入りする人だから、きっと知らなかったに違いない。仕方がないので土産物を見るついでに、大丸へ行きました。ここの四川飯店のイートインが美味しいとのことでしたが、私はついつい唐揚げに惹かれてしまった。餃子屋が休みなら、もっと早く帰れたかなと思いつつお土産を色々と買う。別に空港で買っても良いのだけど、なんとなく百貨店で買うのが好きでね。
大丸を後にして、次に向かったのはメロンブックス福岡店。本当はアニメイトも行こうと思ったんだけど、メロンで少なからず長居をしてしまったため、アニメイトはまた今度ということにしました。福岡店は雑居ビルの三階にありましたが、店舗としてはかなり良かったですね。フロア内が良く計算されてるというか、秋葉原店みたいな動きにくさ見たいのがなくて、かなりスッキリとした印象を覚えました。折角なので本を1冊買って帰りましたが、こういう店なら色々とやりやすいのにね。まあ、横浜店は5~6階の階をまたいだ2フロアですから、仕方ない面もあるんですが……最近は色々棚の配置を換えて、フロアを広くすることを心がけてるみたいですけどね。

天神を後にして、福岡空港へ。夕食を食べたいところだったけど、空港内の飲食店は高いのと、思いの外買い物をしてしまったのでケチることに。着いたときは全然見られなかった空港探索ですが、帰りに調べてみると面白い本屋がありました。福岡空港限定の本屋らしいのだけど、置いてある本がまさに旅のお供って感じでね。子供用か、児童書の最新刊などもあったりして、かなり分かっているラインナップでした。折角なら何か買って帰りたかったけど、メロンに続いて天神の本屋でも1冊買っていたから、断念しました。
日帰りと言うこともあって最後はやや忙しなかったけど、良い旅でした。帰りの飛行機は少し遅れて、横浜に帰り着いたのは23時近くでしたが、たまにはこんなことがあっても良いですね。さて、次はどこに行こうかな。
COMIC CITY福岡32 参加情報
6月になりました。月あかの感想日記と行きたいところですが、先に福岡COMIC CITY32の参加情報について載せておこうと思います。新刊は特に用意していませんが、コミ1新刊や昨年のコミケ既刊、それに幾つかの蔵出しが出来れば良いかなと考えています。基本はヨスガ本を各種持っていく形になりますが、その他にも在庫が無いわけではないので。まあ、流石にロクゼロ本は残ってないけど、ポスターとかは発掘したのでね。
以下が、現状決まっている当日のお品書きになります。

イベント名:COMIC CITY福岡32
日時:2013年6月9日(日)
会場:ヤフオクドーム(福岡ドーム)
スペース番号:E-18a
サークル名:シャリテクロワール

コミ1新刊
アシタノソラ
ジャンル:ヨスガノソラ
イベント価格:500円
総ページ数:60P
サイズ:A5判
備考:ヨスガノソラ本第10弾。シリーズ完結となる最終巻。

既刊
春日野穹イラスト集-蒼穹-
ジャンル:ヨスガノソラ
イベント価格:1000円
総ページ数:28P
サイズ:A4判
備考:ヨスガノソラ合同誌第2弾。総勢16名の穹好きによる、穹好きのための、春日野穹フルカラーイラスト集。


ヴァニタスの羊~ラインケ狐の伝説~
ジャンル:ヴァニタスの羊
イベント価格:1000円
総ページ数:152P
サイズ:文庫判
備考:Rococo Works最終作、ヴァニタスの羊の二次創作小説。カバー付き文庫本。


当日の諸注意
イベント当日は釣り銭不足が予想されます。
1万円等の大きなお札の使用は控え、小銭を用意し、なるべくピッタシに払って頂けると売り子が大変助かります。

尚、今回は一人で参加するため、時間帯によってはスペースを閉めている場合があるかと思いますが、その点はご了承ください。ご用の方は午前中にお願いします。


今のところはこんな感じでしょうか? アシタノソラとヴァニタスの羊本はそれほど数が多いわけではありませんが、シャリテクロワール初の九州イベント参加ですし、そう簡単に無くなることはないかと思います。ただ、確実に欲しいという方はお早めにどうぞという感じ。まあ、そんな人がいるのかどうかは知りませんが……実際問題、カタログが手元にないので、どんなサークルが参加するのかとか、あまりよく分かってないんですよね。一応pixivで調べたり、過去のイベント模様を確認したりもしてるんだけど、シティには珍しくオールジャンル、つまり男性向けが重視されてます。メインビジュアルが俺妹とはがないであることからも、その傾向が分かりますね。
だからこそ私も申し込みをしてみたんだけど、百聞は一見にしかずとも言いますし、実際どんなイベントなのかは当日まで分からないと思います。私はお品書きを見ての通り、いつもと変わらずギャルゲージャンルでの参加になりますが、果たしてヨスガ本等は九州の地でも通用するのでしょうか? イラスト集はともかく、他は小説本だしね。メインにヨスガにしても原作は今年で5周年になりますし、ジャンルとしての鮮度も流石に……とまあ、不安要素ばかり並べてるのもあれか。基本的に観光感覚で行ってきますから、交通費分ぐらい本が頒布できれば良いなと思っておきます。
ちなみに春日野穹イラスト集に関しては、このイベントで頒布終了を予定しています。まだ具体的なことは詰めてないんですが、在庫のあるなしにかかわらず、イベント頒布に関してはシャリテクロワールでの取り扱いをやめる感じで。色々理由はありますが、詳しくはシティが終わってからにします。

出し物に関してはギリギリまで調整しますが、そういや夏ペル本も片手で数えられる程度には残ってたかな……? 一応、冬コミ新刊ということになるんでしょうが、あれも持って行った方が良いのかな。九州はminori勢がそれほどいないという話を聞いたことあるけど、まあ、ほんの数冊だしあれも荷物に入れておくか。お品書きにない本がどんどん追加されてるけど、蔵出しが基本だから、ほとんどの本が10冊に満たない冊数だと思います。
他にも、「この本の在庫ありませんか?」というのがありましたら、メールかツイッターで訊いてくれれば探してみます。ちなみにロクゼロ本と、ヨスガ本1~2はないです。これは先に書いておきます。それ以外であれば、探せば1冊ぐらい余分に出てくるんじゃないだろうか。折角の九州だし、色々出せれば良いですね。
それでは皆様、当日はよろしくお願いします。
5月31日、今日は月末エロゲの日です。本当は買う物も少ないから休む予定はなかったんだけど、このところはは嫌なことが多すぎたので、買い物で少し発散しようかなと思って休暇を取りました。とはいえ、今月は月あかりランチ以外にはレミニセンスぐらいしか買う予定がなかったし、興味がないものを追加しても仕方ないので、開き直って月あかりランチを特典と抽選会目当てに複数購入することにしました。

ソフマップ川崎が閉店したことはこの日記にも書いたかも知れませんが、新作エロゲの予約のみを受け付けていた川崎店が閉店したことは、私のエロゲ購入ルートにおいて結構な痛手で、今回は秋葉原だけでほぼ全てを完結させざるを得ませんでした。横浜で買うこと、予約することは決して難しくもないのだけど、月あかりランチに関していえば秋葉原で購入者対象のイベントがありましたから、どちらにせよ秋葉原に集中させた方が良いんですよ。月あかに限った話でもないですが、メロンブックス2号店も出来たことだし、これからは秋葉原の利用頻度も高くなると思います。
そんな私が最初に向かったのはトレーダーなんですが、京浜東北線で人身事故があった影響で電車のダイヤが大幅に乱れ、30分以上前に着く予定が、気付けば開店10分前というギリギリの時間になっていました。要するに遅刻したわけですが、リニューアルしたトレーダー3号店はそこまでの人でもなく、行列というほどではなかったかな。列に並んで開店時間まで待って、開店したら4階に上がってお会計。20分は掛からなかったと思いますが、店を出てから「あれ? フユのタペストリー入ってなくね?」と、特典の入れ忘れがあることに気付きました。特典目当てで買ってるのに、流石にこれはないだろうと店に急いで戻り、店員に事情を説明して特典を貰いました。結構なタイムロスでしたが、こればっかりは仕方ない。
次に並んだのはトレーダーと同じく10時開店だったげっちゅ屋で、こちらはトレーダーを超える行列が出来ていました。ここでは月あかに加えてレミニセンスを買う予定でしたが、まあ、とにかく列が進まないのね。人気店というのもありますが、げっちゅ屋は恐ろしいことにレジが1台しかないんですよ。だから、どうしたって列を捌くのに時間が掛かってしまう。結局、11時半近くをげっちゅ屋の列で過ごしていた気がします。

げっちゅ屋をなんとか終えた後は、すぐさまメロンブックス秋葉原2号店へ。メロンのエロゲ専門店ということで、予約はしていませんでしたが当日分ぐらいあるだろうと、月あかの一般販売分を買いに行きました。普通にあったわけですが、この店舗の特徴はエロゲフロアと書籍フロアが分かれていることで、狭い地下に二つのフロアがあるんですね。予約引き替えと一般販売の人がそこそこいたわけだけど、エロゲフロアのレジ1台で捌くのは効率が悪いと判断したのか、一般販売分の購入者を限定して、防犯を解除した上で書籍フロアの方に誘導を開始してました。私も一般販売分の人ですから、店員に連れられ隣のフロアに。
すると、そこには本日発売である夏空のペルセウスビジュアルファンブックが置いてあり、メロンブックス特典が付くことからも同時に購入しました。とらのあなも気になりはしたけど、あちらは通販で申し込んでいることもあってか、敢えて除かないことにしました。
メロンが終わった後は最後のなるはずだったメディオに。ここは列整理にもちょっとした小ネタを挟んでおり、暑いことと時間が掛かることを除けば優良店だと思うのですが、今回は結構早かったですね。赤ネクタイのタントゥーから助言を貰い、前々日ぐらいに駆け込み予約をしたのだけど、これで秋葉原で計4本を購入したことになります。しかも、私は公式通販でも買っていましたから、この時点で5本の購入証明を持っていました。

買い物を終えた後はお待ちかねの抽選会です。月あかりランチは購入者を対象とした発売記念イベントをやっており、購入レシート、または通販の注文書などを見せると1個に付き1回クジが引けます。賞品は昨年の夏コミセットに入っていたドラマCDや、目玉に描き下ろしの色紙などがありました。私は正直、色紙狙いだったのですが、まあ、5枚もあればドラマCDぐらい当たっても良いだろうと思ってた。ちなみに、残念賞はイベントCGをコピーしたペーパーね。
ソフマップ☆アキバ店の前に行くとレイヤーのおねーちゃんたちがクジ引きをやっていましたが、話を聞くところ未だに何の賞品もでてないらしい。チラ見した箱の中には、既に大してクジが入っていない。元々の量は知りませんが、これは当たる確率がかなり高いのではないか? と思い、いざクジ引きへと挑戦しました。
そして結果は全滅でした。レイヤーのおねーちゃんに「沢山引いてるのに……」と不憫な目で見られましたが、さしもの私もかなりショックで。クジ引き5回は、決して少ない数だとは思わないし、勿論もっと量を買っている人はいるんだろうけど、やっぱりクジを引くからには何かしら当たると思っている、当たって欲しいと思うわけじゃないですか。それがまあ、全滅してしまったわけで、残念賞ペーパー5枚を前に私は膝から崩れ落ちそうになったのだけど、このときムキになってしまったのがいけなかった。私はなにを思ったのか、「いいや、まだだ!」と、まだ購入していない、本来なら予定のなかった店舗に駆け込んで、更に2本を追加で購入してしまったのです。
もはや意地としか言いようがありませんが、私が5枚も引いたことでクジ引きの箱は殆どスッカラカンです。しかも、私が追加購入して戻ってきた時点でも、特に賞品は出ていなかった。後2枚、この2枚で何か出れば……と最後の望みを託しました。けれど、その希望は結果に結びつかなかった。
2枚の残念賞ペーパーを手渡してきたレイヤーのおねーちゃんが、「もっと、運の強い人連れてくると良いですよ」と嬉しくもなんともないアドバイスをくれましたけど、まあ、計7回を全滅している身としては、運がないことを実感もしますね。私らしい結果といえばそれまでだけど、こうして失意のうちに秋葉原から帰還しました。

帰宅後は開き直って月あかりランチのプレイを始めたわけですが、そういえば今日はコミケの当落発表もありましたね。正直、今回の夏コミからジャンルを変えたので少し不安だったのだけど、職場で待つよりは自宅の方が幾らか気持ちにも余裕があるというか、当選を確認しても飛び上がって喜んだりはしませんでした。先に福岡シティがあるから、そっちに集中しなければいけないという事情がそうさせたのかも知れないけど、コミケに受かったこと自体は嬉しいですね。これでコミケも落選していたら、私の運気もこれまでだったかも知れません。
月あかりランチの感想は別に書きますが、作品自体は私が望んでいたとおりのものが来たと思う。何というか、私は嘘偽りなくこの作品を好きになる。そんな気がするのです。
コミックシティ福岡に当選しました。なにを突然と思われるかも知れないけど、参加告知自体は前々から書いていた気がします。6月9日、場所は福岡ヤフードーム……今はヤフオクドームって言うんですか? 面倒くさいから福岡ドームと呼ぶことにしますが、そこで開催されます。所謂、赤ブーブー社主催の同人誌即売会で、私も去年コミックシティスパークに参加した経験があります。福岡のシティは地方イベントとしては規模が大きく、おそらく九州では最大でしょう。私はこれに一度出てみたくて、今回申し込んだというわけです。

同人誌即売会の為に遠征するというのはこれが初めてというわけではなく、たとえば今年の1月に大阪で行われたこみっくトレジャーに参加しました。あれも一度出てみたかったイベントの一つで、冬コミ明けというスケジュールの中で、なんとか参加まで漕ぎ着けたんですよね。当日は主に新幹線での移動でしたが、今度は飛行機だというのだから驚きだ。福岡自体は別に新幹線でも行けないことはないのですが、なにせ日帰りですからね。宿代ケチって日帰り旅行というわけで、新幹線だとサークル入場時間に間に合わないんですよ。前日から移動を開始すればどうにかなるとはいえ、そもそも新幹線は交通費が高すぎる。飛行機と比べて倍近い差がありますから、時間に余裕があったとしても飛行機を選択しただろうな。
まあ、飛行機なんて15年以上乗ってませんし、久しぶりに空の旅をしてみたかったというのもあるんだけど、実は結構緊張していたりします。今はLCCですか? かなり格安の航空チケットもあるそうですが、流石にそれはなんか怖いので、普通にJALで予約しました。どうせ1時間と少ししか乗らないんだから、席はエコノミーで十分と思っていたのだけど、都合良いのがなくて往復共にクラスJというのを取ってしまった。ファーストクラスほどではないですが、なんか良い席らしいですね。そういえば随分昔、HOOKのトークショーでやたらと推していたのがクラスJだった気がするけど、あまり良く覚えてません。乗るのが最後で、降りるのが最初とかだったかな? 色々サービスも付いて、普通席にプラス1000円だというのだから素敵ですね。まあ、私は落選することはないだろうと思って、かなり早めに席の予約をしたんだけど。早割の為とはいえ、仮に行けなくなったらどうするつもりだったんだろう。早割はキャンセル出来ないというのに。

当日の出し物についてですが、新刊があるかはちょっと分かりません。コミ1で出せなかった夏ペル本、じゃない、すぴぱら本についてはそのまま夏コミに回そうと思いますし、ごちうさ本もその予定だから、さてどうしたものかな。ここはあれですか、所謂準備号とかプレビュー本を用意すれば良いんですかね? 一応、即売会当日まで15日ぐらいありますが。
部屋の掃除していたらロクゼロ関係のポスターとか見つかったので、何ならそれを蔵出しで持って行っても良いのだけど……ヨスガ本頒布している横で、ロクゼロのポスターだけを置いててもなぁ。ロクゼロ系は本当に在庫がなくて、いや、あるにはあるんだけど、上下巻の上巻だけとか、中途半端なんですよね。セットで出せれば一番良いのだけど、あれって赤き閃光の英雄から読まないとよく分からないじゃないですか。でも、そっちが自分用以外に1冊も残ってなくて。逆襲の救世主の方は、後1~2セットほどあるんですけどね。
だから、当日はコミ1で出したヨスガノソラ本第10弾アシタノソラと、去年の夏コミで出した春日野穹イラスト集-蒼穹-がメインになるかと思います。イラスト集もそろそろ数が少なくなってきたので、今回のイベントで完売してくれると嬉しいんですが……こんな風に書くとまるで在庫を抱えているみたいだけど、実はそういうわけでもなくて、イラスト集は元々継続的に置いておける既刊が欲しくて、過剰に刷った部分があるんだよね。昨年の冬コミはヨスガ本落としちゃったわけだけど、それでもイラスト集があったから、ヨスガサークルとしては一応の格好が付いたわけだし。

正式な参加情報は、HPの更新と合わせて6月を予定しています。それまでに何か作れれば良いんですが、お近くにお住まいの方で6月9日にこれといった用事がないという人は、是非福岡ドームまで足をお運び下さい。サークル・シャリテクロワール初の九州遠征だし、多分、これが最初で最後になると思うから。その後のことは、まだ考えてません。夏コミ準備ということになるのでしょうが、それとは別に作りたい本が一つあるので、その辺りの調整をすることになると思います。つまり、新ジャンルという奴です。何であるかは、まだ書けませんが。
スーパーヒーロー大戦Z スペシャルオールナイトイベントということで、22時10分開場、5時40分終演予定のイベントが始まりました。約7時間半という非常に長いイベントですが、入場者プレゼントとしてヒーロー大戦Zのポスターと、同時上映の3作品いずれかのポスターがセットになったものと、ポストカードを貰いました。まあ、5000円も払ってるんですから、それぐらいの特典があってしかるべきでしょうが、私も身内もポスターは無印大戦のものであり、私はギャバンが欲しかったので少し残念だった。何故か取れた真ん中の席に座るも、横一列は丸々空席でした。サイトでは埋まってたのに、欠席ということだろうか。

私は、なにせ突然誘われたイベントだったから、トークショーの出席者は石垣佑磨ぐらいしか知らなかったんだけど、司会としてショッカーO野が現れた瞬間に、「あぁ、このイベントは面白いな」と確信してしまった。久しぶりにその姿を見たけど、ショッカーO野の仕切りは面白いですからね。東映特撮のプロフェッショナルですし、長年の司会業他で培ってきた技術とセンスがありますから、とにかく話運びが面白いの。
他の参加者は前述の石垣佑磨もそうですが、大戦Zのアクション監督であるJAEのおぐらとしひろ、監督の金田治、大戦Zでギャバンtype-Gに入っていた石井靖見、ギャバンTHE MOVIEでtype-Gの中に入っていた浅井宏輔といったスーツアクターの二人もいました。これにショッカーO野の進行が加わるのだから、もう面白くないわけがない。
今回のイベントで私が疑問だったのは、どうしてゴーカイジャーvsギャバンではなく、レッツゴー仮面ライダーを上映するのか? ということだったんだけど、なるほど金田治監督作品を中心に選んでいたのですね。つまり、金田治映画祭といっても過言ではなく、それを聞いたら上映される映画のラインナップにも納得がいった。レッツゴーは劇場でもテレビでも観たことなかったけど、何気に良い作品だったし、結構満足しています。

トークショーで印象的な話は幾つかあるけど、浅井さんのギャバンに対する演技についてがちょっと面白かった。というのも、彼はギャバンTHE MOVIEだけじゃなく、ゴーカイジャーvsギャバンにおける、大場ギャバンの中も担当していたというのですが、その際に意識したのがかつてのギャバンではなく仮面ライダーBLACKだというのです。浅井さんは、お客さんが見たいのは30年前にテレビで活躍していたギャバンだろうけど、それを自分に置き換えたらどうだろうと悩み、自分が好きな仮面ライダーBLACKの演技を当てはめつつ、新しいギャバン像を作り上げたというのです。
実はギャバンではなく仮面ライダーBLACKだったという事実に、得心がいったように金田監督が苦笑します。ゴーカイジャーvsギャバンの監督は別の方がやられてましたが、映像自体は観たことがあるということで、浅井さんが作り上げた新ギャバン像に「なるほど、浅井はこんなギャバンにしたのか」と一度は思ったそうですが、今の話を聞いて「ありゃBLACKだな」と納得していました。何故なら、金田監督は仮面ライダーBLACKのアクション監督だったから。
私も帰宅後にゴーカイジャーvsギャバンを見直してみたのですが、言われてみると確かにBLACKっぽいわ。だからといってギャバンらしくないって訳じゃなかったし、上手く調和が取れていましたね。
後、印象的だったのはとにかく石垣さんの元気が良いと言うこと。声も大きく、夜だというのにテンションMAXで、観ていて気持ちが良かった。ギャバンTHE MOVIEと、そして大戦Zの主演だったわけだけど、本人曰く「俺も成長したな」という感じだったらしい。なにせ、THE MOVIEのときはまだ宇宙刑事見習いでしたし、ゴーバスターズのときは客演でしたからね。話自体はTHE MOVIEのときに貰っていたらしいけど、主演だとは聞かされていなかったらしく、台本を開いて自分の名前が最初にあったときは物凄く喜んだらしい。私も石垣ギャバンは大戦Zで完成されたような気がしないでもない。THE MOVIEはまだまだ未熟で、ゴーバスターズのときは脚本家があれだったのもあるんでしょうが、どこか荒っぽすぎた。そう考えると、今回の映画が人として、刑事として一番均整が取れていたように思う。

撮影中の秘話は色々あったけど、やっぱり石垣さんの苦労エピソードは面白いね。予告なしにいきなり吊されたり、引きずられたりと、唐突に決まることが多くて大変だったらしい。金田監督曰く、石垣さんがかなり動ける方だと聞いていたので、必然的にそういうシーンが多くなったとかなんとか。十文字撃が顔とかに傷を負うのも、石垣佑磨という男には傷が似合うということらしく、それについては大いに納得してしまった。だって、似合うんだもの。
スーツアクターの石井さんは大戦Zにおけるギャバンですが、これは浅井さんがスケジュールの都合から出られなかった為、ゴーバスターズで着用経験のある彼を、石垣さんが推薦したことによる抜擢らしい。勿論、それだけじゃないんでしょうが、おぐらさんから石井さんの起用を聞かされた金田監督は、最初誰だか分からなかったらしい。そりゃあ、JAEは人数多いですからね。幾ら社長でも把握しきれないかとは思いますが、それを聞いて「社長、今日名前だけでも覚えて帰って下さい!」とその場で訴えていた石井さんが切実だった。もっとも、社長は起用を聞かされた時点ですぐに調べ上げたそうですが。
石井さんもスーツアクターとしてはかなり動ける方で、キックボクシングの経験があるらしく、当初は蹴りを主体としたアクションに偏りがちだったという。だけど、金田監督曰くギャバンはそれほど蹴り技は使わないとのことで、すぐにパンチ主体のアクションに切り替えが行われたらしい。勿論、ギャバンがまったく蹴りを使わないというわけではなく、テレビシリーズでは普通に使ってるんですけど、全体の印象としては蹴りではないらしい。確かにまあ、キックといえばライダーですしね。
ギャバンの特長として、主演である石垣佑磨がとにかく動くということです。彼自身、屈強な肉体の持ち主であり、アクションシーンはJAEの面々に勝るとも劣らないものがあります。特に、大戦Zではとある事情から蒸着できないこともあってか、十文字撃がひたすら生身で戦うんですよ。釣られるし、引きずられるし、怪人たちとは殴り合うしと大活躍で。そして、そのアクションシーンのキレの良さときたら。もう格好いいのなんのって。

石垣さんの言葉で印象深いのは、「自分のアクションと、ギャバンのアクションがリンクしていなければいけない」ということで、その点、浅井さんや石井さんはとても波長が合ったらしい。そこまで考えて特撮ヒーローやってる人がどれだけいるかは知らないですが、ここ最近じゃ珍しいタイプなんじゃないでしょうか? そもそも、ライダーにしろ、戦隊にしろ、生身で戦うことが少ないですからね。なんていうか、アクションに命賭けてるなぁという感じがビシビシと伝わってきて、非常に好感が持てました。
石井さんと浅井さんによるギャバンの生ポージングや、関係者席にいた藤井祐伍さん巻き込んでのやり取りも楽しかったです。藤井さんは、ギャバンTHE MOVIEにおける初代ギャバンの中を担当している人で、登壇したら女性客から黄色う声援が上がるなど、かなり人気があるらしい。
そして、今回のイベントに参加して一番良かったと思える、ショッカーO野発案による即興アクションショー。監督がいて、アクション監督がいて、主演がいて、スーツアクターがいる。これはもうアクションやるしかないでしょう! ということで、どこまでが台本だったのかは知りませんが、あれは本当にその場のノリで出した気がするな。アクションチームによる話し合いと段取りが行われる中、金田監督の助言なども入って、即興にしてはかなり本格的なものになりました。シネマトゥデイに写真等の詳細が載っているので、興味がある人は観てみると良いんじゃないでしょうか。

1時間近くとボリュームたっぷりだったトークショーが終わり、10分の休憩を挟んだらいよいよ上映会が始まります。1本ごとに休憩が入るのかと思いきや、いきなりレッツゴーとヒーロー大戦の2本立てで上映を開始するとのことで、それこそ寝る間もない数時間が始まりました。私は前述のようにレッツゴーを観るのは初めてでしたが、オーズと電王が上手くクロスしており、タイムパラドックスの作品としては、矛盾や疑問は残るにしても、良く出来ていたように思う。特に興味がなかったにもかかわらず、いつの間にか熱中してしまった。まさか、ささきいさおが出てくるとは思いませんでしたよ。
話としては分かりやすいし、少年ライダー隊のノッコですか。彼女が出てきたとき、大体のオチは読めてしまったんですが、それを加味しても悪くなかったんじゃないかな。まあ、ショッカーグリードですか? そいつに1号、2号が倒されて、洗脳手術の果てに敵と化してしまったという展開には少なからず衝撃は受けましたが。
続いて、久しぶりに観たヒーロー大戦ですが、改めてみるとキャラの心理状態とか、考えていることがよく分かりますね。公開当時はスーパー戦隊とライダーがつぶし合いを行うという内容に、ショックを受けた子供が結構多かったらしく、親御さんを名乗る人物がTwitterでプロデュサーに文句を言うなどといった行為が話題になりましたね。あの頃はなにを大袈裟なと思っていたけど、見直してみるとその気持ちも分からないではない。士はまあ、あの通りの男ですから、いつものように大首領やってるよという感じだけど、マーベラスはね。ついこの前世界を救ったはずのヒーローが、思いっ切りダークヒーローになってるわけですから、子供心にショックを受けても不思議じゃないかも知れない。
なにせ、二人とも容赦なく殺し合いを行ってますから、あれ? こんなにハードだったっけ? と、私も苦笑してしまいました。まあ、どうせ裏で繋がってるんだろうとオチが見えていたこともあるんだろうけど、今回観てなるほどな、と思ったのも事実です。
ディケイドとディエンドの関係にもスポットが当てられましたが、士が最後に言いかけた台詞はリップサービスというか、本心ではないのでしょうね。彼としては暮らしす要塞の中で言った、いい加減卒業しろというのが本音であり、最後のあれは海東への慰めみたいなものです。それが分かっているだけに、彼は士の言葉を拒絶したんだろうな。身内の話では、最後に海東がディケイドのカードを持って行くのは、もうディケイドの映画を作らないことを意味しているらしいが、少し勿体ない気がしないでもない。

休憩を挟んでギャバンTHE MOVIEですが、実はこの映画ってつい先日ツタヤでBlu-ray版を借りて観たばかりだったんですよ。昨年末は原稿等が忙しくて、どうしても観に行く暇がなかったこともあり、どんなものかと思ってね。これが非常に面白くて、是非劇場で観たかった思っていただけに、今回のイベントはある意味で渡りに船でした。
THE MOVIEにおける石垣ギャバンは、主人公の十文字撃自体が宇宙刑事にスカウトされたばかりの見習いであることもあってか、かなり荒削りで未熟な面が目立ちます。勿論、スカウトされるぐらいですから相応の強さは持ってますし、宇宙刑事として平和を守ろうとする意思も持っているんですが、ここぞと言うときに精神的な甘さや脆さが出てしまう。まあ、的の背景を考えれば仕方のないことなんですが、この映画の良いところはクロスオーバーや客演でない、ギャバン単体の劇場作品として作られているところでしょう。ゴーカイジャーのときは、あくまでゴーカイジャーの世界にギャバンがやってきたという印象が強かったし、大戦Zはクロスオーバーだけに他作品との兼ね合いもあった。
その点、THE MOVIEはギャバン単体の映画ですから、そういうことを気にする必要もなく、テレビシリーズにおけるコミカルな一面などが再現されていましたね。トークショーの中で明らかになったシーンなどを確認しつつ、僅か数日前に観たばかりだというのに、普通に楽しんでしまった。
そして、エンドロールが流れて次は大戦Zというところで事件が起きました。なんと、エンドロール中に画面が固まり、消えてしまったのです。流石にざわつく会場ですが、時間が押しているのでエンディングをカットしたというわけではなさそうで、なんと劇場内の明かりまで付いてしまった。二本連続のはずなのに、これはいよいよ映写機の故障か? と思っていたら、後ろから声が。
「皆さん、これで映画終わりじゃないんで! ちょっとスタッフに訊いてきます」
と、どこかで聞いたことのある声を出しながら飛び出していったのは、なんとビックリ石垣佑磨さんでした。トークショーが終わった時点で、ショッカーO野含めて出演者は帰ったはずなのに、なんと彼はいつの間にか戻ってきて我々と映画を鑑賞していたらしい。身内の推測では、大戦Zはともかく、ギャバンTHE MOVIEをスクリーンで観る機会はなかなかないので、ついでに観ることにしたのではないか? ということでしが、私としては朝の4時過ぎにトークショーのときと変わらぬテンションや声量を保持していたことに驚きでした。私なんて、割と眠かったというのに。それにしても、トークショーが終わったらさっさと帰ってしまったファンの人は残念でしたね。

結局、機器の故障ということでしたが、調整をしてギャバンのエンドロールから再開しました。まあ、連続上映だったし、映写機にも負担が掛かっていたのでしょう。大戦Zは、5月の5日に一度観ましたけど、二度目の鑑賞ということで、主にギャバンを中心に見直しました。十文字撃が主人公の映画として見直すと、割と視点も定めやすかったですね。
ただ、私も流石に限界だったのか、最終決戦の辺りで寝オチしてしまい、ハッと気付いたときにはエンディングでした。ギャバンとシェリーは帰るところは観られたので良かったですが、宇宙星獣ドルやビック・マグナムのシーンが観られなかったのは残念だ。
終わったときには故障等もあったせいか5時55分近くになっており、私と身内は慌てて副都心線に向かい、6時2分の電車に乗って横浜へと帰りました。急がないと、キョウリュウジャーとウィザードに間に合わないそうだったのでね。もっとも、私は帰宅後すぐに寝てしまいましたけど。
何はともあれ、良いイベントでした。5000円の価値はあったと思います。惜しむらくは、トークショーで今後のギャバンの展開、たとえば映画第二弾などの発表があればと思ったんですが、今のところはなにもないのかな。良い作品であり、主演ですから、なにかしらの形で続いて欲しいものです。
昨日、出張に行く電車の中で身内からメールがあり、明日、つまり今日の22時半から新宿のバルト9で開催される「スーパーヒーロー大戦Z」のイベントに行かないかと誘われました。スーパーヒーロー大戦Zは現在上映している東映特撮の映画ですが、その公開を記念した特別イベントがオールナイトで開催されるらしい。内容は大戦Zに加え、ギャバンTHE MOVIE、大戦、レッツゴー仮面ライダーの4本の上映会に、大戦Zの主演及びスタッフによるトークショーということでした。

正直、レッツゴー仮面ライダー以外は全部観たことがある映画だったので、トークショーがあるとはいえチケット代5000円は高すぎないかと考えてました。なにせ給料日前だし、出張費用は後払いでしたから、財布の中身が乏しい。だけど私自身、二代目ギャバンことギャバンType-Gが結構好きだったのと、主演の石垣佑磨にもそれなりの好感を持っていたことから、一応前向きに検討して見ることに。もう少し早く言ってくれればと思ったものの、身内もまたイベントの前日になって発見したというのだから仕方ない。
身内は10年と少し前ぐらいから東映特撮に傾倒するようになって、何だかんだでファンを続けている人です。私も勿論特撮番組は好きだけど、そこまで熱中するほどでもなくて、今やっているウィザードやキョウリュウジャーですか。そちらは殆ど観たことがありません。けどまあ、今回はギャバンのイベントに近いものでしたし、行っても場違いではないでしょう。
帰宅してチケットを確認すると、ぴあで売っていた分は完売していたのだけど、バルト9の方で売っているのは余裕があるということで、覚悟を決めてチケットを購入することに。何故か真ん中の列のど真ん中の席が開いていたので、そこを取りました。この時期に5000円の出費は痛いけど、まあ、こういうイベントに参加するのも悪く無いでしょう。
最後にオールナイト系に参加したのは、2~3年前のそらおとでしょうか? 確か、クリスマス・イブかクリスマスに持てない男たちで六本木のTOHOシネマズに集まって、朝までそらおとFを観ようという企画だったはずだけど、今回は映画の4本立てですからね。なまじ、一度観たことのある作品ばかりだから眠気との戦いになりそうでしたが、何とかなるんじゃないかと思ってました。

そうして今日、夜の19時過ぎに家を出て、湘南新宿ラインに乗って新宿へと向かいました。バルト9の最寄り駅はメトロの新宿三丁目で、目の前に地下鉄へと降りる階段があったんですけど、ここは最近渋谷のみなとみらい線と直通になったとかで、帰りはこれを利用することに。終演時間は朝の5時40分の予定ですが、その時間だと湘南新宿ラインは動いてないし、小田急線まで戻るのが面倒くさかったのでね。
バルト9へ行く前にアニメイトの新宿店でまんがタイムきららMAXの最新号を買って、着いたのは21時半前だったかな? 少し早い気もしたけど、チケットの引き取りもあったし、さっさと発見してロビーで待って見ることに。バルト9に来たのは初めてですが、桜木町にあるブルク13と同系列の映画館らしいですね。ビルの9階にあるというのはエレベーターの関係上、なかなかに不便そうですが、雰囲気は悪くなかったね。チネチッタのような開放感はないけど、洒落た内装でしたし、何より綺麗だった。都心の映画館としてはまずまずといった感じではないでしょうか。
ただ、ロビーの広さに比較して、座る場所が少ないのは難点でしたね。なまじ早く着いてしまったから、どこかで腰を落ち着けたかったのだけど、隅っこにある木製のベンチはいっぱいだったし、上にあるカフェは当然ながら飲食物の持ち込みが出来ない。チケット代だけでかなりの出費だったので、ベンチが空くまではなかなか気が休まらなかった。そういえば、アイアンマンの模型がありましたけど、私としてはその奥の階段にあったモーレツ宇宙海賊の立て看板に目が行きました。映画をやるのは知ってましたが、来年の2月とは結構先ですね。最近のアニメ作品は映画化するにしてもスピード重視な印象があったから、てっきり年内には公開するものだと思ってました。

さて、長くなったのでイベントの詳細はあすの日記に回しますか。映画の内容に関しては今更という感じだから、トークショーがメインになるかと思いますが、先にこれだけ書いておくと、私は結局睡魔に勝てませんでした。かなり頑張った方ではあると思うけど、やっぱり朝の6時近くまではキツイですね。私は比較的どこでも寝られる人なので、映画館の大音響だろうと、ライブ会場だろうと眠いときは寝てしまいます。夜更かしが苦手なんじゃなくて、徹夜が出来ない身体になってきてるんだろうか。まあ、歳なんだろうな。
月あかりランチが先週マスターアップしたわけですが、なんとここに来て体験版第2弾が公開されました。ヒロインの一人であるフユのルートが全部プレイできると言うことで、私も早速DLしてみることに。EX-ONEは前作フツウノファンタジーでも第一部を丸々プレイできる体験版を出したり、気前が良いというか、ボリュームが凄いね。真夏の夜の雪物語も、かなり広範囲にわたって公開されていた気がするし、それだけ話に自信があるってことなんだろうか? 私自身、かなり楽しみにしている作品だから嬉しいのだけど、ゲームを買ったときの楽しみが減るような気もする。

フユ編が全編公開されたことで分かるのは、フユはこの作品におけるメインヒロインではないってことですね。勿論、彼女が攻略ヒロインであることには変わりないですが、月あかりランチは先に公開されていた体験版、ここでは体験版1と呼びましょうか? そこまで所謂共通ルートで、そこからヒロインのシナリオを選択していく、真夏の夜の雪物語と同じ方式であることが分かりました。話数区切りにこそなっていませんが、システム的には殆ど同じで、今回公開された体験版2ではフユだけが選択できて、夏乃とアブリルは製品版だと選択できますとの表示がある。
ここで重要なのは、アキになんの表示も出ていないということで、アキはおそらくルートロックが掛かっているのでしょう。フユ、夏乃、アブリルの4人をクリアしたら解禁される、真夏の夜の雪物語でいうところの優樹菜と同じ立ち位置に違いない。彼女と違うところがあるとすれば、優樹菜は最初から最後まですべてを知っている少女であるのに対し、アキは記憶を失い、何一つ覚えていないと言うことだろうか? いずれにせよ、この月あかりランチという作品のメインヒロインがアキであることは、これで確定的明らかになったと思います。まあ、それでなくとも彼女はオズの魔法使いにおけるドロシーですから、何かしら重要な役所ではあるのでしょう。魔女たちも含めて、どんな師影あるのか楽しみです。そういや、人気投票の中間発表もされてましたが、やはりアキが1位でしたか。どうしてフユの特典があんなに多いのかと思うけど、あるいはコミケ等でグッズを出す為にアキを温存しているとも考えられる。EX-ONEはコミケにも結構出ていたはずだから、今年の夏は企業ブースをメインに行くことも考えておいた方が良いのかな。

ところで、ヒロインの一人であるアブリルを捕まえて、彼女だけ季語じゃないからなにかありそう、なんて言ってる人がいますね。確かに、フユ、アキ、夏乃、ハルと来て、魔女たちは東西南北の中で、アブリルだけは一見すると季語でも方位でもないように思えますが、それは間違いです。何故なら、アブリル=ポワッソンとは、エイプリルフール、つまり4月の意味だからです。要は彼女も春という季節に関係す名前の持ち主なんですね。なんで、アブリル=ポワッソンがエイプリルフールなのかというと、フランスでは4月1日を4月の魚、ポワッソン・ダヴリルというのです。だから、アブリルの名前はこれが元ネタだと思うのだけど……違ったらどうしよう。
名前がエイプリルフールだけに、アブリルにはどことない嘘があるのかも知れない。生い立ちか設定か、言動か性格か、何かしらそういうのを絡めてきそうだよね。今のところ、茶目っ気はあるけど良い娘だから、後ろ暗いところとかはなさそうなんですが、本人のルートに入ってみないと分からないこともあると思うし。フユルートも、まだ途中ですがそこまで暗い話って訳じゃないし、あまり重たくはならない気がするんだけど、どうなることやら。真夏の夜の雪物語が、あれでいて結構暗く重たい部分もあったからね、それの正統進化だとすると、あるいは……うーん。

まあ、私もそんなに時間がある方ではないので、多分発売日までにフユルートを終わらせるのは難しいでしょう。一応、体験版のセーブデータを引きづけるようにはなっているらしいけど、そういう互換性があるのって珍しいというか、ありがたいよね。所謂、体験版出やった部分をまたやるのが面倒くさいという問題が、解消されているわけですから。私は基本的にシンプルな方が好きだけど、エロゲに関しては過度なシステム化もありだと思うんだよね。結局、突き詰めるべきはユーザーのやりやすい形であって、フォーマット自体は千差万別でも、そこまでシンプルである必要は別にないと思うから。過度でも過剰でも、ユーザーに対する用意ってのは、ないよりは合った方が良いだろうしね。勿論、制作側の好みはあるだろうし、EX-ONEみたいに未読スキップがない場合もある。だから、そういう拘りを入れつつも、ユーザーに便利なシステムってのが理想的だよね。
私ってケチなんですよ。今更言うほどのことでもないけど、自分に対して金を使うのが本当に嫌いでね。お洒落とか洋服とか、そういうのにお金を掛けない残念な人なんですが、そんな私でも些細なこと、細々としたことに、ちょっとした出費をするのはやぶさかではなくて、食べ物に関しては少なからず緩い部分があります。その顕著な例が好物である唐揚げに関することで、例えばコンビニとかで唐揚げ関係の新商品が出るとついつい買ってしまいますし、先週も新宿のケンタッキーで、旨塩から揚げというのを食べてしまいました。

まあ、結論からいうと唐揚げサイズにカットされたケンタッキー以外の何物でもなかったんだけど、3個入りですか、最初は少ないと思った数も、食べてみるとそれで十分というのがよく分かる。なにせ味がケンタッキーですから、あのスパイシーな奴を5個も6個も食べるというのは結構きついと思う。通常のチキンよりも小さいせいか、味が濃く感じられるんだよね。友人は御飯が欲しくなるとかいってましたけど、私はそれほど御飯に合う気がしなかった。所謂、唐揚げを期待していると肩すかしを食らうし、甘いビスケットとかの方が釣り合いは取れてるんじゃなかろうか。
最近は唐揚げ専門店というのも増えましたけど、そういえば秋葉原に出来たKAG250はこの前近くを通ったら、しばらく休業になっていたね。あそこもまあ、唐揚げのお店には違いないんだけど、基本的に冷凍物の業務用だからね。不味くはないけど、殊更美味しくもないというか、私は基本的に調味料をバンバン並べて自由に味付けが出来るとか、そういうの好きじゃないんですよ。唐揚げってのは、その店の味を楽しむものだと思うし、自分でソースベタベタ付けて食べるのはどうかなって。勿論、店側がカレー塩とかその辺を付け合わせで持ってきた場合は、なるほど、この唐揚げはカレー塩に合うように作られたんだなと信じますが……なかなか、そういう訳でもないのが現実といいますか。
まあ、私は外食をあまりしない人なんだけど、それだけにたまに外食したときは唐揚げ頼んだりしますよ。唐揚げがない店には入りたくないぐらいですから。ただ、唐揚げって弁当だと美味しいんだけど、定食だと美味しいのに出会ったことないんですよね。誰か、物凄くおいしい唐揚げ定食を出す店って知らないだろうか。無いはずはないと思うんだけど、巡り会ったことがないんだよね。

唐揚げと言えば、日本唐揚協会ってのがありますけど、あそこはどうなんだろう。あくまで個人的な意見だけど、からあげクンなんかとコラボしている時点で、なにか違うと思うんだよ。まあ、個人の趣味とはいえからあげクンって唐揚げとは別の食べ物じゃないですか? あそこも協会として発足したら、当たり前のように色々なしがらみが発生して、なんか楽しく、いや、美味しくないんだよ。
前はさ、ふらっと入った店の唐揚げが美味しいとか、そうでもないとか、そんな話を気軽に出来ていたけど、今はまあ立場がありますし、言ってしまえば不味いと言えなくなっちゃったんだよね。昔だって、そんな断定的なことは言ってなかったと思うけど、美味しくないとか微妙だったとか、そういう言葉さえ言えなくなった。唐揚げってのは、やっぱりそれぞれ個性があって、店によって味とか作り方とか、全然違うと思うんですよ。冷凍物とか、ありきたりな業務用使っているところはともかくとしてね。
だから、そういうのも含めた上でもっと自由であるべきだ、あって欲しいと思うんだけど……今の形では、それも難しいだろうね。もっと単純に私はただ美味い店を知りたい、それだけなんだが。
最近、コンビニの唐揚げに言及する機会があったんですが、私は前述のようにからあげクンは唐揚げとは違う物だと思っているから、それ以外についてです。私が好きだったのはファミマのもり山監修唐揚げだったんだけど、あれってもうないみたいですね。ホームページ確認したら、ホットスナックの一覧から消えてましたし。残念でなりません。

なんかいきなり唐揚げの話をしてしまいましたが、私は常に美味しい唐揚げを追い求めています。これに関しては、財布の紐緩みます。というか、私は何を突然語ってるんだろう。他に書くこともなかったからなんだけど、まあ、そういう日もあるよね。このところ、私も歳のせいか油ものをそんなに食べられなくなってきたし、唐揚げが好物なんて言っていられるのも、あと少しだと思います。健康診断の結果は問題なかったですけど、あまり良い食生活をしているわけでもないから、色々考えないといけませんね。揚げ物ばっかり食ってたら、ろくなことにならないのは目に見えてますし、野菜でも囓った方が良いんだろうか。最近気付いたんだけど、私ってそんなに野菜食べられない人じゃないかも知れない。悲恋堂の店主が言うように、要は食わせたかの問題なんだろうな。
部屋を掃除していたらスーパーファミコンが出てきたんですけど、我が家では未だにSFCが現役稼働しています。流石にソフトの接触は悪くなってきたけど、息をフーフーすれば使えないこともないということで、たまにプレイしたりもする。かつてに比べてソフト数は大分減っちゃったけど、個人的に好きだった奴とかは残してるのでね。しかし、なんだってあれは息をフーフーしてたんでしょうね。埃を飛ばす為なんだとは思うけど、そもそも効果あったんだろうか。あれやると起動したからやってたはずなんだが。

なんて言うか、SFCのソフトとか、64のマリオカートとか持って、どこかに引きこもりたいよね。安いホテルか旅館に行ってさ、ひたすらゲームやってるの。まあ、SFC持って行くぐらいなら、今はWiiとかの方が良いのかな? バーチャルコンソールで過去作品がプレイできると言うことらしいけど、次世代機はどうもよく分からない。身内がPS3を欲しがっていたから、そのうち買うことになるのかも知れないけど、元々ゲームってあまりしない方ですからね。今はもっぱらノベルゲー、というかエロゲが中心になってますけど、それ以前はといわれると、人並み程度だったとしか答えようがないし。
先日、ゲームセンターについての日記を書きましたけど、私はああいう場所ともあまり縁がなくてね。近年、横浜では有名なゲームセンターが次々に閉店し、駅前からその手の店が全滅しそうな勢いですが、私は悲観するほど通い詰めていたわけでもなかった。アメリカンドリームにしても、七島にしてもね。流石に最後のときは何度か覗きに行ったけど、ゲームプレイにお金使うってのが好きじゃないので、結局記念になにかプレイして、というのはなかったな。今でこそ、ちょっとだけストⅡがブームになっているから関心を持っているけど、それもいつまで続くことやら。ブランカでフェイロン辺りに勝てたら、それで満足しちゃいそうな気もするし。いっそ家庭版でも買うか。
それは良いとして、古いSFCのゲームとかやっていて思ったんだけど、私はやっぱりああいうシンプルな奴が好きなのかも知れないね。そりゃあ、今時の映像が綺麗な奴とかも凄いですけど、今と昔ではゲームの楽しさや面白さ、所謂ゲーム性ってのが違うと思うんだよ。だから、私には古いゲームの方が適してるというか、性に合ってるんだろうね。ガンダムのゲームとかさ、ゲーセンで観てると凄いとは思うけど、あれが私に出来るのかと言われたら、多分無理でしょう。

ガンダムのゲームで思い出しましたけど、昔コミックボンボンでプラモウォーズという作品が連載してましてね。自作のガンプラをバーチャルシミュレーターなるシステムに搭載すると、バーチャル画面、まあ、言ってしまえばゲーム画面で戦わせることが出来るというものなんですが、一時期バンダイではこのシステムが研究されていました。漫画のそれとはお世辞にも似ていない、なんというかちゃちな感じだったけど、複数回に渡って紹介されましてね。もう15年以上前の話ですが、いつの間にか掲載されなくなったところをみるに、完成しなかったか、研究開発そのものが打ち切られたのでしょう。まあ、あんな高度なシステムですから無理もないんだけど、ここ最近のガンダムゲームを観ていると、本当に不可能なのか? と思わなくもない。
プラモウォーズは所謂ガンプラの改造、後期ではオリジナルガンダムのフルスクラッチをメインにした漫画だけど、後者はともかく前者なら既に実現可能なのではないだろうか。先日観たCMですが、やはりガンダムのゲームで、モビルスーツをメダロットのようにパーツチェンジして、好きなように組み合わせて戦わせる作品があるそうです。アーケードか家庭用かは知りませんが、そんなゲームが出るというのなら、自作の改造ガンプラを登録してゲーム上で戦わせるゲームぐらい、出来るような気がしませんか?
勿論、私は技術的な部分は分からないし、口で言うほど簡単でないのは理解しているつもりだけど、もしプラモウォーズが現実のものとなったなら、ダンボール戦機とか目じゃないと思うんだよね。ゲームの為にガンプラを買う、なんて時代が来るかも知れないわけだし。

そういやガンプラも随分作ってないですね。なんというか、一週間ぐらい休みを取ってさ。ゲーム機とかガンプラとか抱えて、どこか静かな旅館とかホテルに籠もりたいね。夏が終わる頃に大洗でも見物しに行くかとは思ってますが、あそこはなにせ観光地ですから、あんまりのんびり出来そうにないな。あんこう鍋ぐらいは食べたいところだけど、友人曰くそんなに旨いものでもないらしい。まあ、もう少し落ち着いてからにしようかな。大洗のどこかにあん肝とフォアグラどっちが美味しいを試せる見せとかないですかね。
コットンソフトの双子座のパラドクスが延期したらしいですね。まさか、メロンブックス横浜店で予約した帰りに延期が発表されるとは思わなかったけど、もう少し早く発表されていれば、予約するのを秋葉原店に変えていたんだけどな。なにせ、6月にはBerry’sが出ますし、その予約は秋葉原の方でしてましたから。地元の店で買い物するのは大事だけど、省ける手間は省いた方が良いと思うし、同じメロンですからね。まあ、予約数が思ったより少ないので来月まで延ばすというのは、大っぴらに口外されてないだけで、延期理由としては割とオーソドックスなんですが、流石にそこは建前を使えよと思わないでもない。

まあ、こういうのはメーカーではなく小売店が要請するらしいので、おそらくはソフマップ辺りの口車にコットンソフトが乗ってしまったんでしょう。確かに5月はD.C.Ⅲの18禁版だとか、レミニセンスみたいな目玉タイトルが多いけど、発売数が多いから予約が伸びないってのは堂なんだろうと思う。そんなこといったら6月だって同程度のタイトル数だし、Sphere、アリスソフト、feng、SMEE、ま~まれぇどといった名の知れたブランドに加え、あのニトロ+が完全新作を出すのですよ? 私の感覚では、6月の方がむしろ予約するタイトル多いんですけどね。
まあ、双子座のパラドクスは予約してしまったからには購入するしかないですが、出来れば今月プレイしたかった。あくまで個人的な事情だけど、来月よりも今月の方が買う物少なかったから、出来れば翌月には回したくなかった。それに、マスターアップ間近の作品が上記の理由で延期とか、真面目に予約した人間からすればお預けも良いところじゃないですか。勿論、エロゲというのは初動売り上げがすべてですから、予約数の少なさから延期を考えるのも分からなくはないのだけど、ユーザーとの信頼関係を維持する為にそれを断るメーカーだってありますからね。
コットンソフトの書き方は、あくまで他人事なんだよね。営業的な理由といったところで、数字を出してきたのは小売店側だし、そちらの都合で動いていることが文面から滲み出ている。制作の遅れで延期するわけじゃないから、あんまり申し訳なさが伝わってこないというか。まあ、無理もないんだろうけど。

しかし、エロゲもあれですね。最近はどこで買えば良いのか迷ってしまいますね。この日記で書いたかは忘れましたが、川崎のソフマップが今年閉店しまして、買取とデジタルサポート専門になったんですよ。それまでだって基本は中古の取り扱いだけでしたが、エロゲに関しては新品の予約のみ受け付けてましてね。横浜店よりも開店が早いから、なにかと便利だったんですが……まあ、仕方ない。
秋葉原にメロンブックスの2号店が出来たのは、私にとって少なからず意外なことだった。エロゲ専門店というのは秋葉におけるメロンの悲願だったのかも知れないけど、祖父やメディオの牙城を崩せるのかと言われると、少し悩んでしまう。地下店舗というのは立地が悪いし、何度か行きましたが列を作るのに適してないんだよね。5月の月末エロゲの日にどうなるかが見物だけど、そもそも需要があるのかどうか、という疑問がある。
双子座のパラドクスは、選択肢としてメロンブックス通販の利用も考えていました。結果的に延期したとはいえ、同日発売に夏ペルのVFBがありましたし、あれとセットで買えば送料無料が適応されるかな? と思ったので。私は店舗に比べて通販を利用することが殆ど無いんだけど、調べてみたら発売日が同じでも、予約グループが違うと別々の発送扱いになるらしいですね。双子座のパラドクスが5月31日発売なら、夏ペルVFBは5月下旬の扱いと言うことで、発送ごとに送料と代引き手数料が掛かるというのだから驚きです。だって、仮に双子座のパラドクスが延期せず、夏ペルVFBが31日出たんだとしたら、同じ発売日で到着も同じ日なのに、送料と手数料を二重に取られるってことですよ? そんなの馬鹿馬鹿しいじゃないですか。

一方で、とらのあなは予約商品にもサークル割引が適応されるようになったとかで、夏ペルVFBの限定版を店舗受け取りで予約しておきました。割引される上、送料も掛からないというのだから物凄く助かります。強いて言うなら、店舗払いか振込に対応してくれると助かるのだけど、それは贅沢というものでしょう。
ただ、とらのあなのサークル割引等は継続的に本を卸さないと使えなくなってしまうので、何かしら委託できる本を作らないといけません。小説本サークルにはきつい話ですが、ちょっと考えていることがあるので今年は1冊ぐらいは委託するものがあるかも知れません。それがなんであるかは、まだ先のことですけどね。
学生時代の同期と恩師の家に出掛けた帰り、新宿の街に寄りました。恩師の家は京王線の沿線にある為、友人と行くときはいつも新宿を経由することが多いんだけど、帰りはいつも街をブラブラすることが多い。主に虎の穴とかがある西口の方を。要するに買い物な訳だけど、それ以外のことをすることもあって、今日はゲームセンターまで行きました。私は滅多に入らない場所だけど、同期の友人は結構行くことがあり、彼と一緒のときは付き合いで入ってみることもあります。しかも、この日に限っては自分でゲームプレイまでしてしまった。

友人は昨年、もしくは一昨年頃からクイズマジックアカデミーにこり始め、幾つもの検定試験を受けています。しかし、人の知識や教養には限界がありますし、所謂サブカル、オタク系の知識にしても守備範囲外というのは存在するわけだから、苦手なジャンル、知らないジャンルというのはあるわけです。そんなときどうするか? まず考えられる方法はそのジャンルを勉強することでしょうが、QMA公式は複数人での協力プレイを推奨しています。つまり、その場で話し合うこと、答えの出し合いを許容してるんですね。流石にカンニングペーパーや攻略本の作成は否定していますが、知恵を出し合うこと自体は問題ないということで、私もかつて声優検定でしたか、それについて知恵を貸せと頼まれたことがあります。
今日もそんな感じで、SF検定のS級ですか? それが難しいので手伝って欲しいと言われたのだけど、仮にも私の同期なんだから、SFぐらい少しは分かっていて貰いたいものだけど、まあ、分からないと言うんだから仕方ない。仕方ないのだが……実は私もそれほど知識が豊富じゃないことがばれそうで、戦々恐々としていました。まあ、結果的には検定試験に合格したわけですが、すんなりいったかと言われると苦笑するしかないね。いや、あんなに難しいとは思わなかった。スタッフ名だけずらずらと出てきて、これはどの猿の惑星シリーズでしょうかとか、そんなん私が知るわけ無いじゃないですか。いや、猿の惑星もエイリアンも、プレデターだって観たことありますけどね? 海外SFも日本人SFも、割と細かい知識が要求されました。

QMAの筐体の側にストリートファイターⅡの筐体があって、プレイ中にずっとそれが気になっていました。数日前の日記でゲームウルフ隼人を取り上げたけど、あのコミックスを読み返して以来、何気にストⅡブームでしてね。とはいえ、昔持っていたSFC版は処分してしまったし、他のソフトも持っていなかったから、そう簡単にプレイすることは出来ない。仮にゲーセンへ行ったとしても、今あるのは最新作で私が知っているのとは待った違う者だろうと思っていたのですが……これがビックリ、そうでもなかったんですよ。
そのゲーセンにあった筐体はハイパーストリートファイターと呼ばれるバージョンで、2004年頃に稼働を開始したものらしい。ストⅡからスパⅡのすべてがプレイできる優れもので、これなら私も自分が慣れ親しんだ頃のストⅡが出来るなと思い、プレイすることにしました。ゲームセンターの設定か、100円で2プレイできるということで、まずは普通のストⅡでブランカを選択してみました。別に持ちキャラというわけじゃないんですが、椿のこともありましたからね。上手く戦えれば良いなと思ったんだけど……CPUが選んできたのはキャミイ。あれ? ただのストⅡにキャミィなんていたっけ? とか思いつつ、バトルに突入しました。ブランカのキャラ性能として、通常の歩行速度は遅いものの、高い攻撃力やローリングアタックなどによる突進力、ジャングル育ちから来るジャンプ力などが上げられますが、対するキャミィは移動速度とリーチ判定の長さが特徴的なキャラです。通常時における動きの鈍いブランカ、しかも私のような素人が操っているのでは相手になるはずもなく、それはもうボコボコにされました。私がやりなれてないからか、ローリングアタックが上手く決まらず、エレクトリックサンダーも効果的な場面で使うことが出来ず、コテンパンに伸されましたよ。なんというか、私ってここまで格ゲー弱かったのか。

キャミィにやられた後は、流石に私も2プレイ目ではキャラを変えようと思ったのですが、レバー操作をミスってまたブランカを使うことに。ケンやガイルなら少なからず自信もあったのだけど、結局ブランカで4連敗しました。これでは椿に申し訳が立たないということで、何だか修行したくなってきた。別にブランカ使いを目指しているわけでもないが、とりあえずハイパーストリートファイターの家庭版でも買えば良いのだろうか。私はどうも、ゲーセンの筐体というのは苦手だから、やっぱりコントローラーがいいや。
そらおとの最新刊をやっと買ったんですが、この作品もそろそろ終わりそうですね。20巻まで出れば切りが良いけど、後1,2巻ってところじゃないかな。少年エースの連載作品で、しかもオリジナルがこんなに長く続いているのは初めてのことだと思うけど、物語自体は確実に終盤へ差し掛かっており、展開も全体的に重苦しかったです。そらおとはコミカルなギャグコメディに時折シリアスな話が入る、という感じの構成だと思いますが、今回はシリアスな話の中に時折ギャグが挟まれる程度で、心が痛くなる気分を味わった。

ハーピーの自爆は想定の範囲内だったけど、シナプスの男って王様だったんですね。ミーノースという名前は、ゼウスの息子として知られるギリシャ神話の王がモデルでしょうね。神話の登場人物ですが、実在していたのではないかと言われる人で、その存在には謎が多いです。シナプスの王としては孤独な人らしく、ハーピーの手料理しか口にしなかったなど、意外な一面もあったらしい。
まあ、シナプス人は大半が眠りこけているわけですから、彼が孤独というのは分からない話でもない。だって、言ってしまえば民なき王なわけですから、あの快楽主義もダイブゲームに対する反発心だと思えば、少なからず納得いく気がする。眠り以外の快楽を追求することで、なんとか臣下や民の眠りを妨げようとしていたのかも知れないし。ハーピーがどこまでミーノースの真意や真相に気付いていたかは知らないけど、まあ、自作のエンジェロイドだったわけだし、ダイダロス製のニンフたちよりかは信頼されていたはずです。
ハーピーは智樹たちに心が大分傾いていましたが、結局は創造主であるミーノースのことを選んだ。でも、智樹たちにはそれが分からない。シナプスの王が彼女たちを自爆させた、あるいはそこまで追い込んだと思っている。だからこそ、彼を倒す為にシナプスへ乗り込むことを決めるのだけど……予想以上にミーノースは精神的打撃を受けていた。おそらく、彼の内心を理解する唯一の姉妹がいなくなったのだから、失ってみて分かる存在の大きさという奴でしょう。自棄を起こさないか心配ですが、まあ、最終決戦へと雪崩れ込むのでしょう。
面白かったのは鳳凰院義経で、文化祭の時だけ出てくるかと思った彼ですが、すっかり準レギュラーになってますね。金持ち繋がりということで、守形に関わりがあるのは盲点だった。しかしまあ、どら息子と言われながらもなかなかどうした、義侠心に篤い奴じゃないですか。

そはらの件は……まあ、予想通りとしか言い様がない。かつて、守形がニンフに自分は現実かと訊ねたとき、ニンフは「現実よ……アンタは」と言いました。これはつまり、守形以外の周囲の誰かは現実の存在じゃないということで、智樹やそはらにその可能性があったということです。勿論、ニンフはあくまで空見町ないし地球全体のことを指していったのかも知れないけど、風音の存在からも読者はそういった可能性があることを知ります。
そして、それは現実のもとなった。今のそはらが一体どういう存在なのかは分かりませんが、おそらく幼少期のそはらというのはイコールでダイダロスの地上における姿だったのでしょう。であれば、彼女が智樹のことをトモくんと呼ぶのも分かりますし、彼女の夢を見て智樹が毎回泣いてしまうのも分かる。幼少期のそはら=ダイダロスが死んだことで、地上における彼女の記憶が世界からリセットされてしまったと考えれば、智樹が存在を覚えていないことにも納得いくしね。
ただ、そうなると益々現実に存在するそはらの意味が分からない。ダイダロスが作ったエンジェロイドの一種なのか、あるいはアバターか。そはら自身、過去の記憶は持っているみたいですが、そこに穴があるらしいことは大体分かりました。風音が言っていた智樹の好きな相手というのは間違いなくそはらのことなんだろうけど、それだけに彼女の存在と正体が気になるところです。

さて、最後の最後に登場したカオスですが……風音は多分ダメでしょうね。食われるのは確定として、人格や記憶まで吸収してしまうというパターンじゃないだろうか。それでカオスが改心を果たすも、友達を殺されたニンフと戦闘に陥り、もう後戻りできないところにとか。シナプスへ行ってしまった義経の存在もあるし、次巻が待ち遠しい限りです。けどまあ、そらおとは刊行スペースが割と早いので、そんなに待つこともないとかと思いますが。
しかし、智樹の思い人がそはら、あるいはダイダロスだったとして、エンジェレイドは悲恋が確定しているのかしら。あくまで家族という意味では今のままでも十分かも知れないけど、アニメのあれも考えると、そらおとの世界は智樹にとって忘れられない思い出であって、未来永劫継続していくものじゃないんだよね。こすもすも終わったらしいし、一体どんなラストが待っているのやら。
スケッチブックも遂に9巻ですか。連載10周年、コミックブレイドの創刊時から残っている唯一の作品となったわけだけど、ネット上ではこれが最終巻という誤報もあって少し慌ただしかったですね。私はこのところWEB版の方でチェックをしているんだけど、それまで普通に連載してただけに、最終巻情報には心臓が止まるかと思いました。勿論、どんな作品にだって最終回はありますし、スケブだっていつかは終わるのだろうけど、私にとっては最高の癒やしとも言うべき作品だから、今しばらくは続いて欲しいですね。昨年の10周年を区切りにもしかしたら、と思わないでもなかったですし。

実は発売日のことをすっかり忘れていて、Twitterのツイートで知ったんですが、限定盤に加えて店舗特典が結構付くというので秋葉原に行って回収してきました。通常版は表紙の絵柄が違うということで、そちらもちゃんと買って、計4冊ですか。それぐらいは手に入れたと思います。部屋の掃除をする中で大半の漫画コミックを処分してしまった私ですが、やっぱりスケブは特別ですね。何冊あっても良いと思うし、4コマ漫画では最高の作品です。
アニメは既に6年ぐらい前の作品になってしまいましたが、もうそんなに経つんですね。2007年というと結構昔という感じがするけど、翌年末にあれが出たことを考えると、なんか最近な気がしないでもない。売り上げが良ければ2期がやるかも、という感じでしたが、あまりにほんわか過ぎる作品だったせいか、あるいはバンブーブレイドの人気が高かった為か、その後の動きはありませんでした。しかし、私はスケブのアニメも大好きだったから、サントラを買ったりDVDを全巻集めたりしてね。多分、私が初めて全巻揃えたアニメだったんじゃなかろうか。
そんなスケブも原作は10周年ということで、だけどコミックスは9巻しか出てないんですね。正確には出張版があるから10冊ということになりますが、1年に1冊のペースでよくぞここまで続いてきたと思います。私は4コマ漫画の世界に明るくないので、コミックス10冊というのが多いのかどうかは知りませんが、1,2巻で終わってしまう作品も多いことを考えると、決して少ないとは言えないでしょう。10年前は私もまだ学生でしたが、思えば遠くに来たものです。スケブの10年は、考えてみればコミックブレイドの10周年でもあるんだよね。なにせ、創刊号からやってるんだから。

9巻の話に移りますが、前巻で登場した空のクラスメイト、霧島渓と小木高嶺のエピソードが少し目立ったと思います。4コマ漫画は長く続くとテコ入れで新キャラを出して、それが今まで存在した空気を破壊するとかで失敗に終わることが多いと知り合いから聞いたことがありますが、渓と高嶺に関してはなんの問題もないと思う。空の友人という立場はアニメ版から考えるとあり得ないかも知れないけど、漫画版なら十分ありだと思うし、そう考えるとこの二人もアニメ版と漫画版の差別化を図る存在だったのかも知れないね。適度に美術部と絡み、しかし、本質的には空の友人として出てくる。メイン所を食うわけじゃないから、実に立ち位置が良いんですよね。
反面、前巻で登場したみなもはおまけ漫画にしか出番がありませんでしたね。アニメのオリキャラだから使い所が難しいのか、はたまた遠慮があるのか分かりませんが、出番がないことをおまけ漫画でみなもんがネタにするぐらいですから、存在が忘れ去られたわけではなさそうだ。まあ、空の弟の青は家で幾らでも出せるけど、みなもは根岸の妹ですからね。ホイホイ学校に来るようなタイプでもないし、出しづらいのは分かるような気がする。元々が、アニメ視聴者の絵に対する視点となるように作られたキャラですから、そこをどうやって変えていくかが重要なのかな。まさか、アニメ版と漫画版の違いを明確にする為だけに登場させた、というわけではないと思うし。
全体的な印象としては、麻生さんが従兄の上野さんちに入り浸っていたことだろうか。なんというか、通い妻になっている気がするんだけど、まあ、親戚なんだからそういうこともあるでしょう。しかし、上野さんが残したお総菜を、葉月が間違えて買ってしまうとは、なかなか面白い伏線だった。

10巻は来年まで待たなければ行けないでしょうが、連載自体はWEBでも読むことができるようになったので、退屈はしなさそうです。もっとも、あまり読んでしまうとコミックスを買う楽しみが半減してしまうので、そこは考えどころなんですが。出来うることなら、コミックブレイドが続く限りは連載も続いて欲しいと思います。10巻というのは、ある意味で10周年と同じぐらい区切りが良いですし、なんとなく心配してしまう。勿論、いつかはそういう日が来ることも理解してるんですが。私にとっては癒やしと面白さの塊なんですよ。
部屋の掃除をしていたら、古いボンボンコミックがわんさかと出て来ました。私は、少年時代はコミックボンボンを読んでいた人なので、家には未だにボンボンが数十冊程度あります。ただ、あの雑誌は特徴として掲載されているからといってコミックス化されるわけではないという独特の風習があったため、たとえ長期連載でも単行本が出ていないものも多くて、中には2~3巻出したところで、単行本の刊行を打ち切り、雑誌では完結してるのに単行本には未収録なんて作品も少なくありませんでした。今回私が発掘した作品、ゲームウルフ隼人もその一つです。

ボンボンは、本誌に掲載されている中から厳選した作品をボンボンコミックスにしていると言ってましたが、その基準はよくわかりません。単純にアンケートの結果が良かったものか、あるいはタイアップ物を中心にしていたのか、とにかく出る作品と出ない作品のばらつきが大きかった。後年の黄金期と呼ばれる時代、メダロットやサイボーグクロちゃんが台頭してきた頃は大分マシになった気もしますが、80年代後期から90年代初期~中期の名作は、ほとんど単行本になってないんじゃなかろうか?
ゲームウルフ隼人に話を戻して、この作品は当時人気だった格闘ゲームストリートファイターⅡを題材にした作品で、ゲームの登場キャラであるリュウたちをメインにした漫画が多い中、実際の格ゲーとしてのストツーを扱ったものでした。主人公の小学生ゲーマー英州隼人(えいすはやと)が、数々のライバル、仲間たちの出会いの中、ストツーの大会であるGリーグでの優勝を目指していくというのが大まかな内容で、要は格ゲーのチャンピオンを目指すという物語ですね。
隼人は全くの初心者という訳じゃなくて、この手の作品にはありがちな、初登場時からそれなりの実力を持っている主人公になります。地元にあるゲームセンターのエースゲーマーと、ともすれば井の中の蛙に近い称号ではありますが、実力者ならではのテクを披露するなど、結構実際のゲームに忠実なんですよね。ゲームセンターあらしとか、アーケードゲーマーふぶきみたいな、何か凄いパワーを発揮して勝ってしまうみたいな、そういうのがないんです。

隼人は主人公ですから、やはり持ちキャラはストツーの主人公格であるリュウなんですが、これまた実機におけるリュウの性能に忠実なんですよ。超必殺技の真空波動拳が、「所詮は波動拳」と足払いの一つで止めれたり、起死回生の技がシリーズごとの持続時間の差で不発に終わってしまったりとか、小ネタも割と多くてね。一部のゲーマーしか知らないような裏ワザとかも比較的再現されて、ゲーセンにあまり行ったことがなかった私でも、普通に楽しく読むことが出来ました。
この作品のもう一つの魅力は多彩なキャラクターたちにもあり、私は5話から登場した少女、椿が好きでしたね。彼女は主人公の隼人と同い年の女の子で、常に着物を身にまとい、現代語を読むことが出来ないなど、かなり世間ずれをしています。隼人に対しては最初敵として現れ、しかも雪山の山荘に篭っているなど、妖怪じみた不気味な雰囲気をまとっていて、ハッキリ言うと怖いです。
けど、そんな和風な出で立ちと面持ちをしているにもかかわらず、持ちキャラは何故かブランカと、格ゲーを代表する野生児キャラというのだから、凄いギャップがあるんだよね。物静かだけど毒舌家という普段の態度とは対照的に、ファイト自体は荒々しくもトリッキーと、飄々とした部分も多い。そしてなにより、椿は強かった。

椿は隼人にとって敵として登場したキャラです。世界的なエースゲーマーである鮫島に雇われ隼人の実力を試すなど、彼の仲間というわけではなかった。でも、後々隼人と触れ合っていく中で心が揺れ動き、遂には鮫島から彼の側へと寝返ってしまいます。まあ、椿はあくまで雇われゲーマーでしたから、敵の組織の幹部とかそういうわけじゃないんだけど、主人公の人柄に触れて、その仲間になるってのは王道だよね。
隼人に気持ちが傾いてからの椿は本当に健気で、彼女はストツーの大会であるGリーグでかつての雇い主である鮫島と戦うことになるんですよ。鮫島はフェイロンが持ちキャラのエースゲーマーで、圧倒的とは言わないまでも、戦う前から勝敗が見えているような実力差があった。それでも椿だって相応の力は持っていたから、たとえ勝てないとしても善戦は可能なはずでした。いや、もしかしたら頑張れば、万が一にも勝機はあったかもしれない。
だけど、椿はそうした僅かな可能性を捨てました。彼女は最初から、鮫島の操るフェイロンの実力をすべて引き出し、彼の技や戦法などを披露させる選択を取ったのです。それは何故か? 他でもない、隼人にフェイロンの力を見せるためでした。以前、自分が鮫島に言われて隼人の実力を測ったように、今度は隼人のために鮫島の、フェイロンの力を教えてあげようとする。健気じゃないですか、ゲーマーにとって敗北というのは重いものです。かなわない相手にだって、負けるつもりで戦いを挑む奴なんてなかなかいません。胸を借りるつもりで行っても、心の何処かで勝利を追い求めているはずなんです。
椿はそうしたゲーマーとしての矜持さえも捨て去って、隼人に勝利を託しました。自らの持ちキャラがボコボコにされても、最後の最後まで隼人のために尽くす。私はそんな椿の奥ゆかしさに心を打たれました。多分、ボンボン漫画のヒロインではベスト5には確実に入るでしょう。それぐらいの魅力は余裕であると思います。

そんなゲームウルフ隼人ですが、前述のとおりコミックスは未完で打ち切られています。一応、Gリーグ編は最後まで収録されてるんだけど、その後に始まった電脳寺の前半で止まっており、後に始まる最終シリーズの闘神伝編はボンボンを引っぱり出さないと読めないのです。3巻まで出したなら4巻も出せよと言いたいけど、まあ、ボンボンですからね。もう20年も前の作品だし、復刊の希望も薄いですが、最近はボンボン同窓会が行われたりと、緩いながらも風向きが変わってきた気がします。私としては、既にコミックスが全巻出ているものより、出たけど未完で終わった作品や、そもそもコミックス化されなかった作品などを中心に、日の目を見られたら良いと思うんですけどね。いやはやなんともはや、難しい話です。

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